しろいるか旅行記

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2024年3月「ホテルニューアカオ」泊 営業再開した熱海の昭和レトロホテル宿泊記!エモさ全開の館内と、しっかり令和仕様のフレンチと温泉施設。

こんにちは、しろいるかです
2024年3月、熱海にあるホテルニューアカオに泊まった宿泊記です。

 

昭和レトロホテルの復活 ホテルニューアカ

1973年、熱海に開業したホテルニューアカオは断崖絶壁の錦ヶ浦の海上にせり出すように建てられた建物が特徴的なホテルでした。建物が特徴的なのもさることながら、当時の面影をそのまま残しながら運営されているホテルは令和の時代、非常に珍しいものとなっていたのですが、2021年に残念ながら閉館

私がハトヤホテルに泊まって昭和レトロホテルの魅力に気づいた時点では既に閉館していたため、いつか泊まってみたかった…と悔しい思いをしていたのですが。。

なんと、ビジホのマイステイズホテル等を経営する会社が建物を取得し、新生ニューアカオとして2023年夏に営業再開したのです。

建物の老朽化なども閉館の理由のひとつだと言われていて、再開は絶望的かと思っていたのですが、まさかの再オープンのお知らせに驚きです。

今回ようやく訪れることができたので、その魅力を余すことなく紹介したいと思います!

今の時代、いつ閉店するかわからないから…

行こうと思ったときが行き時だね

 

ホライゾンウイング エントランス

ニューアカオは2つの建物で構成されています。オーシャンウイングホライゾンウイングです。

オーシャンウイングは海の上に建つ建物。赤いネオンが特徴的なニューアカオの文字が入ったのもこっちの建物で、だいたい皆がイメージするニューアカオはこっちです。

ホライゾンウイングは山に沿って建つ新館。こっちの方が新しく綺麗です。オーシャンウイングの最上階=ホライゾンウイングの地階という形で二つの建物は繋がっているので、景色が良いのもホライゾンウイング。

今回はホライゾンウイングの方に泊まりました。少しでも快適に泊まるなら断然こっちの方がおすすめです。

アクセスとしては、熱海駅から送迎バスが出ているほか、循環バスでも来られます。ただ、徒歩で来ようと思うとロープウェイからの熱海城経由か、歩道がなく交通量の非常に多い道を歩いていくしかなく、おすすめしません。

車の場合はホライゾンウイングの目の前に広い駐車場がありますが、オーシャンウイングに泊まる場合は少し不便かも。あと有料です。

 

ロビーは白を基調としたデザイン。クジラのアートがあったり、天井がアーチ状になっていたり、赤い絨毯が敷かれていたりと美術館のようです。

なかなか入口から圧倒される

 

広々としたロビーではないので、あまりゆったりはできないかも。

 

ロビーの奥に、客室とフレンチレストラン「ボヌール」、ラウンジ、大浴場などホライゾンウイングの全ての施設に繋がるエレベーターがあります。

ホライゾンウイングは12階建てなんですが、7階の部分でエレベーターの乗り継ぎが発生します。これが地味に不便で、エレベーターもそれぞれ二基しかないため、特にチェックイン・チェックアウトの時間は大混雑します。

この辺りの動線の悪さは昭和のホテルなのでしょうがないです。ここの魅力は快適さとは別のところにあるので、泊まるときは今時のホテルのような感覚ははじめから持たないでいた方が良いですね。

割り切りが大事

 

客室:デラックストリプル バストイレ独立

今回は三人で泊まっているのでトリプルのお部屋です。

景色が抜群に良いですね!地平線まで見えるオーシャンビューです。

 

ちなみに窓も普通に開くので気持ちいい海風が感じられます。お部屋自体もリニューアルされていて過ごしやすかったです。

 

ロイヤルラウンジ

ホライゾンウイングの二階部分にあるラウンジ。14時から17時のあいだ、ウエルカムドリンクとして無料でコーヒーなどがいただけます。

長い廊下を抜けていきます。

 

吹き抜けの踊り場。キッズエリアがあるみたい。

 

その奥にあるラウンジ。昭和の高級感あふれるしつらえですね!

 

これまた遮るものが何もなく、海が一望できる素晴らしい眺めです。

 

海を眺めながらコーヒーをいただくのはいいですね。

 

夜は来ませんでしたが、バーとして営業しているみたいです。

 

オーシャンウイングへ

さて、館内の探検は続きます。泊まっているホライゾンウイングからオーシャンウイングへ移動してみます。

エントランスから奥へ。

 

途中、エレベーターor階段で一階分下り、連絡通路を通って行きます。だいたいホライゾンウイングとオーシャンウイングのロビー間の移動は5分弱みとく必要があります。足が悪い人にはつらいかもしれない。

 

サロン・ド・麒麟

オーシャンウイングの棟についてすぐ、サロン・ド・麒麟の入口があります。

このネーミングがもうレトロすぎますね。ニューアカオでたぶん一番豪華な場所、バンケットホールです。イベントが無ければ開放されていて、自由に見学させてもらえます。

この雰囲気…いい…!

 

豪華なシャンデリアに、三方がガラス張り。解放感溢れる海に突き出したようなホールです。

このステージが謎のローマ(ギリシャ?)風です笑

こういう脈絡ない手の込んだ感じ、いかにも昭和って感じで素敵。

 

眺望も最高です。ここは良い場所だなぁ…。

 

反対側は熱海の町が一望できます。もうロケーション良すぎる。

 

この景色を見て、夜に夜景を見に来ようと心に決めました。

 

熱海という町の魅力がぎゅっと詰まった景色。東洋のナポリとうたわれる絶景です。ちなみに別府とか鹿児島もそう言われるらしい。

東洋の、って言い方がこれまた昭和感あふれてて良いですよね。

こういう場所が現存してて、しかも自由に見学させてもらえる素晴らしさ

これもう文化財だと思う

 

オーシャンウイング ロビーへ

サロン・ド・麒麟はオーシャンウイングの15階。ここからロビーのある17階までは雰囲気ある螺旋階段が続いています。エレベーターでもあがれますがやっぱりここは階段を登る。

 

最上階、螺旋階段を登り終えたところ。奥にエントランスロビーがあります。

 

これまた豪華なシャンデリアが並んでます。

 

このロビーもなかなかの立派さ。一見の価値ありですね。

 

もちろんここからも熱海の街並みが見えます。

 

ロビーと反対側はエントランスです。

 

外周のテラスに出られる場所があって、そこがビュースポットになってます。このニューアカオのネオン看板を間近で見られる場所なんですね。

 

見下ろすとガラス張りのサロン・ド・麒麟と、その階下には客室がたくさん。さらにその下は海です。すごい立地だ…。

 

オーシャンウイング 外観

ちょっと外に出てオーシャンウイングの外観も撮ってみる。

 

なんともレトロフューチャーなデザインの建物です。船のようなイメージ?

 

オーシャンウイングに泊まるとき、このエントランスに乗り付けたらテンションあがるだろうなぁ。

 

メインダイニング錦

ニューアカオのレストランは三種類。メインダイニング錦(ブッフェ)ボヌール(フレンチ)舞扇(日本料理)です。

メインダイニング錦はオーシャンウイングの二階部分にある、国内最大級の劇場型レストラン。その名の通り、まさに劇場に続くようなアプローチを抜けていきます。

 

これは雰囲気ある!

 

ここがレストランとは思えないですね。ちなみに今回はフレンチのプランだったので、ここからの写真は日帰りランチプランで訪れた際のものです。

 

これは凄い!!

同じ昭和レトロなハトヤホテルのレストランもなかなかの劇場っぷりでしたが、ここはそれを凌ぐ大きさです。

 

それでいて超豪華。海も間近に見えます。

ここは凄いわ…

 

夜はここでピアノの演奏が行われるそうです。

 

そしてこの海が迫るロケーション。海もめっちゃ澄んでるんですよね。熱海ってこんな海綺麗だったんだ。

肝心のごはんですが、口コミを見ていたり、ランチを食べた感じではあまり…期待しない方が良いと思います…。会場の雰囲気が良すぎるだけにハードルがあがるけど…。

特に夜のブッフェは大混雑だそうで、ブッフェのディナーの混雑っぷりがホテルの評判を下げる要因になってしまっているようです。この辺り改善が図られれば良いんですけどね。

ブッフェプランじゃなくても、自由に見学させてくれたらいいのにな…

レストランとして使ってるからそうもいかないんだろうね…

 

スパリウムニシキ(大浴場)

大浴場はホライゾンウイング、オーシャンウイングにそれぞれ一か所と、その間にあるスパリウムニシキの3か所があります。

時間があれば全部周るのも良いですが、スパリウムニシキ以外は昔からの大浴場だし広いわけでも無いので、基本はここ一択かなぁ。

ここの入口からは急に令和感があります。

 

出典:温泉|【公式】ホテルニューアカオ|静岡県ホテル・旅館の宿泊予約(熱海市周辺のリゾート宿泊施設)

インフィニティ温泉(写真上)と段々畑のような浴場(写真下)がそれぞれ男女入れ替え制になってます。どちらかというとインフィニティ温泉の方がおすすめ。サウナも両方にありますが、水風呂はありません。

オーバーフローは多少ありかけ流し併用だとは思いますが、全体的に消毒臭はあり、泉質は期待しない方がよいと思います。夜に入るとだいぶお湯がへたっていた…。

あとはホテルの大きさに対して大浴場の広さがちょっと足りない気がするので、時間帯次第ではだいぶ混雑してしまうのもちょっとつらいところ。

時間帯さえ選べば気持ちよく入れそうなんだけどね

チェックインしてすぐとかねらい目かなぁ

 

レストラン ボヌール(ディナー)

今回はフレンチディナーのプランです。宿泊しているホライズンウイングの三階にあるボヌールへ。日本料理の舞扇もこの隣にあります。

ここも雰囲気良さそうな感じです。

 

海が一望できる非常に景色の良いレストランです!

夕陽が見える方角ではありませんが、早めの時間の夕食にして、だんだん暮れる空を眺めながらディナーをいただくのがおすすめです。

 

メニュー。メインはお肉ですね。

 

まずはアミューズ。一口サイズの…忘れましたが、美味しかったです。

 

サーモンと春野菜のテリーヌ。スルガエレガントという柑橘類のエキューム(泡のソース)と絡めていただきます。これも美味しいぞ…!

 

パン。

 

カリフラワーのポタージュ。下のお皿の黒いヤツはかざりです。橋のようにカップにかかった三島野菜の添え物がかわいい。

 

メインは牛のポワレ。外側はパイ包みになってて、三島馬鈴薯のマッシュポテトとからめて食感が楽しめます。

 

デザート。不知火を使ったケーキと、バラのジェラートでした。

昭和の大型ホテルのフレンチ…。正直期待してなかったのですが、普通に美味しいです。びっくりしました。

ディナーがフレンチのプラン、ブッフェプランより若干高い日が多いのですが、逆にフレンチの方が安くなってる日もあります。個人的にはフレンチの方が満足度高いのではと思います!

 

ちなみに陽が落ちると完全に真っ暗になってしまいます。食べ終わるころには外の景色は全く見えなくなってしまいました。

 

美味しいディナーがいただけた!

レストラン自体の雰囲気も良かったね!

 

夜のニューアカ

お腹もいっぱい、夜のニューアカオを探検です。

熱海の夜景。立体感があって綺麗ですね。

 

オーシャンウイングの夜の姿もなかなか特徴的。

 

夜のフロント。

 

古城のような雰囲気があるロビー。

 

実際はもうちょっとこれより明るいですが…。重厚感でますね。

 

シャンデリアがやっぱりいい。

 

熱海の夜景も良く見えます。

 

螺旋階段を下りて、サロン・ド・麒麟へ。

 

夜も開けてくれているのは嬉しい。

 

おぉ…!

 

これはすごいです。昭和にタイムスリップしたような感覚。

 

いや、めっちゃ良い。

 

ニューアカオに泊まったら、夜は忘れずにサロン・ド・麒麟を見学しましょう!

ほんと必見の美しさ

熱海の夜景とのコラボも最高だね

 

朝焼け

ホライゾンウイングの客室から見える海は、朝日が昇る方角なんです!

 

真っ赤に染まる明け方の空。

 

朝日が見られた!

 

サンロードって言うのかな?真っ赤な道が海にできました。

 

こんなきれいな朝日見られたのはラッキーでした。

 

朝日を見た後はもう少し寝ました笑

 

レストラン ボヌール(朝食)

朝食もメインダイニング錦でブッフェのプランもありますが、今回はボヌールで和定食のプランです。

 

朝日が眩しすぎて、カーテンが閉められてる。

 

周辺の名産が使われた朝食です。

 

セットで運ばれてきます。

 

干物が一枚付いてきました。熱海は干物製造しているお店がいくつもあるみたいです。

夕食に比べると朝食は普通でしたが、のんびり食べられてよかったです。

 

宿泊の感想

建物の施設がばらけていて動線がいまいちだったり、温泉のキャパが不足気味とか、エレベーターが混みがちとか、気になる箇所は結構あります。駅から遠くて、一度チェックインしたらもう気軽に温泉街を散歩したりできないのもマイナスポイントでしょうか…。

ただ、ニューアカオでしか味わえない昭和レトロは素晴らしかったです。サロン・ド・麒麟やオーシャンウイングのロビーの夜の雰囲気は最高でした。それだけでなく、フレンチも普通に美味しくて雰囲気もよく、嬉しい誤算でした。

人は選びますが、熱海自体が昭和感がウリの温泉地でもありますし、昼は熱海を散策し、夜はニューアカオに泊まって、古き良き時代にどっぷり浸かる。そんな旅行にはピッタリなホテルだと思いました!

 

明治・大正ロマンに続いて昭和レトロも市民権を得つつあるね

古き良き昭和の建物やホテルって、全国見てもほとんどないから貴重な存在

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