しろいるか旅行記

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旅行が好き だいたい週末更新

2023年4月 【2/3】奈良「洞川温泉 花屋徳兵衛」泊 提灯の光に照らされて千と千尋の世界観へ。食べ歩きや鍾乳洞観光も楽しめる隠れた温泉地!

こんにちは、しろいるかです
2023年4月、奈良県を巡る旅をしてきました。

旅の全行程

本記事は太字部分が対象です。

【一日目】
名古屋駅~牛銀本店~松坂城跡散策~VISON
宿泊:温泉地温泉 やど湯の里

【二日目】
道の駅十津川温泉~果無集落~谷瀬の吊り橋~洞川温泉散策
宿泊:花屋徳兵衛

【三日目】
面不動鍾乳洞~道の駅吉野路 黒滝~吉野山~百楽奈良店
宿泊:センチュリオンホテルクラシック奈良

【四日目】
奈良公園散策~若草山~ガトー・ド・ボワ ラボ

この旅のこれまでの記事

洞川(どろがわ)温泉

奈良県南部の天川村にある温泉地です。

修験道の信仰の地、大峰山のふもとにあり、もとは大峰山参拝の修験者たちの門前町だでした。

しかし次第に山に登る修験者の数も減少していったことから、1970年代に温泉を掘削し温泉街として発達することとなり、昨今では夜の温泉街につるされた提灯が幻想的な雰囲気で、人気が高まっているそうです。

アクセスはあまり良くなく、奈良駅から車で2時間ほどかかりますが、静かな温泉街や夜の雰囲気は一見の価値ありでした!

なお、間違っても県道48号経由で来ることは避けた方が良いです。グーグルマップや、カーナビでも平気で県道48号経由の道が案内されますが、離合困難な峠道が続くため、多少遠回りでも国道309号線を通るようにしましょう…。

無邪気なカーナビによる犠牲者はいっぱいいそう…

 

花屋徳兵衛

洞川温泉には雰囲気ある旅館がたくさんありますが、今回泊まるのはこちらの花屋徳兵衛。創業500年を超える宿だそうですが、建物は雰囲気を残しながら今風になっていました。

宿がある場所は温泉街の中心地。街歩きにも丁度良い立地です。

駐車場は遠い場所にあるので、一旦ここで荷物を降ろしてから宿の方に先導されて駐車場まで行き、宿の方の車に乗って宿まで送ってもらうシステムです。

 

4月末ですが、洞川温泉標高800mほどあってまだまだ夜は冷え込みます。

真冬になると、雪も降るようでスタッドレス必須だそうです。

 

ロビーのようなスペースです。ここでチェックインし、お部屋へ。

 

客室数は10室程度。奥にひろい造りです。本館のお部屋はトイレ共同ですが、洗面所はフルリノベされておりとても綺麗なつくりでした。

トイレもウォシュレットですので本館のお部屋でも気持ちよく過ごせそうです。

 

途中、談話室があります。高級そうなスピーカーからはジャズが流れてて良い雰囲気。

 

本館の奥にさらに増築されたエリアがあり、そちらにお部屋があります。

宿の裏側の斜面に増築されてるみたいでちょっと階段を登りますが、そんなに気にならないです。むしろワクワクする?

 

到着です。東の天空と西の天空という二部屋と、貸切風呂があるだけです。

 

私たちは西の天空のお部屋でした。

 

花屋徳兵衛:客室(西の天空)

12畳の広い和室と、大きく取られた窓が解放感ありますね。

 

とりあえず、お茶菓子を食べて一息つきました。

これはかきもち。お餅を乾燥させて焼いたものだそうです。砂糖で味付けされていて、意外にも甘いお味。美味しかったです。

 

外からは温泉街を見渡すことができます。

 

一段高い場所にあるからか、目線を感じるようなこともなく気持ちよく過ごせたのが良かった。

絶景!ってわけじゃないんだけど

なんか居心地がすごくいいんだよね

 

さらに、温泉の半露天風呂もお部屋についているんです!

 

お湯は循環ですが、窓からの眺めも悪くなく、浴室もとても綺麗でゆったり入ることができました。

なんだかんだで客室のお風呂はいいよね

 

花屋徳兵衛:大浴場

こちらは大浴場。前鬼の湯・後鬼の湯と男女入れ替わりですが、前鬼の湯の方はあまり広くなく、外の景色は見えません。

男女入れ替わりなので、後鬼の湯に入れるときに入ると良さそうです。

 

窓を開けて半露天にすることができます。

 

洞川温泉は湯温が低く、どうしても加温と循環が必要になってしまうのですが、湯量は十分あるみたいで結構な量がかけ流されており、塩素臭もほとんど感じませんでした。あんまりお湯はメインにはとらえていなかったのですが、これは…思った以上に良かったです!

標高が高いからか、空気が冷たくて気持ちいい!

温泉を堪能した

 

昼の温泉街散策

さて、温泉街を散策します。基本的には観光地っぽいのはこの通りのみなんですが、1キロぐらいに渡って温泉街が続いており、お店も結構ありました。

旅館も趣ある建物が多いので温泉街歩きは楽しめそうです!

 

温泉街を歩いているとよく見かけるのがこちらの陀羅尼助(だらにすけ)

修験者たちが愛用したという昔からの丸薬で、胃腸薬として使われるそうです。旅のお供にぴったりなのでお土産にしました。奈良県の都市部の薬局でも結構流通してるんだとか。

富山の反魂丹みたいな感じ。

 

この提灯が夜になったら灯るのかな?

ツバメもとまってますね。

 

温泉街の通りに沿って川が流れており、いくつか橋が架かってます。

 

山の中腹に見えるのが面不動鍾乳洞。全国でも珍しいモノレールで行くことができる鍾乳洞だそうで、翌日行くことにしました。

 

川の水はめっちゃ綺麗です。その証拠か、ニジマスがいっぱいいるみたいで…。

 

川をのぞき込むと大量にいます。

ニジマスのえさが温泉街のごろごろショップというお土産物屋さんに売っているので、お散歩ついでに買っておくと楽しめます。ものすごい数がいるので、投下すると水面が面白いことになります笑

ひそかなおすすめスポット

 

適度に観光客もいて、のどかな雰囲気。良い温泉地です。

 

ちょっと温泉街の端ですが、みたらしだんご こづちという美味しいお店がありました。

 

1本100円のみたらし団子、または醤油団子は注文を受けてから焼いてくれます。

1本と言わず3本ぐらい食べたかった。

みたらしと醤油交互に食べることで無限にいけてしまうやつ

1時間ぐらい、温泉街をのんびりとお散歩して楽しかったです。

 

花屋徳兵衛:夕食

夕食は個室のお食事処で。襖で仕切ってあるので声は通りますが、個室だとほんと嬉しい。

 

いくつか料理のランクがありましたが、今回は一番お安い湯豆腐会席です。最初に前菜や山菜を使った小鉢、ますのお刺身などが並んでました。

 

吉野杉の樽酒を頼んでみました。

 

岩魚やアマゴではなく鮎の塩焼きでした。最近食べていなかったので新鮮です。蓼酢でおいしくいただきました。

 

後から運ばれてくる天ぷらも揚げたてでサクサク。

 

湯豆腐会席なのでメインが湯豆腐なのがちょっと寂しい…ですが、ただの豆腐じゃありません!洞川温泉の近くにあるごろごろ水という名水を使ったお豆腐です。

ごろごろ水は面白い名前ですが、修験道の開祖とも言われる役行者がこの地で水を飲んだ際に、洞窟の奥から反響する音にちなんで名づけられたそうです。

豆乳鍋だったので、スープも美味しくいただけました。

 

こちらは三輪そうめん奈良県三輪は、そうめん発祥の地だそうです。

このあとさらにごはんも食べたら十分お腹いっぱいになりました。

 

最後にデザートでさっぱりしてごちそうさま!

全体的においしかった

 

和室ですが、テーブル席なのは嬉しいですね。

 

夜の温泉街散策

さて、お腹もいっぱいになったので、お部屋で少し休憩してから夜の散策に乗り出します。

途中の談話室は夜も良い雰囲気。音楽もより静かめの曲に変わってました。

 

宿の入口にある提灯にも灯りが灯ってます。

 

講(各地域から参拝に来る集団)のごひいき宿だったんですね。各所の講の提灯がありました。

 

外に出てみると、これは良い感じ!

 

提灯に火が入り、町全体がぼんやり優しい光に包まれていました。

 

街全体に提灯が配置してあり、温泉街全体で雰囲気をつくっているみたいです、これはすごいです。

千と千尋の神隠しの冒頭で、町に提灯が灯るシーンがなんとなく思い浮かびました。

 

また、驚くべきことに多くのお土産物屋さんが夜9時ごろまで営業しているんです。温泉街ってだいたい5時にはお店が閉まっちゃうので、この辺りも夜の街歩きを町ぐるみで推進しようとしてる感じですね。

 

どの旅館も提灯が似合いますね。建物の名残はない…と思うのですが、昔はこのあたりに精進落としの遊郭もあったそうです。提灯って少し妖しさみたいな空気も感じられるのが不思議です。

伊勢の遊郭、麻吉旅館も外観に提灯があったのが印象的

 

夜でも買える陀羅尼助専門店!

 

こちらも陀羅尼助専門店。全部で10以上もあるみたい。

 

クラフトビールのバーがあったり、ジャムの専門店があったりと色々楽しめます。

 

温泉街のメインストリートを外れて橋を渡り、龍泉寺というお寺へ行ってみます。

 

橋を渡って振り返ると、温泉街の方はなんだか輝いて見えますね。

 

龍泉寺役行者が発見した泉のほとりに建てられた小さなお寺。夜には池の周りがライトアップされています。

 

規模はそれほど大きいわけではないですが、常時ライトアップしてくれているのは嬉しいです。

 

温泉街から川一本渡るだけですが、境内は静寂に包まれています。

 

温泉街とセットで夜のお散歩コースにしたい場所でした。

洞川温泉の夜の雰囲気は独特だった

小規模な宿しかないから宿泊客もそれほど多くないし、基本静寂なのがまたいい

 

花屋徳兵衛:朝食

朝、目を覚ますとぼんやり空が明るくなっていました。

春はあけぼのですね。

 

朝食は鮎の干物を炙りながらいただきます。期待通りのラインナップで、満足のいく旅館の朝でした。

 

宿泊の感想

雰囲気ある外観とは裏腹に中は完璧にフルリノベされておりとても綺麗だし、立地的にも丁度良い場所にあるしバランスがよいお宿。

また、お宿で一番高いお部屋である西の天空、東の天空は部屋風呂に期待するというよりはお部屋の窓からの景色や解放感がとても良い感じでした。本館のお部屋より多少値段は高いですが、それだけの価値があった気がします。

洞川温泉に泊まるならおすすめのお宿ですね!

面不動鍾乳洞

さて、今日は山の中腹にあるという面不動鍾乳洞へ行ってみることに。

温泉街から歩ける距離だそうで、まずは昨日ライトアップしていた龍泉寺へ。

 

こんな感じだったんですね!

朝もとても良い感じの場所でした。水が綺麗なのも龍神様を祀っているそうです。

 

お寺からさらに進むと、鍾乳洞へのモノレール乗り場に続く階段がありました。

 

洞川八幡宮という神社もありました。杉の巨木が印象的です。

 

さて、こちらが鍾乳洞行きのモノレール乗り場です。資材輸送用のモノレールを改造したものっぽいですね。乗車券を購入して、インターホンを鳴らすとやってきてくれます。

 

丸太モチーフのかわいいデザイン。どろっこという愛称だそうです。

 

どろがわのトロッコだからどろっこ・・・あれ、でもこれモノレール

こまけぇこたぁいいんだよ

ちなみに、モノレールに乗らずに歩いていくこともできます。

 

モノレールの旅は一瞬ですが、かなりの急勾配で一気に高いところまできました。温泉街も一望することができますね。

 

お茶屋さんやお土産物屋さん併設の受付。こちらでチケットを購入して、いざ鍾乳洞へ!

 

おぉ…洞窟感がすごい。

 

内部は広くはないですが入り組んでいます。内部はヒンヤリしているので夏場はとくに気持ちよさそう。

 

見所っぽい場所には案内板つき。

 

お気に入りの造形が見つかるかも。

 

ニョキニョキ生えた鍾乳石。

 

鍾乳洞自体はじっくり見て30分かからないぐらいかな?無事出口へ。

 

このままモノレールに乗って帰ってもよいのですが、ちょっとした散策路があったのでそっち経由で帰ってみることに。

 

意外に山道だった笑

スニーカーで良かった。

ハイキング気分で歩いていきます。

 

20分ほど歩いて、分岐点へ。

もう少し行くと吊り橋があるみたい。

 

吊橋発見!

これもちょっと揺れますが、谷瀬の吊橋ほどではない。。

 

こちらからも温泉街を望むことができます。

 

ちょうど右上の一段高い場所に建てられてたのが泊まっていたお部屋ですね。

裏側は墓地だったんですね!

 

宿に戻ってきて、ごろごろサイダーでちょっと休憩して、洞川温泉をあとにしました。

洞川温泉は昼も夜も街歩きが楽しめて良い温泉地だった

鍾乳洞みたいな観光地もあるし、ハイレベルでまとまってるよね

この後は吉野を経由して、奈良市に泊まります。

近畿地方の温泉地を巡った記憶