こんにちは、しろいるかです
2023年10月、静岡県の大井川上流にある奥大井エリアに行ってきました。
旅の全行程
【一日目】
静岡駅~寸又峡温泉~夢の吊橋~サウナ寸又峡
宿泊:寸又峡温泉 翠紅苑
【二日目】
奥大井湖上駅~KADODE OOIGA~静岡駅
- 旅の全行程
- 静岡駅
- 奥大井エリアって?
- 寸又峡温泉
- 夢のつり橋
- サウナ寸又峡 -Trip Train-
- ジェラートと芋もち
- 寸又峡温泉 翠紅苑
- 奥大井湖上駅
- KADODE OOIGAWA
- 静岡駅でしぞーかおでん
静岡駅
東京からひかりに乗って1時間、静岡駅に到着です。
駅前でレンタカーを借りて、今日は奥大井エリアに向かいます。
奥大井エリアって?
静岡県を縦断する大井川の源流は長野県、山梨県の県境にもまたがる間ノ岳(あいのだけ)にあります。奥大井は静岡県の中でも北部の山間地域、その源流に近いエリアのことを指すようです。
見どころは多く、今回の旅では触れなかったですが大井川鐡道が大井川に沿って運行されています。SLに乗ることもできるようで、電車の旅も楽しそうですね。
また、奥地には寸又峡温泉(すまたきょうおんせん)や接阻峡温泉(せっそきょうおんせん)といった山間の秘湯、湖上に浮かぶ駅などの秘境感溢れるロケーションがあります。
奥大井へのアクセスは限られており、ほぼ山に囲まれているため山梨県側、長野県側から行くことはできず、静岡県側から北上する形になります。
電車の場合は前述の大井川鐡道を使い、車の場合は静岡駅から向かうのが一番近い感じでしょうか。
大井川鐡道を使う場合は奥大井に着いてから観光地間のアクセスがあまり良くない一方で、日本唯一のアプト式電車に乗ることが出来たり、鉄道の旅を満喫できます。車の旅と、どちらを選ぶか悩ましいですが今回は車を使いました。
電車の旅も気になるんだよね…
寸又峡温泉
静岡駅から車で寸又峡温泉に向かいました。
GoogleMapで案内された362号線ルートを通ったのですが、なかなかの酷道です。離合困難な場所も多くあまりおすすめはできないです。
多少時間は伸びますが、一旦高速に乗って島田金谷ICまで行き、そこから大井川沿いを北上する方が良さそうですね。
奥大井エリアへは高速なんてものもなく、なんだかんだで2時間かかりました。これは秘境だ…。
そんな秘境の中にも素朴な温泉街が広がっています。
ちょうどお昼前だったので、温泉街の中にあるお蕎麦屋さんでランチすることに。
こちらの紅竹食堂は有名なお店みたいです。
人気なのがこの渓流そば!
ヤマメのから揚げが一匹丸ごとのっています。ホクホクでおいしかった。
ちなみに、付け合わせでイナゴの佃煮もいただけますが、苦手な人も多いそうで別添え、量も選べるので安心です笑
私たちも初イナゴに挑戦…。意識しなければ全然いけます、しょうゆ味の佃煮ですね!
意外と食べられた
もうひとつはとろろそば定食を頼みました。ちょうど山芋の季節だったそうで、粘り気あるとろろを楽しめました。
山の中で食べるお蕎麦は格別だね
お腹もいっぱいになったし、温泉街の奥の方に進みます。お土産物屋さんとかもあって賑やかな感じ。
びっくりするほど山奥の温泉街なのに人は結構いて、奥大井が人気なのがわかりますね。
TABACCOかと思ったらCHABACCOだった。
温泉街の奥のゲートから、夢のつり橋に行くことができます。
夢のつり橋
夢のつり橋へは徒歩のみの移動です。温泉街の入口の駐車場からだと温泉街奥のゲートまで10分、ゲートからさらに20分ぐらいと考えればよいでしょうか。片道30分は歩かないといけないですが、それに見合う絶景を見ることができます。
ゲートから先はお店とかトイレはありません。道は舗装されているので安心ですが、こういう感じの道を歩いていくことになります。
途中、トンネルを通ります。
レールの跡が。この辺りはダム建設の資材を運ぶトロッコが運行していたみたいですね。
トンネルを抜けるといよいよ夢のつり橋の看板が!
ここからは道路を外れて、階段を下りていきます。
この見事なまでのターコイズブルー。すごくないですか!
青く輝いています。
ちょっと青すぎる!
この青い湖に向けて階段を下りていきます。ワクワクしますね。
ここまで青い理由は、水の中に溶け込んだ成分に光の青い波長だけが反射されることによって起きるものだそうです。そのため天気がいい日はいっそう青さが際立つみたいですね。
橋までやってきた!
青い湖に架かるつり橋、まさに夢のようです。
ただ足場はスカスカなんです、いざ渡るときは夢に浸ってる場合じゃない笑
橋の途中でスマホを出して撮影とかは、落としそうで怖くてできないですね…。
橋を渡り切り、対岸へ。ここからはまた道路を歩いていきます。ダムの保全用道路を使わせてもらってる感じなのかな。
当時のトロッコ?も展示されてました。
さっき渡ったつり橋が遥か彼方に。素晴らしい渓谷美です…。
そして遠目からも際立つこの青さ。これが見られただけでもう大満足です。
つり橋を渡ってぐるっと一周して戻ってきて、1時間半ぐらいの緩やかなハイキングでした。温泉街の駐車場からの所要時間を考えると、2時間ぐらい見ておけばのんびり楽しめると思います。
道がしっかりしてるから山歩きのように疲れないのもポイント
サウナ寸又峡 -Trip Train-
ほどよく歩いたし、さぁ温泉でも…。
その前に、寸又峡にはめっちゃ良い感じのサウナ施設があるんです!
温泉街の中心を流れる川を少しだけ遡り…。
駅の看板のようなサウナ寸又峡の看板です。
ここは町営露天風呂と併設される形になっていて、日帰り温泉だけでも楽しむことができます。
バレルサウナが二基あって、マーとメッツァと名付けられています。
どちらも水着着用ですがプライベート区画にあり、貸切利用になります。マーは予約なしでも空いていれば…とのことですが、基本予約して行った方が良さそう。
私たちはこちらのメッツァを利用しました。どうですか、この完璧なロケーション!
ととのい椅子も完備!さらに焚火まであります。
薪の爆ぜる音や鳥のさえずり、風で樹々がざわめく音を聴きながらととのう時間は最高です。
そしてこの水風呂。奥大井の天然水がかけ流されています。深さ広さも十分で、温度もキリっとしています。冬場はちょっと冷たすぎるかも。
そしてなんといってもこのバレルサウナ。
なんと電気ではなく薪なんです!自分でストーブに薪をくべて温度を調節します。もちろんロウリュも可能。
最初にスタッフさんがちょうど良い温度に調節してくれていますが、あとは貸切タイムの2時間の間、自分で調節します。とはいえ良い感じの薪の量なんかも教えてくれるのでそれほど温度調節は難しくはありません。
薪のパチパチという音を聴きながら、ゆらゆら燃える炎を眺めながら入るサウナは過去一の体験でした。
これを二人で貸し切って2時間8,000円(タオルなどは別料金)って安すぎて心配になるレベル。これは寸又峡に来たらサウナにいくしかない!
そして、サウナ利用者はなんとお隣の町営露天風呂にも入ることが出来るんです。寒くなったらサウナ利用時間の途中に入りに行くことも可能。
この温泉がまたすごい。ドバドバかけ流されていて新鮮なだけではなく、アルカリ性が強く驚くほどぬるぬるしてます。正直ここまでトロトロのお湯は初めてかもしれない。おまけに硫黄臭もあってもう最高です。また来たい!!
ここはやばいわ、温泉もサウナも最高すぎる
薪ストーブサウナ、初体験だったけど良すぎる
ジェラートと芋もち
サウナと温泉のあとは食べ歩きしたいよね。ということで温泉街のお店をぶらぶらしてみます。
栗と川根茶のジェラートに、チョコナッツをおまけでトッピングしてくれました。甘くておいしいー。
甘いもののあとはしょっぱいのも欲しい。(順番逆?)
この芋もち、ジェラートの後に沁みる…!
寸又峡温泉 翠紅苑
寸又峡を満喫したあとはそのまま温泉宿に泊まります。
寸又峡温泉は大規模な旅館はなく民宿が中心。その中でもこの翠紅苑は一番大きな旅館です。
入口を見るとそれほど大きくないように見えますが、実は奥に結構広がっており、意外にも40室近くあるようですね。
館内は大正レトロをフィーチャーしたような感じ。
このラウンジスペースとかも。統一感がありますね。
何棟かに分かれており、つなぎの部分は一旦外に出る形です。屋根はあるので雨でも大丈夫ですが、冬場はちょっと寒いかも。
お部屋は最もお安い洋室。お値段差はそこまで無いので、旅情を感じたいなら和室の方がよいかもなと思いました。
夜ご飯は囲炉裏付きのお食事処(くちなし亭)へ。お食事処は4か所あり、プランやお部屋によって異なるようです。きっと私たちは炭火焼き料理プランにしていたからですね。
べんがら亭とあかね亭は大広間っぽいので、ゆったり食べるならいいお部屋にするか、料理プランをグレードアップするかした方がよさそう。
囲炉裏にいろいろ食材をのせていきます。
アマゴの塩焼きも用意してくれて、良い感じになってきた。
牛肉もついてきた。
こちらの朴葉味噌の具はなんとニジマスを使っているんです。
ニジマスも朴葉味噌にばっちりあいました。朴葉味噌ってほんと美味しい。
後はお蕎麦とか。
きのこ汁も。最後にご飯と一緒に食べます。
デザートをいただいて締め。囲炉裏端のお食事は楽しいですね!
焼肉とはまた違う風情があるね
ここでも囲炉裏でいただく夕食が楽しかった
夜ちょっとだけ外に出てみたら漆黒の闇だった。宿の灯りが頼もしい。
ラウンジでちょっとだけ本を読んでみたり
珍しいカワイの古いピアノが展示されてました。
館内はどこも大正レトロ感のしつらえですね。
ステンドグラスもなぜか大正感を醸し出しますね。昭和レトロも最近ブームですが、いずれ平成レトロとか言われる時代も来るんだろうか。
当然ながら温泉宿なので、大浴場ももちろんあります。男女入れ替えの大浴場が1つずつ。
内湯と露天風呂のシンプルなつくり。
循環併用のかけ流しのようで、お湯の鮮度も悪くなかったです。オーバーフローもあったし、湯口からは硫黄の香りがしました。さすがに町営露天風呂のようなぬるぬる感はなかったものの、気持ちよく湯浴みできて満足です!
朝食ははいから亭でいただきます。こっちはテーブル席メインですね。
朝はバイキングではなく和食膳。ゆったり食べられるのでこっちの方が好き。
奥大井は宿泊の選択肢が少なく、民宿以外の選択肢だとかなり絞られてきます。お値段そこそこでお食事も囲炉裏端で楽しく食べさせてくれて温泉もかけ流し併用の大浴場で気持ちよく入れる。奥大井で旅館に泊まるならここ一択ですね!
奥大井湖上駅
翌日、お天気がすぐれなかったのですが奥大井湖上駅へ行ってみることに。
奥大井湖上駅は湖に浮かぶようなすごい場所にたてられた大井川鐡道の秘境駅です。
駅なので本来電車で行くべきなんですが、寸又峡温泉から大井川鐡道の駅までは車移動が必要なのと、電車の本数が2時間に1本ぐらいなのでおとなしく車で行きました。
幸いにも見物客のために駐車場が用意されており、車を二十台ほど停めることができます。ただこのスペースだと朝じゃなきゃすぐ満車になって停められなさそう…。
駐車場からは山道に入ります。
ほんの10分程度の道のりですが、スニーカーは欲しい道ですね。
めっちゃ急な階段を下りていく。
階段を降りたら、駅につづく鉄橋を歩いていくんです。
この行程がもう秘境感ありありで素敵です。
橋を渡り切って駅のプラットホームに到着です!
ここは確かに秘境駅ですね。周りにあるのはコテージっぽい建物だけ。夏季限定でカフェ営業しているみたいです。
反対側も鉄橋が続いていますが、途中までしかいけません。
周りは深い山に囲まれています。ここのダム建設も大変だったんだろうなぁ。どうやら大井川鐡道自体ももとはダム建設のためにつくられたものだそうです。
風力を測る機械?
奥大井湖上駅、駅自体に行くのももちろん楽しいですが、駅の中にいると湖上に浮かぶような光景を楽しむことはできません。先ほどの駐車場のところから駅とは反対方向に歩いて5分ほどで、駅全体を見渡せる場所に行くことができます。
特に展望台とか、名前もついてないので見逃しやすいですが、ここからの眺めを見てこその奥大井湖上駅です!
お天気も回復してきた!
これが駅の全景。まさに湖上に浮かぶ駅です。
こんな光景、日本広しといえどここしか無いですね…。めっちゃ感動しました。
奥大井はここのためだけでも来る価値あるね
テレビとかでも良く見るけど実物はもっと凄かった
KADODE OOIGAWA
旅の最後は大井川の下流にある道の駅的な施設、KADODE OOIGAWAへ。
2000年にオープンしたばかりの新しい施設です。
高速のICの目の前にあるので寄りやすい立地なのもいい。
内部は広いマルシェのような感じです。静岡県の特産物なら何でもそろうぞというレベル。
ここに来たのはこの門出ソフトを食べたかったから。
プロソフトクリーマー(?)という謎の肩書を持つ方がプロデュースしたというソフトクリーム屋です。
プロソフトクリーマーという名前に若干の眉唾感がありつつも、プレミアム煎茶ソフト(特濃)と、しぞーかおでんみそソフトを食べてみる。
これは美味しい!煎茶ソフトは濃厚でお茶の風味が楽しめ、しぞーかおでんみそソフトはあまじょっぱい味でソフトクリームとしてはかなり攻めた味。にもかかわらずちゃんと美味しいのがすごい。
プロソフトクリーマーはやっぱプロだったわ…
プロはすごい
静岡駅でしぞーかおでん
静岡駅ナカの名店街みたいなところでしぞーかおでんを食べました。
しぞーかおでんはなんか静岡おでんが訛ったものだそうで、静岡おでんは黒いダシ汁に串に刺したおでんが浸かっており、魚粉をかけてたべるものだそう。
おでん盛り合わせを注文。確かに黒い気がする。
こっちは味噌味。さっきのソフトクリームの再現度の高さが感じられた笑
静岡グルメを満喫できた!
奥大井エリアは行きづらいけど、ここでしか味わえない絶景と温泉が楽しかった
サウナも最高だったし、また行きたいな。次は電車でいくぞ!
日本の秘境へ行った記事