こんにちは、しろいるかです
2021年から22年にかけての年末年始、島根県から福井県まで、西日本の日本海側を縦断する旅をしました。
- 旅の全行程
- 出雲湯村温泉とは
- 湯之上館:内部
- 湯之上館:漆仁の湯(貸し切り風呂)
- 湯之上館:夕食
- 湯之上館:漆仁の湯(夜)
- 湯之上館:朝食
- 青山剛昌ふるさと館・コナンの家 米花商店街
- 鳥取砂丘
- 砂の美術館
旅の全行程
本記事は太字部分が対象。
【一日目】
羽田空港~米子鬼太郎空港~江島大橋(ベタ踏み坂)~松江城~出雲大社~島根県古代出雲歴史博物館
宿泊:温泉津温泉 旅館ますや
【二日目】
薬師湯(温泉津温泉)~石見銀山(世界遺産センター~石見銀山公園~龍源寺間歩)
宿泊:出雲湯村温泉 湯乃上館
【三日目】
青山剛昌ふるさと館~米花商店街~鳥取砂丘~砂の美術館~さんぽう西村屋(城崎温泉)
宿泊:城崎温泉 川口屋本館
【四日目】
城崎温泉街散策~永平寺で除夜の鐘
宿泊:永平寺 親禅の宿 柏樹関
【五日目】
永平寺でお勤め~黒壁スクエア~近江八幡
宿泊:sequence KYOTO GOJO
【六日目】
ドミニクブシェ京都「La Teppanyaki」~K36(The Bar&Rooftop)
宿泊:ザ・ホテル青龍 京都清水(The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu)
【七日目】
清水寺~安井金比羅宮~天下一品知恩院前店
宿泊:メルキュール京都ステーション
【八日目】
帰宅
出雲湯村温泉とは
島根県の奥出雲、風土記にもその名が示されるほど古くからその名が知られており、現在は湯之上館と国民宿舎 清嵐荘の2軒のみの宿が残る、静かな山あいの温泉地です。
湯村温泉という地名は各地にあるみたいですが、それらと区別する意味でも「出雲」湯村温泉と呼ぶようですね。
なかなかの山奥のように見えますが、松江や出雲からは車で1時間弱で到着できます。
意外にも、島根県の山間部は豪雪地帯。訪れた時はちょうど大雪の後だったのもありますが、松江や出雲ではほぼ雪はなかったにも関わらず、こちらではしっかりと雪で覆われた風景を見ることができました。
ヤマタノオロチ伝説が残るという斐伊川の上流、川のほとりに佇む小さな集落が出雲湯村温泉です。
橋を渡ると看板があります。
ここからは少し狭い道ですが、距離はほとんどありません。抜けると駐車場がありました。
車を停めて、まずはお宿へ。
この雰囲気、抜群に良いですね!石垣に、レトロな宿の看板に赤いポスト。このアングルにワクワクします。
このアングルもいいわー!
こちらが本日のお宿、湯之上館(ゆのうえかん)です。
湯之上館:内部
二階建ての建物ですが、1階は帳場と炊事場などがあるようで、客室は2階部分のみです。
二階部分は全部で5部屋?あるようですが宿泊は一日二組のみ。ご飯を別のお部屋でいただくことになるため、実質1組2部屋あてがわれる形ですね。
お部屋は8畳ぐらいなんですが、床の間にさらに窓側に広縁がぐるっと囲んでいるので広く感じます。やっぱり炬燵がいいですね。前日の宿に続き炬燵三昧です。
やっぱ炬燵なんだよなぁ
広縁はめっちゃ寒いのでほとんど出ませんでしたが、窓からの雪国風景が落ち着きます。
立派なお花が活けてありました。右側の謎の装置はなんと空気清浄機だった。
お隣の部屋も私たちの領域。こちらで夜ご飯と朝ご飯を用意してくれます。
実はこちらのお宿、茅葺きの小さな囲炉裏小屋でご飯をいただくというプランもあったのですが、1か所しかないため予約順になってしまいます。今回は利用できず、それがとにかく心残りです…!
湯之上館:漆仁の湯(貸し切り風呂)
こちらの湯之上館、本館の方にはお風呂はありませんが、道路を挟んですぐ反対側に日帰りもできる共同浴場「漆仁の湯」があり、こちらが湯之上館が管理しているため、この共同浴場に自由に入ることができます。
通常は追加費用がかかる貸し切り風呂も、空いていれば自由に入りたい放題なんです!
貸切風呂は露天風呂になっていて、川の景色を見ながら源泉かけ流しのお風呂に入れます。加温加水もしていないのに絶妙な温度感です。それもそのはず、出雲湯村温泉の源泉温度はなんと43度という絶妙さ!
お湯自体はあまり特徴があるタイプではないんですが、新鮮な源泉がドバドバかけ流されていて、しかも適温なのでものすごく気持ちいいです。こういうタイプの気持ちよさは初めてかもしれない。
対岸にはもう一つのお宿、国民宿舎 清嵐荘といくつかの民家が見えました。
本館と漆仁の湯はまさに目と鼻の先。家族風呂はちょっと写真だと全景が移っていないのですが、写真左手前の建物です。
夜も同じアングルで。右側の茅葺きの小屋が囲炉裏小屋です。こっちで食べてみたかった…!
いつかリベンジしたい
湯之上館:夕食
お部屋食でゆっくりと夕食をいただきます。最初出てきたのはこんにゃくと昆布締めのお刺身。こんにゃくが美味しい。
マイベストこんにゃくは御岳山荘だったけど、これに勝るとも劣らない美味しさ。
茶わん蒸しもちゃんと手作り感があって、素朴なおいしさ。
タコの酢の物。子供のころ酢の物って食べられなかったけど、いつの間にか好きになってたなー。
かますの焼き物。ふっくらしていてイケる!
ごはんは温泉水で炊いているみたい。出雲湯村温泉のお湯は弱アルカリ性なので、美味しくお米が炊けるんだとか。
ローストビーフとジャガイモの煮っころがし。濃い味付けでごはんが進む!
最後に宍道湖のしじみ汁。しじみと思えないぐらい大きさだった。
湯之上館:漆仁の湯(夜)
懲りずにまた同じアングルで撮る笑
真っ暗になってもいいわー。
反対側も。
さて、こちらの漆仁の湯、21時まで通常の外来入浴を受け付けているんですが、営業終了後はなんと宿泊客だけで利用可能になります。
二組しか宿泊客はいないので、実質ほぼ貸し切り。裏口の鍵を預けてもらえるので、それで入りたい放題です。
深夜に入ってみる。(ここからは男湯の写真です。男女造りはほぼ同じでした。)
大浴場の方も木の香りが心地よく、清潔感があります。
中は広めの内湯と、小さな露天風呂。この内湯がめっちゃ良いんです。
前述のとおり、加温加水していないんですが、洗い場もすべて源泉かけ流しになっていて、シャワー等がありません。
ボイラーなどで一切お湯を沸かしていないから機械室のようなものも無いのか、静寂の中源泉の流れ込む音だけが聞こえるような感じなんですね。これが最高に良くて、瞑想にふけるような入浴感を味わうことができました。
清掃が入る朝8時までは夜通し貸し切り状態で、自由に入ることができます。
ぼんやり周りが明るくなってきた早朝の入浴も良かった。お湯もやや温めなので、ほんといつまででも入ってられます。
火照ってきたら露天風呂で外気浴。
ただこちらは内湯のお湯がそのまま流れ込んできて、そのまま大量の水が排水されるため雑音が大きく、内湯の方が好みだったかもしれない。
何時間入ったか…
癒される時間だった
湯之上館:朝食
温泉を楽しんだ後は朝食です。
雪の日の朝っていいですよね。
朝食はシンプルですが、特徴的なのが真ん中のサバほぐし身。奥出雲地方のソウルフードなんだって。
昔は魚の保存手段に乏しく、日本海から奥出雲にまで魚を届けるためにあらかじめ串に刺して炭火で焼いていたそうで、その名残なんだとか。味付けは一切していなくて、お好みで醤油をつけて食べるそうなのですが、そのままで十分に美味しかったです。
だし巻き卵と自家製漬物も。朝からご飯がすすむー。
出発前に、地元の牛乳を一本いただいてパワーチャージです。漆仁の湯には小さな売店があって、牛乳の他にも地元のものが少しだけおいてありました。
気持ちのいいお風呂と炬燵でごろごろ。これこそ日本旅館って感じ。
温泉好きなら日帰りで漆仁の湯目当てに来ても楽しめると思う
青山剛昌ふるさと館・コナンの家 米花商店街
宿を出発後、この日は鳥取観光をしながら城崎温泉へ向かいます。
鳥取砂丘を目指していたのですが、山陰自動車道の途中。島根から鳥取砂丘を目指す際に自然と通る場所にあるのが…
こちらの青山豪昌ふるさと館です。道の駅大栄の隣にあるため、純粋に休憩スポットがてら寄るのもよいですね。
そう、鳥取は名探偵コナンの作者、青山剛昌さんの故郷でもあり、それにちなんだ町おこしスポットです。
中はミュージアムとショップ。今回はそこまで時間はなくミュージアムはパスしたんですが、ショップにはコナングッズがたくさん並んでいて見るだけでも楽しいです。
阿笠博士の黄色いビートルも展示されてました!
そして、ふるさと館から車で数分の場所にあるのがこちらのコナンの家 米花商店街。駐車場があるので車で移動して大丈夫です。
現在4件のお店が並んでいて、喫茶ポアロ、ジェラート屋さん、グッズショップがありました。残る1件のファストフード店は休業中みたい。
喫茶ポアロは気になったものの、食べるほど時間は無かったので…
赤と白のアポトキシン4869(コナンが子供化した怪しい薬)モチーフのジェラート。
濃厚な大山牛乳とさっぱりした苺のダブルのジェラートで普通に美味しかったです!
裏手には川を望むテラスも。夏場は気持ちいいだろうなー。
ここ目当てで行くとちょっと規模は小さいかもだけど
ふらっと寄ってみたら楽しかった!
鳥取砂丘
やはりここは外せないですね。鳥取の一大観光地です。
たまたま写真だとすごく閑散としているように見えますが、そんなことはなく賑わっていました笑
有料(500円)ですが、ビジターセンターが併設された鳥取砂丘駐車場に停めるのが一番良いと思います。
駐車場を出て、ちょっと階段を登ると現れるのがこの景色。
これはもはや砂漠。。遭難しそうですね。
そうなんですよ
…
オアシスだってあるんです。
想像していたよりもずっと広い鳥取砂丘。これでも日本一の広さではなく、青森県にある猿ヶ森砂丘の方がさらに大きいそう。ただ、そちらは自衛隊の演習場なので実質的に観光できる砂丘としてはこちらが日本一です。
馬の背と呼ばれる、標高50mほどもある小高い丘を越えると、そこは日本海。
だいたいこのあたりが記念写真スポットです。
馬の背の高さがわかる写真。下がオアシスです。
ここは特に傾斜が一番きつい箇所なので、迂回すれば普通に登れるんですが、あえてここを登ってみたり、逆にここを一気に下り降りてみたりする人もいました。
靴に砂が入るのも気にせずに一気に下り降りるのは楽しいです!
広大な鳥取砂丘。風も凄く、砂嵐のようになって吹き付けるためいつの間にかポケットの中なども砂だらけでした。ビジターセンター前に砂落としや洗い場があるため、入念に砂を払って帰らないと、気が付けば車の中が砂だらけなんてことになります…。
以前日本唯一の砂漠に行きましたが、鳥取砂丘の方が一般的にイメージする砂漠っぽい光景ですね。
伊豆大島にある、日本唯一の砂漠
ドバイを訪れた時に行った、どこまでも続く砂漠とデザートホテル
砂丘と砂漠の違いは、砂丘は単純に砂が溜まった地形、砂漠は一定以上乾燥していて、砂や礫、岩の多い場所を指すそうです。なるほどー。
勉強になった
砂の美術館
鳥取砂丘の周辺にはいくつかお土産物屋さんやレストランなどありますが、その中で目を引いたのはこちら、砂の美術家。
砂丘繋がりで、砂の彫刻を飾る美術館です。ここは例年7月から年始明けまでの半年間だけの営業。なぜかというと、休館している半年の間に次の作品を作っているからなんですね!毎年作品をすべて一新しているのってすごい。
駐車場もあります。
洗練された感じの入口。
中は体育館のような感じの場所に、巨大な砂アートがいくつも展示されています。
今回はチェコスロバキアをテーマにしたものでした。
2階部分から広角で撮っているため、そんなに大したことないように見えるかもですが・・・
近づくとわかる、この巨大かつ精巧なアート。プラハ城らしいです。
中世の錬金術師たちの会合シーン。
美術館に飾ってある彫刻作品のような感じです。
渋いおじさんもすごい。
実際の制作過程としては、砂に水を混ぜて一旦固いブロックを作ったのち、それを削りだして作っていくようなのでほぼ彫刻ですね。公開時期を考えると半年以上経過しているのにほとんど削れておらず、砂とは思えない耐久性です。
何気なく入った砂の美術館でしたが、これはオープンしている時期に砂丘に来たのならマストですね!
このクオリティで展示作品が毎年変わるとなると、毎年来たくなるね
最後に・・・
「鳥取にスタバはないけどスナバはある」の言葉から生まれたすなば珈琲。鳥取に来たらそこでお茶しようと思っていたんですが、なんと砂丘の近くにはないのです。残念。
代わりに、パッケージがかわいい砂たまごを買って車の中で食べました。砂の中で蒸した卵ですが、温泉卵とはまた違って燻製卵のような美味しさでした。オススメです。
鳥取砂丘はさすがの観光地だった!本当はラクダもいるらしいんだけど…
風が強い日だったからか、ラクダに逢えなかったのが心残り
次は城崎温泉へ。さんぽう西村屋で冬の味覚、松葉蟹をいただきます!
今回の旅のこれまでの記事