こんにちは、しろいるかです
2024年7月、山形の庄内地方にある湯野浜温泉に泊まり、酒田観光してきました。
- 旅の全行程
- 湯野浜温泉へのアクセス
- KAMEYA HOTEL|湯野浜温泉 亀や
- 客室:コンセプトルームあかがね
- 大浴場
- 龍宮殿サウナ(海)
- 龍宮殿サウナ(空)
- 夕食:龍宮殿ダイニング
- 朝食:宴会場
- 宿泊の感想
- 山居倉庫
- 本間家旧本邸
- 酒田木村屋
- 山王くらぶ
- 日和山公園とヒヨリベーカリー&カフェ
- さかた海鮮市場
- (おまけ)酒田ラーメン
- (おまけ)本間美術館
旅の全行程
【二日目】
酒田観光(山居倉庫~本間家旧本邸~山王くらぶ~日和山公園~さかた海鮮市場)
湯野浜温泉へのアクセス
湯野浜温泉は庄内空港からわずか車で10分ほどで到着できる超好立地。庄内空港は羽田空港としか接続していませんが、東京からだととても行きやすいですね。
ちなみに東京からの陸路でのアクセスはかなり厳しく、山形新幹線で新庄駅経由、上越新幹線新潟駅経由いなほ乗り換えでも、最寄りの鶴岡駅まで5時間はかかってしまいます。
今回は庄内空港まで飛行機で行き、そこからレンタカーを借りました。
KAMEYA HOTEL|湯野浜温泉 亀や
いろいろと所用を済ませ、宿に着いたのは夕方。
湯野浜温泉は砂浜の長い海岸線沿いに中規模なビル型旅館が建ち並ぶスタイル。温泉街らしい街歩きできる場所はないのはちょっと残念ですが、夏は海水浴で賑わうみたいです。
今回泊まるKAMEYA HOTELはその中でも一番端に位置していました。
海岸沿いの駐車場に案内されました。奥の建物が宿ですね。
ちなみに駐車場の目の前は砂浜!これは夏泳いだら気持ちいいだろうなぁ。
反対側では旅館が建ち並んでいます。到着日のいまいち天気の時の写真しかなかったので写りがだいぶ悪いですが…。
和風なアプローチの入口にKAMEYA HOTELの名前があります。創業200年を超え、天皇皇后陛下もお迎えしたことがあるという格式ある旅館です。
近年社長の代が変わったのか、色々なリノベーションを進め、屋号も2024年に亀やからKAMEYA HOTELに替えたのだとか。
中に入ると旧屋号が飾ってありました。
メインの建物は近代的なコンクリ造りのものですが、奥にあるのが旧館の龍宮殿。これは確かに歴史を感じる建物ですね。登録有形文化財にもなっているそうです。
入口には飲泉所も。塩分とえぐみがあって全然美味しくはない笑
入ってすぐにフロントと、右側にはセンス良さそうな商品の並ぶ売店があります。
ロビー部分も結構リノベしたのかな?昔の大型旅館のバブリーな雰囲気が残りつつ、今風の雰囲気になっている感じです。
ラウンジではセルフサービスでジュースとかコーヒーがいただけました。
こちらのきんつば、お着き菓子っぽいですが客室には別のものが用意されており、ラウンジでのみいただけました。おいしかったです。
奥に客室に向かうエレベーターがあります。
左側には蔵っぽいデザインの場所がありました。
有料ですがセルフで日本酒がいただける場所だったみたい。夕食後には閉まっちゃってたので、ごはん前にかるく一杯、みたいな感じなのかな。
客室:コンセプトルームあかがね
KAMEYA HOTELでは、最上階は特別フロアHOURAIとしてラウンジサービスやチェックアウト時間が遅いなどの特典がついた客室になっています。
それ以外のフロアは基本的にサービスは同じですが、8階にあるコンセプトルームはそれぞれデザイナーの人に自由に作ってもらったものだそうで、中にはかなり攻めたデザインのお部屋もあります。
今回はそうしたコンセプトルームの中でも特に独創的な「あかがね」の部屋に泊まります。
8階のフロアはコンセプトルームのみ。それぞれのお部屋の前にはコンセプトを説明するボードや、モチーフにしたものが飾られています。
あかがねのお部屋はその名前の通り、銅板を用いたデザインのお部屋。
出羽三山をはじめとした庄内地方の社寺では、銅板が雪深く風雨に耐える銅板の屋根が使われているところが多くそこから着想を得たのだとか。
部屋に入ると、おぉぉ!?
壁一面に敷き詰められた銅板の輝きに圧倒されました。
光沢がすごい!!
まさに部屋全体が赤銅色。
お部屋の方に気を取られますが、かけ流しのお風呂もついていて、これがまた独特なデザインです。ベッドに飛沫が飛ばないようにアクリル版で仕切られているものの、半分までしかないので部屋全体の空間は地続きな感じ。
浴槽は温泉というよりはホテルのようなスタイリッシュさ。
内部で循環とかはなく、手動で温度設定をしたうえでかけ流しにする仕組みです。部屋にはじめた入った時には既に適温でかけ流されていました。お湯は浴槽から溢れることはなく湯切り口がついています。
源泉はとても熱いので、源泉100%にしようとしたら冷まさないとだめですね。
無色透明で、匂いもほとんどない温泉
けど湧出温度はすごく高くて、力強さを感じる
目の前は一面のオーシャンビュー!…とはいかず、目の前に大きな旅館があります笑
少し奥まった場所に位置しているのでしょうがないですね…。これがあるため日中は目隠しのカーテンを使う必要があるかもです。
お部屋自体はそれほど広くなく、ベッドルームとお風呂に大部分のスペースを確保した結果、水回りや冷蔵庫等の設備系はかなりギチギチにまとめられています。
視界のすべてがぎらぎらしてる。
これまで泊まった宿で一番攻めたデザインの部屋かもしれない。
夜になると部屋の明りだけになるのですが、また違った表情を見せてくれます。
落ち着かないかと思いましたが、意外に慣れます。夜も快適に寝られました。
大浴場
大浴場は男女ともに3階にあります。
大浴場自体はあまり特徴がある感じではなく、後述の別料金のサウナと、客室のお風呂で十分満足してしまいました。サウナの入口も写真右側奥にあります。
温泉好きの人だと、これだけだと少し物足りなさがあるかもですね。
龍宮殿サウナ(海)
リニューアルにあわせて作られたこのサウナ、なんと旅館に入るときに見えていた旧館の龍宮殿をまるごとサウナに改装してしまったものです。当時、内部からのものすごい反発があったであろうと勝手に想像できます…笑
サウナは宿泊とは別料金になっており、利用する場合は一人2,420円がかかります。日帰り入浴も受け付けているのですが、事前に利用人数を把握しているようなのでおそらく混むことも無く気持ちよく入れそう。私たちの時も利用者の数は適度でした。
ただ、宿泊の場合でも当日予約だと空いていない場合があるそうなので、絶対入りたいなら宿泊予約の際にサウナも予約しておくのが確実ですね。
サウナは「海」と「空」が男女入れ替えです。空独自のいいところもありますが、基本的に海のほうが圧倒的に広くておすすめです。女性は海に入れるのが朝で固定されているので早起きしないとですね。
こちらは海の方。既にここは脱衣所の奥です。
なんと裸で利用できるラウンジがあります。デトックスウォーターに加えてホットドリンク、チョコや塩アメなんかもありました。
この浴室ゾーンの延長でラウンジがある感じ、御船山楽園ホテルを参考にしたのかも。
さらに、ラウンジと浴室スペースの間に前室があります。かなり贅沢な空間ですね。デザインもタイルのレトロ感がとてもおしゃれです。
浴槽としては、手前の水風呂と、奥に寝湯があります。
寝湯は40度あるかないかぐらいの絶妙な温度感。入っていて気持ちよいです。ここは循環してなさそうなかけ流しですね。水風呂も塩素の臭いはありませんでした。
洗い場の間にあるのがサウナ。どちらもほぼ同じつくりですが、右側はセルフロウリュ可能です。
二つのサウナは、中はアクリル板で区切られていて実際の広さ以上に解放感がありました。
かなり激熱サウナで、ロウリュしたら熱すぎてやばかったです。この後水風呂に入り、ラウンジでデトックスウォーターを飲んでととのい椅子に身体を投げ出す…。最高でした。
外気浴がないのが唯一の欠点かもですが、そんなの関係ないレベルで気持ちよく整いました。
個人的ベスト5に入るレベルでととのった気がする
龍宮殿サウナ(空)
もう一つの空の方です。
こちらは海と比べるとかなりこじんまりとした感じ。ラウンジはありません。一応脱衣所すぐそばに、デトックスウォーターとかお菓子とか、海のラウンジと同じラインナップの食べ物は置いてますが。
お風呂の機能的なところでは、寝湯の代わりに普通の浴槽がありました。こちらもかけ流し。
サウナも小さめでロウリュはできませんでした。ただ、海の方と違うのはスチームサウナがついているところです。好きな人は好きかもしれない。
海より空の方が良いポイントとしては坪庭外気浴スペースがあること。
ただ、ととのい椅子がないので、結局海の方がよくととのいました笑
こっちでも大浴場併設のサウナのレベルとは全然違うんだけど、海と比べちゃうとね。
夕食:龍宮殿ダイニング
KAMEYA HOTELの夕食は3種類。
- 最上階のHOURAIフロア専用のHOURAI懐石(お部屋食)
- 龍宮殿懐石(龍宮殿ダイニング)
- 通常の懐石(宴会場)
今回は龍宮殿懐石です。こちらはプランによって選べました。
龍宮殿ダイニングは、先ほどのサウナと同様に旧館龍宮殿の中にあり、どうやらサウナの上の階みたいです。
下はサウナで上はダイニング、すごい活用の仕方ですね。
龍宮殿ダイニング、外観はとても素敵なのですが内装がちょっと殺風景かも…。折角の登録有形文化財なのでもう少し凝った内装だったら良かったなぁ。勿体なく感じてしまいました。
和洋折衷を意識したコース仕立てになっています。
日本酒のペアリングがあったので頼んだのですが、ペアリングといいつつ3種類、しかもこちらがお願いすると次のグラスが出て来る感じで、ペアリングというよりはただのセットですね…。ちょっと残念。。
一皿目、庄内サーモンのカルパッチョ的なもの。野菜はマリネされています。
この手前のソースが独特で、ライムのジュレのようなソースなのですが、好みが分かれそうな味でした。
だだちゃ豆のすり流し。だだちゃ豆は在来野菜の枝豆で、庄内地方の名産です。
お刺身。どれも美味しかったです。さすがに海沿いは違いますね。
どれもロイヤルコペンハーゲンを使ったお皿で出て来るのが素敵で、お刺身もまるで洋食の一皿のように錯覚を覚えてしまいます。
鱸の焼き浸し。中身は和食なのにお皿によって洋食に見えるから不思議です。
最後は山形牛のステーキ。美味しかったのですが、何かソースがあってもよかったかも。
最後はごはん。ロイヤルコペンハーゲンのお皿ってなんでもありますね!
デザートは砂丘メロンのスープ。この辺りで作っているブランドメロンです。甘くてバニラアイスも相性よく美味しかった!
実質ほぼ和食なんだけど、ロイヤルコペンハーゲンなだけで、洋食食べてる気がする不思議
夜の龍宮殿の外観もすてきでした。ここにご飯もサウナも詰まってるんですね…。
朝食:宴会場
朝ごはんは宴会場でいただきます。
朝から結構な品揃えです。
豪華な感じの食卓になりました。コーヒーとお茶菓子はセルフでした。
宿泊の感想
サウナとコンセプトルームは気合入っててとても良かったです。唯一無二の感じがありました。ただ、接客面でもやもやすることが何度かあったのと、食事とか、ところどころ気になるポイントが…。
もともと老舗旅館で、大規模なリニューアルを行いながら生まれ変わる途上だと思われるので、もう何年もすればこなれて来るのかもしれません。今後に期待ですね!
サウナ目当てだったらきっと満足できると思います。庄内地方に行く機会は多いので、今度は日帰りで行こうかな。
山居倉庫
北前線で栄えた酒田の町は、湯野浜温泉から車でわずか30分の距離。庄内空港にも近く、湯野浜温泉とセットで観光するなら鶴岡か酒田か、という感じです。
今回は酒田の町を半日観光しました。
山居倉庫は酒田の繁栄をいまに伝える場所。巨大な倉庫が川沿いに立ち並んでいます。
表側の駐車場エリアは道の駅のような雰囲気で賑わっているのですが、裏側の川を挟んだ風景が好きです。
倉庫群は中に入ることはできませんが、十分雰囲気は伝わります。
倉庫の裏手の並木通りがめちゃめちゃ映えスポットです。奥行きがすごいですね。
一番手前の倉庫にはお土産物やちょっとしたミュージアム、レストラン等があって活気があります。ソフトを買ってこの中庭で食べるのがおすすめ。
本間家旧本邸
酒田の町を治めていた藩主は酒井氏。ですが、実際のところ豪商であった本間氏がものすごい力を持っていたようで、「本間様には及びもないが、せめてなりたや殿様に」という歌がが伝わるほどです。
立派な武家屋敷が残されています。
商家屋敷としてのつくりも見られる珍しいもので、内部も見学できます。内部は撮影禁止でした。
また、通りを挟んで、本間家が商売を営んでいた建物も見学できます。こちらは無料で入れました。
商売道具や北前線で運ばれた品々が展示されてました。
酒田木村屋
木村屋といえば銀座にあるあんぱんの木村屋ですが、そこからのれん分けした木村屋は全国にあります。隣町の鶴岡にもありますが、ここ酒田にも同じく木村屋が。
立派な店舗。
和菓子、洋菓子、パンとなんでもござれなスイーツ屋さんです。だんごを買って食べましたが美味しかったです。
山王くらぶ
こちらも酒田の栄華を今に伝える施設のひとつ。明治創業の料亭跡です。
花街に似合う外観。べんがら色がいいですね。
内部は当時の料亭の雰囲気が味わえる1階部分と、二階部分は吊るし雛の展示がされています。酒田の吊るし雛は傘福といい、日本三大つるし飾りの一つだそうです。
当時の雰囲気がある廊下を通ったり
良い雰囲気の場所でした。
山王くらぶは平成11年まで料亭として営業しており、おそらく昭和の時代、周辺は繁華街として賑わっていたのでしょう。山王くらぶの目の前は、昭和の面影を感じる建物が残っていました。
日和山公園とヒヨリベーカリー&カフェ
次に訪れたのは日和山。周囲よりちょっとだけ高い丘の上に色々な施設があります。
立派な日枝神社。特徴的な形の鳥居と、奥の山門が厳かな雰囲気を出しています。
神社のすぐ向かい側にあるおしゃれな建物。令和3年に新たにオープンしたレストランとベーカリーカフェです。
なんだかんだでおしゃれな建物に吸い寄せられる~
洋館部分は大正時代に作られた鉄筋コンクリート造のもの。
壁なども塗り替えられ、がらりと雰囲気は変わりましたが、映画おくりびとで主人公の務める葬儀社の建物として使われたそうです。今はおしゃれなレストランになっていました。ここでランチするのが良さそう!
和風の建物の部分はもともと料亭として使われていたそうで、こちらも現在はカフェベーカリーとして使われています。
内部もとても今風。
山居倉庫から歩いて観光してたので、カフェでひといきです。
当時は瞰海楼(かんかいろう)と呼ばれた料亭で、こちらも平成10年に閉業。先ほどの山王くらぶと同時期なんですね…。
洋館の二階部分には無料であがることができます。途中踊り場にピアノがあり、これもおくりびとで使われたものなんだとか。
爽やかなターコイズブルーが印象的な建物は、内部も同色でまとめられていました。
日和山は公園になっており、いくつか現存する日本最古のものがあります。そのひとつがこの方角石。
この常夜灯も古く200年以上も前のものだそうですが、移築されてしまってるからか、現存する日本最古の常夜灯とはカウントされないみたい。
さかた海鮮市場
最後に、さかた海鮮市場へ。
日和山公園から丘を下り、海沿いを歩いて目指します。
道の駅的な場所で、とても賑わっていました。このSAKATANTOは新しく出来たエリアみたいで、話題の店っぽいのが入ったフードコートのような場所でした。
海産物が買えたり、海上保安庁の海洋センターがあったり、離島である飛島への定期便の発着地であったりと、色々備わった場所です。
(おまけ)酒田ラーメン
2023年、新宿大久保公園で行われた日本ご当地ラーメン総選挙で酒田のラーメンが日本一に選ばれたんだとか。酒田ラーメンはワンタンメンなのが特徴で、その元祖的存在がこちらの満月です。
今回の旅では行かなかったのですが、山居倉庫の近くにもあり徒歩圏内なので紹介します。
昔ながらの店舗。
昔なつかしい醤油スープにちじれ麺、そこにワンタンが入ったスタイルです。今風ではないですが、ほっこりする味で美味しかったです。酒田にきたらまずは満月ですね。
(おまけ)本間美術館
こちらも以前行って今回行かなかったのですが、酒田観光スポットとしては外せない本間美術館。本間氏が設立した迎賓館です。ここだけ今回紹介したエリアからは少しだけ離れているのですが、車だとすぐなので合わせて観光するのがおすすめです。
庭園が美しかったです。
湯野浜温泉でサウナを楽しみ、酒田で観光を楽しんだ!
酒田の町の繁栄っぷりは凄かったんだろうなぁ
世界遺産になった佐渡は、酒田と同じく北前船の寄港地としても栄えていたみたい。