しろいるか旅行記

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旅行が好き だいたい週末更新

2024年9月 礼文島「花れぶん」泊 最北の離島の温泉宿に泊まり、定期観光バスでらくらくトレッキングも楽しむ一泊二日観光モデルコース!

こんにちは、しろいるかです
2024年9月、北海道稚内と、最北の離島、礼文島稚内島を巡る旅をしてきました!

旅の全行程

本記事は太字部分が対象です。

【一日目】
稚内空港宗谷岬~白い道
宿泊:豊富温泉 川島旅館

【二日目】
ふれあいセンター~サロベツ原野~オトンルイ風力発電所稚内港フェリーターミナル~礼文島
宿泊:花れぶん

【三日目】
澄海岬~スコトン岬~桃台猫台~北のカナリアパーク~トレッキング(桃岩展望台コース)~うすゆきの湯利尻島
宿泊:雲丹御殿

【四日目】
利尻山登山(鴛泊コース往復)~利尻町ふれあい保養センター
宿泊:Villa Kamui(ヴィラ カムイ)

【五日目】
らーめん味楽~ミルピス~仙法志御崎海岸~オタトマリ沼~利尻空港

初日の記事

 

礼文島

日本最北の離島、礼文島(れぶんとう)。

花の浮島とも呼ばれ、数多くの固有種の花々を見ながらトレッキングを楽しむことができることで有名です。

アクセス面では空港のある利尻島と比べると少し不便で、フェリーが唯一の選択肢です。稚内からか、利尻島から来ることになります。

東京からだと稚内空港まで直行便で行き稚内港からフェリーに乗るか、新千歳空港で乗り換えて利尻空港へ、そこからフェリーで渡るかの二択ですね。私たちは行きは前者のルートを使い、帰りに後者のルートを使うようにしました。

礼文島のハイシーズンは花々が咲き誇る6月から8月ごろにかけて。今回は少し時期を外した9月の旅でしたが、十分に楽しむことができました!

 

稚内フェリーターミナル

稚内フェリーターミナルは稚内駅から徒歩10分ほど。稚内空港から稚内駅まではバスで30分ほどで着きます。

見慣れた青看板ですが、よく見ると見慣れない文字が。つい最近(2018年頃)までロシア(サハリン)との直行線があったそうです。いつか復活するといいな…。

 

フェリーターミナルはとても立派な建物です。

 

中にはコンビニ+お土産物屋さん的なお店もあります。まぁ利尻にも礼文にもセイコーマートがあるんですけどね。

 

礼文島行きフェリーに乗り込みます!

 

フェリーの二等客室は雑魚寝できそうな場所と、椅子席に分かれています。二等客室の椅子席でも普通に快適でした。

 

稚内の町が離れていきます。こうしてみると稚内周辺は丘陵地帯なんですね。

 

甲板に出ることもできます。9月だけど既にすこし肌寒い!

 

しばらくすると、雄大利尻富士が見えてきます。まさに海に浮かぶ富士山!

 

礼文島

2時間ほどかけて礼文島に到着!

あっという間だった

 

なんか可愛いキャラ、あつもん

レブンアツモリソウという固有種の花弁がモチーフのやつみたいです。

 

利尻富士と乗ってきたフェリー。良い雰囲気です。

 

港周辺にはお土産物屋さんが建ち並んでいます。小さい島なので、お土産物を買うならこのあたりしかないですね。

 

ホテルもちらほら。ここまで色々と施設が揃っているとは思わずびっくりしました。

 

今回泊まるお宿は港からの送迎を行ってくれていますが、歩いても5分ぐらいなので港前の大通りをお散歩がてら歩いて向かいます。

 

港には漁船がたくさん。新鮮な魚介が食べられそうです!

 

花れぶん

礼文島は島自体が小さく、宿泊施設はそれほどありません。ただ数が少ない割には内容は充実しており、民宿やペンション以外にもホテルが何軒かあります。

花れぶんは礼文島の中でも貴重な、いわゆる温泉地にある中規模~大規模温泉旅館のようなスタイルのお宿です。

港沿いを歩いて5分ほど、花れぶんの建物が見えてきました。周りの建物の中でもひときわ立派です。

 

建物の中に入ったらエレベーターで二階に上がり、フロントへ。ガラス張りで利尻富士が一望できる景色のいいロビーです。

ここは水産加工会社が経営しているそうで、加工品が豊富な売店も併設されていました。

 

建物の中はとても綺麗です。建物自体もわりと新しめで、どうやら2000年初頭ぐらいに開業したみたいですね。

 

温泉旅館っぽい内装。

 

客室:[海側]和室14畳

今回泊まるお部屋はオーシャンビュー。

山側のお部屋も一部ありますが、ここでは海側が絶対におすすめです。写真にもチラリと見えてますが、利尻富士をお部屋から存分に堪能できるからです。

 

嬉しい心遣いです。

 

窓際には低めの椅子が用意されており、座りながら景色を眺められるのもいいですね。

 

この景色がお部屋から見られるのはすごい!

滞在中はずっと窓際に張り付いてた

 

時間の変化に合わせて表情を変える利尻富士は、ずっと見ていたい光景でした。

 

夕食

夕食はお食事処で。少し高めの壁で区切られたファミレスタイプのレストランですね。奥の席は海が見えます。

 

お料理の献立。礼文島といえばうにが名産。それ以外にも海産物がたくさんで楽しみです!

 

まずは前菜とお刺身です。こんな洗練されたお料理が最北の離島で味わえるんですね…

 

うに。9月だとバフンウニの季節は終わり、ムラサキウニだけになってしまったそうです。

 

お刺身は言うまでもなく新鮮。

 

礼文島産アワビのグラタン。アツアツのお皿です。

 

サーロインステーキ。離島でこういうお肉を食べられることはきっと贅沢なのでしょうね。

 

ポテト饅頭。外カリカリで中フワフワの真丈のような食感のものがあんかけでまとめられています。美味しかった!

 

最後はご飯一式と礼文島産ほっけの煮つけ。ほっけって干物のイメージしかないですが、この辺りでは煮つけで食べたり、ちゃんちゃん焼きにしたりするそうです。

 

おいしい豊富牛乳を使ったムースプリン。最後までしっかり手の込んだお料理でした。

やっぱり魚介が特においしかったね

ポテト饅頭やグラタンやお肉とか、色々バリエーションあったのも良かった

 

夜から朝にかけて

礼文島の夜。なんとなく外に出てみることに。

 

夜の港周辺。とても静かで、波の打ち付ける音が響きます。

 

少し赤みがかった月が昇ってきていました。

 

対岸の利尻島の明り。ぼんやりと利尻富士のシルエットが見え、その上には満点の星空が。

星空がほんときれいだった

 

お部屋に戻って就寝。翌朝、東の空が明るくなってきたころに起きました。

 

利尻富士、残念ながら雲に隠れてる…!

 

だんだん雲も晴れ、空も明るくなってきました。

 

朝日も無事見られました。

 

こんな絶景、お部屋から見られるって最高ですね。

 

朝食

朝も夜と同じレストランで。シンプルな献立で朝にはちょうど良いです。

 

デザートとコーヒーもいただきました。

 

大浴場

男女別の大浴場が付いています。入口には利尻昆布の入った昆布水があります。

絶妙に昆布の香りととろみが感じられる味でした笑

 

大浴場からも眺めもとても良く、是非朝風呂に入ってみてほしいです。

 

ドーンと目の前に広がる利尻富士

 

露天風呂もあります。写真はどちらも男性用ですが、女性用も左右対称でほぼ同じつくりです。

お湯自体は循環消毒もあるため泉質は期待できないものの、綺麗な浴場でお風呂に浸かりながら利尻富士を眺めるという幸せは、お湯の良さに替えられないものですね!

 

宿泊の感想

評判が良いのも納得で、とても良いお宿です。礼文島での宿泊の選択肢はそれほど多くない中、ここは消去法で選ばれるのではなく、ここに泊まりたい!と思えるお宿だと思います。

利尻富士が見られるかどうかで満足度に差が出そうなので、今回はしっかり見られてラッキーでした。

ちなみに通年営業ではなく、営業期間は5月から9月までのため注意が必要です。利尻島礼文島ともに冬場は観光するにはなかなか厳しいシーズンなのかも。

 

礼文島の巡り方

さて、前日は礼文島に着いたのは夕方だったため、本格的な観光はチェックアウト後です。

礼文島は小さい島とはいえ、歩いたり自転車で周るのは少々厳しい大きさです。今回は9月の連休シーズンだったため、レンタカーも確保が難しく…。

そうしたレンタカーが確保できない場合の救世主として、宗谷バスが主催する定期観光バスというものが存在しています。現地発着のバスツアーみたいなもので、礼文島の代表的なスポットに連れて行ってくれるんですね。(これも5月から9月のみの開催です)

今回はこの定期観光バスの礼文Aコースに少し自分でアレンジを加え、礼文島を巡ってみることにしました!

ちなみに礼文Aコースでは港を8時40分に出発するため、宿で朝ゆっくりできないのがややネックでしょうか。

朝はチェックアウトギリギリまで居たいけど、しょうがない…

 

澄海岬

バスに乗り込み、まずは澄海岬へ。

バスを降りたところにはちょっとした食べ物なんかも売っていました。

 

階段を登っていきます。

 

丘を登った先から見下ろした漁港。山の雰囲気といい建物の雰囲気といい、どこか日本ではないような光景ですね。

 

さて、お目当ての澄海岬は漁港の反対側です!

 

これは青い!

 

その名に恥じない透明度です。

 

さらに上に登るとオホーツク海を見渡せる展望台がありました。

 

海の青さが素晴らしいです。

 

不思議と波もなく、静かな海を堪能できました。

 

スコトン岬

続いて訪れたのはスコトン岬。なんかすっとぼけた名前ですが、須古頓と当て字をします。アイヌ語で大きな谷にある入江、という意味なんだそうな。

 

こちらにはなんと、島の人という名前の大きなお土産物屋さんがあるんです!

オリジナル商品が多く品揃えも良いのですが、実は新千歳空港にも出店しているので大半の商品はそちらでも買えたりします笑

 

お土産物屋さんの裏手で道が終わっています。

 

こういう看板を待っていた!

 

実はさらにこの先に進めます。

 

途中、なんと民宿が!凄い場所にありますね。

 

最北限の地ってどういうことだろう、と思ったら昔は測量の精度が甘く、宗谷岬とほぼ同緯度で、ともに最北の地を名乗っていたそうなのですが、よくよく調べたら微妙に宗谷岬の方が北に位置していたらしく…。

以来、スコトン岬は最北限の地に変わったそうです笑

表現の仕方って色々あるね

 

ポツポツ岩場の先にあるのはトド島と呼ばれ、冬場はトドの生息地なんだそうです。

 

スコトン岬で食べる北限の昆布ソフト!

昆布の味はほぼしないのですが、開発初期は昆布をしっかり刻んで入れていたものの、機械に詰まってしまうのでこのようになったという裏話をガイドさんがお話されていました。

 

トド肉を使ったトドまん。

トド肉はなかなか個性的な味です。魚とジビエ肉の混じったような…。何事もチャレンジですね。

 

最北限のトイレで用を済ませ、次の目的地に向かいます!

 

桃台猫台展望台

なんだか韻を踏んで語呂の良い展望台。

駐車場から少しだけ丘を登ります。

 

アルプスのような切り立った山です。

 

これまためっちゃいい景色です。海外っぽい。

 

ここも海綺麗なんですよね…

 

これが桃岩。桃っぽいといえばそれっぽい?

冬場、雪に覆われると肉まんみたいになるそうです。

 

この岩場の感じもすてき。実はこの上、これから通るトレッキングコースなんです。

 

こちらは猫岩。これは猫っぽいかも!手前のススキも猫じゃらしっぽい。

でも壱岐のゴリラ岩のゴリラっぽさには敵わないかな…

 

奥の半島みたいなところに地蔵岩というのもあったらしい。今は崩落の危険があり近づけないんだそうな。

 

それにしても海が綺麗すぎる。

 

北のカナリアパーク

続いて訪れたのは、映画のロケ地。

ロケ地といっても映画知らなくても楽しめる場所です。

 

なんといっても利尻富士を眺めるのに、島一番の最適な場所なんです。

 

ススキと背景に利尻富士

 

そしてこのノスタルジックな建物。これが映画のセットだそう。

 

監督がイメージする小学校が島にはなく、ここに作ることになったんだとか。

 

こんなところで学んだら楽しいでしょうね…

 

建物の中は映画の紹介とか、そういうのもあるんですが、注目ポイントは別にあります。

 

このレトロ小学校感!

 

映画のセットと言われないとわからないレベルの力のいれよう。

 

この流しとか実際に使ってたようにしか見えない。へこみとかもわざとつけてるのかな…。

実際に小学生に監修してもらったかのような出来栄え

 

小さい小学校だから、3年生から5年生までが一緒の教室なんですね。

 

北のカナリアたち、という映画だそうです。帰ってきてみようと思ったけどまだ見られていないや…。

 

教室からの景色、良すぎる…。

 

もう一つ建物があり、こちらはカフェになっています。

 

このカフェからの景色も最高ですね。

 

豊富牛乳をたっぷり使ったソフトをいただきます。本日二本目いってしまった。

 

トレッキング(桃台展望台コース)

さて、バスツアーはここで港に戻るのですが、そのまま北のカナリアパークで現地解散させてもらい、トレッキングに突入です。

トレッキングはだいたい2時間程度のコースで、傾斜も急ではないのでスニーカーさえあれば大丈夫そうでした。ちなみに礼文島はヒグマもいないのでその点も安心ですね!

カナリアパークから歩いて数分で知床バス停に到着。ここからトレッキング開始です。

知床と言えば世界遺産の知床が有名ですが、もとはアイヌ語でシリエトク(地の果て)という意味だそうで、ここもなかなかの地の果てです。

 

最初は緩やかな道を登っていきます。なんだかんだで標高差は数百メートル以上はありそう。

 

振り返ると海に続く轍と、見事なまでの利尻富士です。

桃台展望台コースは港と北のカナリアパークを繋ぐトレッキングコースなのですが、これは逆ルートの方が感動が大きかったかも…。

 

しばらく進むと灯台があります。ここにベンチもあり休憩することに。

 

花れぶんで作ってもらったお弁当をいただきます。

バスツアーに参加した場合、道中お弁当やおにぎりを調達する場所がないので宿でお弁当を用意してもらうのが良さそう。あるいは北のカナリアパークのカフェで軽食(パンケーキ等)をいただいてトレッキングに出発するのもいいかもですね。

 

こういう自分が歩いてきた足跡がわかる道っていいですよね。

 

結構な高さです。

 

ちょうど桃台猫台展望台から見上げていたあたりを歩いているんですね。奥には桃岩も見えます。

 

天国に続く道、みたいな感じ。

 

レーダー施設とかかな?

 

無事桃岩の間近まで到着。ここから下りです。

 

ここまではレンタカーがあれば車で来ることも可能です。

 

ただ桃岩自体は下から見上げた方が迫力あっていいかもですね!

 

車はないので、ここからは淡々と山道を通って港まで下っていきます。

 

途中で車道に合流します。ここまでくればほぼ港の手前。

 

厳島神社に海の安全をお祈りして、港に戻ります。

 

港の前にあるうすゆきの湯はスーパー銭湯的な施設。湯量豊富なかけ流しのお湯を楽しむことができます。

ジモティーな人も多いですが広い施設なので観光客でも気軽に入れる感じ。トレッキングの後はもちろん、温泉目当てでも気持ちよく入れると思います。

 

花の浮島の秋

花の浮島との異名を持つ礼文島

9月下旬という観光シーズンギリギリのタイミングでも至る所で素敵な花を見かけました。

最盛期にもいつか行ってみたいな。

 

礼文島、コンパクトながら絶景も多くて楽しい島だった!花れぶんも良い宿だったし。

利尻富士が一番綺麗に見えるのは実は礼文島からだそうな

次は、フェリーに乗って利尻島に行きます!

北海道を旅した記録