しろいるか旅行記

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旅行が好き だいたい週末更新

2022年6月 「ハトヤホテル」泊 昭和の世界に浸れる貴重な現役温泉ホテル宿泊記。一泊二日で伊東と熱海レトロ探訪の旅。

こんにちは、しろいるかです
2022年6月、伊東に行くならハ・ト・ヤ!に泊まってきました。

旅の全行程

【一日目】
伊東駅~オレンジビーチ~ぐり茶の杉山~東海館~ジェラテリア カプリ
宿泊:ハトヤホテル

【二日目】
三木洋菓子店~湯ノ花通り商店街~熱海散歩(来宮神社・純喫茶パインツリー)

ハトヤホテル

伊東に行くならハ・ト・ヤ♪

電話はー良い風呂~♪

私は世代でないのでリアルタイムで聞いたことはなかったのですが、youtubeとかで動画を見た瞬間から耳について離れないこのメロディーと歌詞

ハトヤホテルは戦後間もない1947年創業、1960年頃からこのCMが流され始め、以降温泉宿の代名詞のような位置づけの超有名ホテルになったんだとか。1975年には姉妹館のサンハトヤも伊東にオープンしています。

しかし、近年は大型温泉ホテルがどこも苦戦している中ハトヤホテルも同様のようで、あまり景気のいいお話は聞けません…。

 

そんな中、近頃の昭和レトロブームで、ハトヤホテルの建物や雰囲気がマッチし、密かに再ブームの兆し!?流行に乗っかって、行ってみることにしました!

伊東駅

静岡県伊豆半島は温泉地の宝庫。

数ある伊豆半島の温泉地の中でも有名と思われる伊東温泉は、熱海に近い場所にあるためアクセスも良好です。

東京からだと熱海駅まで新幹線で1時間弱、熱海駅からは鈍行で30分かからずに着いちゃいます。乗り換えが面倒なら特急踊り子でも行けますね。

所要時間は踊り子の方がちょっと長めでそのかわりちょっと安い感じ。

伊東駅はとても賑わっていました。

 

駅前のバス乗り場にあるヤシの木が南国感ありますね!

 

オレンジビーチ

伊東駅を出て左方向に歩いてすぐ見えてくるのがオレンジビーチ

快晴だけど、さすがに6月はまだ海開きしてない。

 

黒めの砂ですね。

 

しろいるか

 

彫刻群がありました。

 

伊東大川沿いの道

オレンジビーチから南の方に歩くと、海に流れ込む川があります。この川沿いの道がとても気持ちいいので、お散歩にぜひ!

橋を渡って

 

あれは市役所かな?

 

上流の方に少し歩くと、こんな感じの風流な道もあります。

 

そして、対岸をふと見ると、ものすごく立派な木造建築がありました。

 

こちらは東海館という元旅館で、今は既に閉館してしまったものの、中を見学することができるそうです。

 

いでゆ橋まで来たら、ここでお散歩は終了。駅から30分ちょっとのゆるっとしたお散歩でした。

 

ぐり茶の杉山

お散歩の後は冷たいものが食べたい。

ちょうどいでゆ橋からすぐの場所に、ぐり茶ソフトを食べられるお店を発見。

ぐり茶は茶葉の形が捻じれて、ぐりっとしていることから呼ばれるらしい、伊豆地方の名産のお茶です。蒸す行程が入っているのが特徴なんだとか。

 

東海館

そして、対岸に見えた東海館にも入ってみます。

これは確かに立派。木造三階建ってやっぱいいですね。

 

中は当時の旅館の姿がほぼそのまま残されていて、客室にも入ることができます。

 

三階にある立派な大広間。昔はここで宴会とか開かれていたんでしょうね。

 

さらに四階部分もあり、ここは望楼と呼ばれています。この現代においても伊東の街かなり見渡すことができる高さなのにビックリ!

 

真ん中の坪庭部分が上から見ると、ぽっかり穴があいたみたい。

伊東の観光名所のひとつ

客室には展示があるところもあって、見どころたっぷりだった

ジェラテリア カプリ

さっきソフトを食べたところなのに、東海館を見学してたらまた甘いものが食べたくなり…。近くにあるジェラート屋さんへ。

写真左手の、こじんまりとしたお店です。

 

暑い日にジェラートはさっぱりしてて美味しい!

 

ハトヤホテル

さて、いよいよハトヤホテルへ向かいます。伊東駅からホテルまでの送迎バスは15時以降、30分間隔で出ているので使いやすいんですが、お散歩がてら歩いて向かいます。歩けない距離ではないですが、高台にあるので本来は歩かない方が良さそう笑

かなりの急坂を登って…

 

奥にそびえる塔のような建物、あれが噂のハトヤホテルか!

 

と思ったら、どうやら裏口だったようで、これがハトヤホテルの全景です。

レトロなネオンサインのハトヤ看板がいいわー

 

字体がもう素敵。

 

消防隊がいる!!この消防車は実際に活動はできないらしいですが、警備員さんが詰所にいてくれるのはなんだか安心ですね。

 

そしてこの謎の連絡通路…。これが昭和レトロなハトヤホテルの一番の見どころかもしれません。

 

正規のルート?から来るとこんな感じの光景が迎えてくれるんですね。手前の建物がタワー棟とシアター(レストラン会場)、奥に先ほどのメイン棟があります。

しかし、このタワー棟はなかなかです。最近の建物にはない迫力があります。これ見ただけでも来た甲斐があった。

 

外観をバチバチ撮りまくって満足したところで、いよいよ中へ潜入です!

 

ハトヤホテル:ロビー 

こちらのメイン棟は調べても正確な建築年が出てこなかったで推測をしてみる。

1947年のハトヤのオープン段階ではまだ木造の古い建物だったようで、CMを大々的に打ち始めたのが1961年。そこまでには建築が終わってると考えれば、おそらく1950年代の建物なのかな?

木造でも石造りでもない、こういったコンクリート造で築70年以上ってなかなかのレアものな気が。しかもめっちゃ現役で動いてるし。

 

入った瞬間から、リノベ?なにそれ?とばかりのゴリゴリのレトロ感を出してきます。この絨毯と天井の照明が良い…。

 

古いビルとかにありがちなカビっぽい臭いがするのは致し方ないとして、建物自体はとても綺麗でした。写真で見返すとなおさらですね。

 

ハトヤホテル:タワー棟への空中通路

こちらが、本とかでもよく見かけるハトヤの昭和レトロの真骨頂です。

宇宙っぽさを感じさせる、この丸いフォルムの通路。

 

おぉぉ…す、すごい!

なんかタイムリープしてる気分

昭和なのに逆に未来感ある

 

昔の建物ってすごいですよね。何から何まで一点モノと思われる特注品。こんな形の窓初めて見ました。

 

バブル期の建物ともまた違う、まさに唯一無二です。

 

通路を渡るとそこはシアター会場。いまではレストラン会場として使われているみたい。看板ひとつとっても惹かれます。

 

タワー棟は1970年築らしいです。

 

この椅子と机も雰囲気あるわー。

 

ハトヤホテル:タワー棟 客室

一番安いプランだったのですが、海側眺望の客室にアップグレードしていただいたみたいです!広さは同じっぽい。

 

お部屋もなかなかのレトロ感。

 

現役のナショナルエアコン。

 

ハトヤっぽい置物。

 

敢えてやってるのかと思うぐらいレトロ感あるチラシ。

 

ギリギリセーフ?なお茶請け。おいしかった。

 

タワー棟の中では低層階だったのですが、眺めは良かった!伊東の街が一望できます。

 

そしてまさかの部屋のお風呂がリノベされてめっちゃいい感じになってた。オーシャンビューの部屋風呂です!

かけ流しではなく蛇口をひねるタイプですが、全部屋に温泉が引かれているみたい。翌朝気持ちよく入りました。全室ここまでリノベされてるかは不明ですが、良い意味で期待を裏切られるお部屋でした。

 

ハトヤホテル:大浴場への道

大浴場はメイン棟にあります。先ほどのロビーからエスカレータを登っていきます。

 

天井の幾何学模様のシャンデリアが良いですねー。

 

この丸いやつもいいわー。

 

この無骨なエスカレータの案内表示も良い笑

 

途中、スナックやカラオケ、バーのあるエリアを通ります。

 

レトロな案内板に外国人向けのテプラが貼られているのがなんだか惜しい。

 

大浴場前の照明がこれまたかっこいい。

 

結構広いゲーセン。クレーンゲームとメダルゲームばっかりじゃない、昭和の機体が結構おいてあっていい雰囲気だった。

 

卓球場も無料で使えます。結構使われてました。

 

ハトヤホテル:プール

なんと、宿泊者はプールも無料で入れるんです!

 

おそるおそる中に入ってみると…

 

脱水機とか色々ある場所。

 

しっかりしたプール。贅沢にもかけ流しの温泉が使われているみたいでした。翌朝ご飯前にひと泳ぎしたんですが、人も全然来ないしこんな広いプールが貸切でめっちゃ良かったー!

水着を持ってこないとね

 

ハトヤホテル:大浴場

いよいよ大浴場。男女入れ替え制になってます。

こっちは到着日女性、翌朝男性のほうです。こっちの方が脱衣所が広くていい感じ。

 

中も広かった気がする。

 

大浴場はしっかりリノベされてて綺麗なんですよね。露天風呂は無いですがお湯はたっぷりのかけ流しで気持ちいいし、換気もしっかりされてて湯気モウモウじゃないし、普通に満足した。

 

循環もしてないのか、塩素の臭いとかもなかったです。昔の大規模ホテルでこれは驚き!温泉好きも意外に満足できると思います。

 

さらにサウナまである!水風呂もあります。

 

サウナとの動線がちょっと悪いものの、この外気浴スペースも良い感じです。

こちらは翌朝女性のほう。こっちは外気浴スペースは無かったです…。

 

中もちょっと狭いか。

 

こっちもサウナと水風呂付きです。

お風呂は普通に平均以上かも

満員だとまた感想違うかもだけど、空いてたからめっちゃ気持ちよかった

 

ハトヤホテル:シアター会場(夕食)

お風呂に入ってゆっくりした後は夕食です!

シアター会場へ行きます。

 

この看板…色合いといい良すぎる。

黒背景に青字、センスの塊か

 

天井も高いし、まさにシアター会場。ちなみに姉妹館のサンハトヤではコロナ禍以前は毎晩シアターショーをやっていて、現在も小規模にやっているみたいですが、こちらのハトヤはシアターショーはやっていません。泊まるときは間違えないようにしないとですね。

 

二階席まであるんですね。昔はここが満席になっていたのかと思うと少し寂しさもあります。

 

特に何でもない土日の宿泊だったのですが、お客さんはまばら。ハトヤ頑張って…!

 

二階席は使われていませんでしたが、登ることもできます。

 

御食事はバイキング形式。正直なところ、全く期待はしていなかったのですが、思ったより全然美味しいです。特に海鮮系はお刺身の種類も多いし意外にも新鮮!

味噌汁以外、全ての料理が冷めているのが残念ポイント…ですが、お刺身や冷菜系中心に食べれば全然満足です。

 

プリンとフルーツもいただいて、ごちそうさま!

 

暮れてきました。

ハトヤホテル:バー

ここからは夜の時間。バーが開いていたので行ってみます。

ぱっと見入りづらい。

 

中に入ると、思わず声が出そうなクラシカルな内装。

 

このオレンジの照明と光を反射して輝く外壁。

 

昭和のスナックとか、こんな感じなんでしょうか。

 

カクテル一杯と、乾きモノをつまんで雰囲気を味わいました。

ちなみにお値段は結構するので、メニュー表をよく見ておこう

 

ハトヤホテル:夜の姿

夜の外観が気になって外に出てみます。6月の夜なのに汗ばむ蒸し暑さでした。

妖しく光る街灯。

 

やっぱりこの看板は良い。

 

このハ ト ヤがなんだか心にきますね。

 

ズームでもう一枚。ネオンサインって手入れも大変だし電気代もかかるのか、最近すっかり見かけなくなりましたね。

 

消防隊の安心感。

 

夜の通路もまた格別です。外の灯りが微妙にグリーンっぽいのが深海にいるみたい。

 

お部屋から夜景をひとしきり眺めてお休みです。

 

ハトヤホテル:朝

朝起きてプールに行ったりひとっぷろ浴びてから朝食へ。

朝のシアター会場はまた雰囲気違いますね。夜はカーテンの赤さが際立っていたけど朝は青さが強調されてなんだか爽やか。

 

朝のバイキングはやや寂しいかも。必要十分って感じ。

 

最後にこの通路ともお別れ。丸い影ができるのもまた愛らしいです。時間帯によって表情変わるなー。

 

41-26のナンバープレートを付けた送迎バスが待機してましたが、敢えて乗らずのんびり歩いて駅に向かいます。

ハトヤホテルの感想

やっぱり建物はだいぶガタが来てますし、記念日を過ごそうとか、そういうのにはたぶん向きません。十分清潔ではありますが、潔癖症の人とかも避けた方がよいかもしれない。お値段相応かと言われると少し怪しい。

昔は誰もが楽しめるホテルだったかもしれませんが、今は人を選ぶホテルになってしまっているのかもしれません。

しかし、昔からの温泉ホテルは多くが某大型ホテルチェーン経営に変わる中、至る所でハトヤホテル独特の空気というか、そういったものが感じられるのがとても良かったです。もちろん随所に溢れるレトロ感は期待通りだと思います。

私は実際にハトヤに泊まってみて、今度はサンハトヤにも泊まってみたいと思っています!

がんばれハトヤ

三木洋菓子店

ハトヤから駅への帰り、ふと見つけた雰囲気の良い洋菓子屋さん。

有名なお店みたいです。

 

今日は日曜日の朝だし、ショーケースが寂しいけど…とお店の方が仰っていましたが、レトロな伊東らしい、昔ながらの美味しそうなケーキが並んでました。

 

まだ旅を楽しむ予定だったのでケーキは諦め、名物らしいネコの舌というクッキーを買ってみました。サクサク食べられて美味しかった!

伊東のお土産にピッタリですね。

 

湯ノ花通り商店街

伊東は熱海以上にレトロ感あふれる街並みが残ってます。この商店街なんかまさに。

結構人通りもあって賑やかです。

 

ランチができるお店もあるし、お土産物屋さんやお菓子屋さんもある。駅前から伸びていて、そこまで長い通りでもないので往復したい商店街です。

 

夜はまた雰囲気変わるのかな。

 

これまたレトロなポリ茶瓶のお茶。私は見たことなかったのですが、新幹線の駅弁なんかでよく使われてたらしい。レトロづくしですね。

 

干物屋さんでお土産を買ったり

 

こちらは昔からの椿油を売っている、松田椿油店。

 

椿油といえば伊豆大島を思い出しましたが、伊豆半島でも作っているんですね。確かにどっちも伊豆だ。ひとつお土産にしました!

伊豆大島もめっちゃ楽しい。

熱海(来宮神社

伊東を後にして、熱海駅のひとつ手前、来宮駅で降りて向かったのは来宮神社

駅から徒歩5分ぐらい。裏手にある深い森の中にある神社です。

 

こちらは今回の旅のコンセプトには似合わず、めっちゃ今風のカフェがあったり、令和感あふれる場所です。

 

境内の奥にある大楠が有名です、樹齢2,100年以上なんだとか!

 

麦焦がしソフトをいただきます

やっぱイマドキのお菓子は美味しいわ…

 

熱海(純喫茶パインツリー)

再び昭和へ。

熱海には昔ながらの純喫茶がいくつか残っていますが、こちらのパインツリーもそのひとつ。熱海銀座通りの中にひっそり佇んでいます。

 

なんと、テーブルがゲーム機なんです笑

何種類かあるみたいですが、私たちはテトリス卓に通されました。

 

茶店といえばナポリタン。

 

クリームソーダ

 

プリンアラモード

どれも昔懐かしいお味でした。

 

ついでに食後にテトリスに興じる。ランキング二位!

一位の人すごい強い…

熱海のレトロホテル巡り

すっかりレトロな気分になり、次に泊まるレトロなホテルを品定め。

ニューフジヤホテルは伊東園ホテルズ経営。見るからに古そうでワクワク。

ホテル大野屋も伊藤園ホテルズ経営。やっぱり大規模ホテルチェーンはこの手のホテルの救世主なのかも…。

 

ホテルニューアカオは残念ながら建物の耐久性の問題から2021年に閉館してしまった…。もう泊まることはできないこの建物。こうならないよう思い立った時がやはり行き時なのかも。

と思いきやまさかの復活を果たしたので行ってきました

 

最後は熱海後楽園ホテル併設の日帰り温泉オーシャンスパFuuaでのんびりして帰りました。

タイムスリップしたような楽しい旅だった!

昭和レトロに目覚めたかもしれない

そのほかの熱海や伊東周辺の旅の記録