こんにちは、しろいるかです
2024年8月、鳥取県の三朝温泉に宿泊し、国宝・投入堂へ登山しました!
- 旅の全行程
- 東京から陸路で米子駅へ
- 大山蕎麦 八郷の里
- 大山まきばみるくの里
- 大山寺
- 三朝温泉(みささおんせん)
- 旅館大橋
- 客室:標準和室
- 大浴場
- 夕食
- 夜の温泉街散歩
- 朝の温泉街散歩と河原風呂
- 朝食
- 松乃屋(とちもち)
- 三徳山三佛寺投入堂
旅の全行程
【一日目】
米子駅~大山蕎麦 八郷の里~大山まきばみるくの里~大山寺
宿泊:三朝温泉 旅館大橋
※この後は米子駅から境港へ行き、隠岐へ向かいました。(別記事)
東京から陸路で米子駅へ
諸事情あり、飛行機だったら早かったのですが、新幹線で岡山へ行き、岡山から特急やくもに乗り換え米子駅へ。
わかったことは3つ。
- 新幹線が遅れても、10分ぐらいならやくもは接続待ちしてくれることもある。
- やくもは2024年に新型車両になったばかりできれいだった
- ANAの空席待ちを過信してはいけない
オシャレなデザイン。車体の色もすてきなやくも。
米子は鳥取第二の都市。駅前はそれなりににぎわっていました。始発に乗っても到着はお昼前だったので、レンタカーを借りてまずはお昼ご飯へ。
大山蕎麦 八郷の里
米子駅から車で20分ほどで到着。
大山のふもとでは蕎麦の実が栽培されており、大山そばとして名物だそうです。
ちょっとわかりにくい場所ですが、ナビを信じて小道に突入すると、古民家が突如現れました。
縁側の雰囲気がめっちゃいい!
店内も外観のイメージ通りな感じです。
大山そばに加えて、大山おこわもこの地方の郷土料理。少し甘めの味付けの美味しいおこわです。
こちらは地元のとろろいもを使ったとろろそばセット。
そばが美味しいのは言わずもがな。付け合わせも手が込んでおりとても美味しかったです。
雰囲気も含め、これは理想の蕎麦屋さんかも
さらにさらに!にゃんこもいるみたいで。
店に入るまで多少待ち時間があったのですが、癒しの時間でした。
旅の最初からいい店を見つけ、テンションめっちゃあがった。ここはおすすめです。
幸先良いね
大山まきばみるくの里
続いて訪れたのは大山のふもとにあるこちら。
大山が富士山みたいですね。実際に伯耆(ほうき)富士と称されるみたい。
ここは白バラ牛乳で有名な大山乳業の経営するレストハウス。こちらのソフトがめあてです。
見晴らしもよく、眼下には日本海も見えました。
大山寺
大山は百名山のひとつ。前泊できていたら登りたかったですが、今回はふもとの大山寺だけおまいりします。
大山寺は立派なお寺のようで、参道があり店も何軒か立ち並んでいます。その中にモンベルが手掛ける大山参道市場(カフェ&お土産屋)の建物が特徴的でした。
結構急な坂を登っていく。
大きな山門ですね。
本殿は昭和に入って再建されたものですが、歴史を感じるたたずまいです。
ちょっとだけ物足りず、石畳の道をさらに進んで、大神山神社奥宮を目指すことに。徒歩10分ほどの道のりでした。
大神山神社奥宮の社殿。森の中に現れる荘厳な建物に圧倒されます。奥宮から大山登山道が続いているのですが、奥宮まではずっと石畳の道なので、観光がてら来ている人が多くいました。
奥宮まで頑張って行く価値ありだね
三朝温泉(みささおんせん)
皆生温泉に並ぶ、鳥取県の有名な温泉地。なんといっても特徴的なのが泉質で、放射性物質であるラドンを含んだ放射能泉なのです。
放射能泉といってもごく少量なので身体への害は無く、これは諸説ありますが一説ではホルミシス効果と言われ、逆に細胞の活性化につながるのだそう。
三朝温泉は場所にもよりますが世界一のラドン濃度を誇っており、しかも湧出温度も高いという、なかなか珍しい温泉なんですね。
旅館大橋
今回泊まるのはこちらのお宿。登録有形文化財に指定された建物が特徴的な、三朝温泉の老舗旅館です。昭和七年の創業以来の建物が使われているんだって。
道路に面しているんですが、この一角だけ雰囲気が変わります。
ちょっとだけ昭和みを感じる案内板。
ロビーからは、温泉街を流れる三徳川を見ることができます。
全館川に面しているんですね。
良い雰囲気のロビーですね!
お着き菓子として、冷たいお茶とスイカをいただきました。大栄西瓜というブランドスイカだそうです。甘くておいしい!
今年の初スイカだった
廊下を通ってお部屋へ。この旅館は横に長いつくりになっており、ロビーはちょうど真ん中のあたりに位置しています。
客室:標準和室
実は川沿いに建っているので高低差の関係からロビーは二階。三階建ての建物だったんですね。今回は三階のお部屋です。
露天風呂付のお部屋などもありますが、今回は一番下のランクの標準和室です。
標準和室といっても十分な広さがあり、広縁からは川も眺められます。
ここの椅子に座ってぼーっとするのが良かった。
大浴場
大浴場は男女交代制で2か所。
こちらはせせらぎの湯へのアプローチ。太鼓橋のような雰囲気です。
対岸に遊歩道があるため、川を直接見ることはできませんが気持ちのいいお風呂。個人的にはこの写真の奥にある、半露天っぽい檜の内風呂が一番お湯の鮮度もよく、気持ち良かったです。
サウナもあったようなのですが、残念ながら休止中。
せせらぎの湯の近くには、湯上り処もありました。
こちらは広くとった窓から景色が見られます。
もう一か所が岩窟の湯。女性は夜の9時まで、そこからは翌朝含め男性用です。
こっちがとにかくすごかった。昭和7年から浴槽もそのままだそうで、まさに河原を湯舟にしたようなつくりです。
ただ雰囲気としては少し人を選ぶ気はします。露天風呂はないし、夜とかはちょっと怖い笑
足元湧出で、ぱっと見わからないですがかなりのお湯が湧いています。奥の浴槽は同じ放射能泉でもラドンではなく、トリウム泉だそうで、昭和の調査では世界一のトリウム濃度を誇る温泉であることがわかったそうです。
トリウム泉は大変珍しく、入ることができるのは三朝温泉でもここだけ。
浴感はラドンもトリウムも特に違いは感じられないのですが、これだけ距離が近いのに違う物質が含有しているというのは面白いですね。
ちょっと入ってるだけでもすごい発汗する
湯舟の底も岩そのままだし、大地のパワーを感じる…
夕食
今回、お食事については一人+2,200円で個室にしていただきました。
折角なので通常の夕食会場も下見にいってみると、立派な大広間でした。
個室の場合、元客室をお食事用にしつらえている場所に通していただけます。テーブルも広く、外の景色を見ながら食べられるのもよかった。
おしながき。
鳥取県の地酒飲み比べをいただきました!三朝温泉にある造り酒屋や、宿のオリジナルラベルのものも含まれてます。
先付はとうもろこし豆腐ともずく。夏っぽいですねー。
アコウ鯛酒蒸し。出汁が利いてる!
お刺身もおいしい。
お昼に食べたけどふたたびの大山そば。
しじみ茶わん蒸し。
しじみといえば宍道湖のイメージでしたが、この周辺の東郷湖でとれる、鬼蜆というブランドしじみが使われていました。大きくて食べ応えがあります!
こちらも海老も東郷湖で獲れる手長エビ。
洋風の一皿。山椒ソースが美味しい和牛ステーキでした。
ごはんものは、なんと炙りヒラメ茶漬け。これはとくに美味しかったなぁ。
ゆっくりと味わってごはんをいただくことができて満足です!
個室が正解だった
旅館の人との距離感も絶妙で、気持ちよく過ごせたね
夜の温泉街散歩
夕食後、温泉街を散策しに出かけます。
大浴場に繋がる太鼓橋は外から見ても素敵でした。
旅館大橋は温泉街の端の方に位置しているため、中心街までは5分ほど歩きます。
このあたりから中心街かな?賑やかになってきた。
夏の間は毎日のように5分間だけ花火があがるようで、多くの人たちが打ち上げ場所にいそいそと向かっています。
温泉街のメインストリート。この雰囲気、めっちゃいい!
ノスタルジックな看板が並びます。芝居小屋はかつて営業していたそうですが、今でも射的場や駄菓子屋さんは営業していました。飲食店やバーも何店舗かあり、素泊まりで来ても困らなさそうです。
メインストリートを進むと、足湯スポットがあったり。
鳥取名物の牛骨ラーメンののぼりがあったり。浴衣姿で行きかう人たちも相まって風情たっぷりです。
花火はほんの一瞬ではありますが、温泉街の夜の散歩に華を添えてくれました。
メインストリートの一角にある話題のお店。三朝ヨーグルトです。
白バラ牛乳を使ったヨーグルト。通販でも人気だそうですが、本店はこんな場所にあるのですね。中にはカフェもあり、小ぶりサイズの夜パフェなんかも食べられるみたいでした。
お部屋に持ち帰って食べてみましたが、とても濃厚です。
夜遅くでもやっているので、温泉街散策のあとにお土産として買って帰るのがいいですね。
ちなみに、なんと米子駅の中のお土産物屋さんにも一部の商品が売っていました!
朝の温泉街散歩と河原風呂
早朝、夫はいそいそと出かけていきます…。
三朝温泉にはなんと、こんな場所に無料の河原風呂があるのです。
もちろん混浴なうえ、お湯は無色透明。水着着用も不可。おまけに周囲からはめっちゃ見られるので女性が入るのはまず不可能です笑
夫は朝6時頃に行ったところ、既に先客が一人おり、その後も入れ替わりで一人来たそうです。でもこの写真を見ていると解放感あって気持ちよさそうですね。
昨晩賑わっていたメインストリートも早朝は静まり返っています。
メインストリートの途中で、少しだけ主張が強い場所があります。ある意味名物…?
すーはー温泉。三朝のラドン温泉を蒸気化したスチームサウナを日帰りで楽しめるみたいです。ホルミシス効果が得られるのかな。
温泉街の奥の方には立派な神社もありました。
さらに歩いていくと、公衆浴場もあります。
温泉街唯一の飲泉所?
味は全くなく、水のような飲みやすさでした。
こちらのお風呂は朝8時から。まだ早朝すぎて空いていなかった。
昨晩花火があがっていた場所。
街灯もほぼ無く、花火が綺麗にみられるのも納得です。
橋の上から、温泉街を一望してみます。朝の空気が清々しい!
かわいいカエルのオブジェ。この三徳川にはかじか蛙がたくさん生息しているみたいです。
戻ってきたー!
朝食
朝食も個室で。焼き魚と玉子焼きがおいしく、とてもいい感じの朝食でした。
いい宿だった
これぞ老舗旅館って感じ
松乃屋(とちもち)
温泉街にあるとちもち屋さん。この辺りではとちもちが名物みたい。
朝作り立てで、めっちゃふわふわです。お昼過ぎには売り切れてしまうこともあるそうで、宿をチェックアウトしたら買いに行くのがおすすめです!
三徳山三佛寺投入堂
断崖絶壁に建てられた投入堂は、鳥取県の国宝。三朝温泉とあわせて日本遺産にも登録されています。
参拝するための登山道で死亡事故が多発したことから、「日本一危険な国宝」との異名もあるのだそうです…。
そうした事故防止の観点から、入山するには条件が課せられています。
- トレッキングシューズ等の滑り止めがある靴着用(スニーカー不可)
- 単独入山の禁止
これらは入山の受付の際にしっかり確認され、靴に関しては適さないものの場合、草鞋を購入することができます。単独登山の場合はだれかとペアを組む必要があるみたいですね。
そうした必須条件の他には、手を使って登る場所が多いので手袋と、飲料水を入れるリュックは必須だと思います。普段登山をしているなら、通常の登山の格好をしていれば問題ないかなと。
投入堂は、三佛寺の奥宮的なポジションのため、まずは三佛寺の境内を通って奥へすすみます。
途中、塔頭がいくつかありました。これらの塔頭も見学できるみたい。
本堂にお参りをして、いざ投入堂へ!
こちらが登山道の案内図。コースタイム的には1時間も歩けば到着するのですが、その道のりはなかなか険しいです。
この入口で服装チェックなどを行います。飲料水や手袋は売っているのでここで買うのもアリですね。
登山届の代わりとして、タスキのような輪袈裟を渡されるので、これを下山したら返却します。事故も多いので、安全管理はさすがに徹底しています。
前半の30分ぐらいは急登の山道を登っていきます。途中手を使って木の根や岩を掴んで登らないといけないような場所もあり、ここで登れない場合リタイアした方が良いかも…。
この辺りは鎖を使って登る場所。なかなかの傾斜ですが、岩にグリップがかなり利くのと丈夫な鎖があるため、見た目ほどは厳しくないです。
くさり場を抜けるとご褒美とばかりに文殊堂があり、裏手に周ってみると…。
絶景ポイントです!
オープンすぎる!
通り抜ける風が心地よく、登山者の休憩ポイントになっていました笑
ただ、下は何もないので慎重に…。
これは怖い
ここは凄いですね、こんな場所にお堂を建てるなんて…。重要文化財にも指定されているようです。
文殊堂からもう少し進むと、またお堂が。今度は地蔵堂。こちらも重要文化財です。
お堂から先の道はそれほど険しくはありません。今度は洞窟の中に押し込まれたような観音堂が。お堂の裏手を通って行きます。
無事に投入堂に到着です!
これ以上は近づくことはできないのですが、この距離からでも凄さが伝わります。
どうやって作ったのか理解ができないです。。幾度と修復はなされてきているそうですが、なんと平安時代の建物なんだとか。
当時の技術で、ここにこれだけのものを建築できるなんて。役小角が法力によってお堂を岩場に投入れたという伝説ができるのも納得です。これは見に来てほんとよかった。
下りは行きとは別ルートが用意されています。一か所だけ難所があり、行きよりも急な鎖場があります。しっかり鎖を持って慎重に降りれば大丈夫ですが、高所恐怖症だとつらいかもしれません。
投入堂、噂に違わぬ素晴らしい国宝でした。ちゃんと登山装備をしていけば問題なく登れますが、最低限靴はしっかり準備しておくとよさそうです。
投入堂が素晴らしいのはもちろんのことなんですが、わずか片道1時間足らずの行程ですが道中は変化に富んでおり、途中の文殊堂からの景色、鎖場の達成感などもあってこれほどコスパのいい登山は他にない気がします笑
登山難易度的なところでいえば、靴さえしっかりしていれば山を登ったことがあまりない人でも大丈夫だと思います。ただ天気が悪いと岩場が滑りそうですし、事故が起きるのも想像つくコースなので、雨のときなどは避けた方がよいかもしれません…。
投入堂に行き、三朝温泉で癒される。これは鳥取観光の鉄板コースでした!
山陰地方の旅行の記憶