こんにちは、しろいるかです
2024年9月、北海道稚内と、最北の離島、礼文島・稚内島を巡る旅をしてきました!
- 旅の全行程
- 利尻島の宿泊事情
- Villa Kamui(ヴィラカムイ):外観
- Villa Kamui(ヴィラカムイ):内観
- Villa Kamui(ヴィラカムイ):バレルサウナとウッドデッキ
- ヴィラの前の海岸とカムイ岩
- 利尻ふれあい温泉
- カムイウイスキー
- 極北の島の夕暮れ
- Villa Kamui(ヴィラカムイ):夕食
- Villa Kamui(ヴィラカムイ):夕食
- 利尻島観光の交通手段
- らーめん味楽
- ミルピス商店
- 仙法志御崎公園
- オタトマリ沼
- 長生堂寺嶋菓子舗
- 利尻空港
旅の全行程
本記事は太字部分が対象です。
【二日目】
ふれあいセンター~サロベツ原野~オトンルイ風力発電所~稚内港フェリーターミナル~礼文島へ
宿泊:花れぶん
【三日目】
澄海岬~スコトン岬~桃台猫台~北のカナリアパーク~トレッキング(桃岩展望台コース)~うすゆきの湯~利尻島へ
宿泊:雲丹御殿
【四日目】
利尻山登山(鴛泊コース往復)~利尻ふれあい温泉
宿泊:Villa Kamui(ヴィラ カムイ)
【五日目】
らーめん味楽~ミルピス商店~仙法志御崎海岸~オタトマリ沼~利尻空港
この旅のこれまでの記事
利尻島の宿泊事情
利尻島は礼文島と比べると面積も大きく、空港もあるのでどちらかというと栄えている感じです。しかし、いざ宿泊となるといわゆる高級ホテルのたぐいの宿は見当たりません。
礼文島には「花れぶん」という温泉宿があります。おそらく花れぶんは礼文島宿泊のハイクラス需要を一手に引き受けている感じがしますが、利尻島にはそれに該当するお宿がないのです。
そんな、折角最果ての離島に来たので奮発して楽しみたい…!という需要を満たしてくれるのが島内唯一の一棟貸しラグジュアリーヴィラ、Villa Kamui(ヴィラカムイ)です。一棟貸しと言っても夕食・朝食も用意してくれるプランもあるので旅館感覚で泊まることができます。
一泊二食付きで6万ぐらいの価格帯なのに調べてみても情報がほとんどないため、半ば冒険のような感じで予約しましたが…
設備はもちろん、ロケーションも最高すぎるしご飯も美味しすぎる!ここに泊まるためだけに利尻島にまた訪れたくなる宿でした!
この素晴らしさを伝えたい!
Villa Kamui(ヴィラカムイ):外観
ヴィラカムイは、お願いすれば(たぶん)島内どこでも迎えに来てくださいます。
私たちは、鴛泊港から車で10分ほどの場所にある、利尻北麓野営場まで迎えをお願いしました。事前のやり取りで大まかな下山時刻をお伝えしておいて、利尻富士から下山したら改めて連絡すると、30分弱で車がやってきました。
利尻島のほぼどこからでも見られる利尻富士。山を望む快適な道を走りながら30分ほどでヴィラカムイに到着です。
ヴィラの目の前からの景色。つい先ほど登ってきた名峰を望む特等席ですね。
あの上まで登ったのか…
島内一周道路から少し外れた場所にあるため、車通りはほぼ無く、とても静かな環境です。
辺鄙な場所かと思いきや、セイコーマートが車で5分ほどの距離にあるのもありがたい。
背後には水平線まで続くような青いオホーツク海。
2023年にオープンしたばかりなので建物もセンスよく綺麗です。
木目の外壁も惹きこまれますね。
Villa Kamui(ヴィラカムイ):内観
内部は大きく3部屋に分かれます。大きな窓があり開放的なリビングと、和室に寝室です。それに加えてジャグジーのついた現代的な水回りスペースと、長期滞在用にドラム式洗濯機のある小部屋もありました。
まずはメインのリビングスペース。ダイニングスペースとソファスペースに分かれています。
海を眺めながら食事ができるダイニングテーブル。
ダイニングテーブルの後ろには、システムキッチンもありました。食事をつけない場合、ここで調理して食べるのも良さそうです。
冷蔵庫には無料のお茶と水とビールがありました。こだわったお酒は置いていないので、持ち込むのが良いかもしれません。もしくは小さなワインセラー(有料)があったのでワイン好きな人はそちらで満足できるかも。
海に加えて、神居岩という奇岩もヴィラの裏手にあります。信仰の対象でもあったのだとか。
リビングからは外のテラスに出る出口があり、ちらっとサウナも見えますね。
山側の窓からは利尻富士が見られるピクチャーウインドウ。
こちらは和室。こじんまりスペースですが、あると広がりがあってよいですよね。
最後は寝室。海を眺めながら快適なベッドで眠れます。
デスクスペースもありました。
洗面所。アメニティも北海道産のリッチなものが揃っていてぬかりないです。
お風呂はジャグジーつきのビューバス。朝入ると最高に気持ちよかったです。
先ほどの3部屋と、水回りスペースを長い廊下が繋いでいる感じです。
Villa Kamui(ヴィラカムイ):バレルサウナとウッドデッキ
これがヴィラカムイの真骨頂かもしれません。サウナとウッドデッキです。
バレルサウナはセルフロウリュも可能です。ストーブのパワーも問題なく、しっかりと温まりました。
サウナで温まった後は開放的すぎる水風呂も。
利尻富士からの伏流水?なのかはわかりませんが、キンキンに冷えた気持ちのいい水でした。このロケーションは反則すぎます…!
周囲見渡しても無限に広がるような海。
波音が…ここちよい…
それだけにとどまらず、ととのいチェアからの景色がもう…最高すぎて…!
場所が良すぎる!
過去史上最高レベルのととのいが得られました。
しかも!このヴィラにはサウナハットとサウナポンチョまでついているんです。至れり尽くせりすぎる。
ウッドデッキスペースもかなり広い。
ヴィラも雰囲気良いんですよね~
海側は何もないですが、一応微妙に山側の道路から見える場所があります。
ただ、ほぼ車は通らないし人も歩いてないので裸でも問題ないかも。
手前から水風呂、サウナ、ウッドデッキという配置になっています。
このロケーションと設備、これまで泊まったどの宿より素晴らしかったです。
ヴィラの前の海岸とカムイ岩
ヴィラ前の海は岩場なので泳ぐことはできません。ちょっとだけ海の近くまで行ってみる。
海を覗くと…めっちゃウニいる!!!
あと、水綺麗すぎる!!!
ウニが豊富すぎる
昆布もすごい!!わっさぁーとしてる!!
昆布も豊富すぎる
さすが利尻島です。
海から見たヴィラ全景。どの部屋からも海が見えるような完璧な構造ですね。
ヴィラを見守る神居岩の近くにも行くことができます。
人の顔をしているように見えるそうです。そういわれてみれば…?
神居岩の前まで来ると、礼文島もちょっとだけ顔を出します。
利尻ふれあい温泉
ヴィラカムイ、完璧すぎるのですが唯一ないものが温泉…!
しかしそんな温泉欲も、車で5分ほどの距離に泉質抜群の名湯があるので解決です。
ヴィラから近い集落、沓形。
ここに素晴らしい温泉があるんです。
ホテル利尻という、町営ホテルがあるのですが、ここに併設された温泉です。日帰り入浴ももちろん可能。朝風呂は日帰りだとできないのはちょっと残念ですが、夜は21時まで空いているのも親切ですね。
御覧の通り、黄土色の濁り湯です。しかもかけ流しです!
カルシウムと塩分たっぷりの温泉ですね。植物臭?っぽい感じの独特な香りがあります。源泉温度が33度ぐらいだそうで、源泉ぬる湯浴槽が最高に気持ちいい。もちろん加温浴槽もあるので交互浴もはかどります。
さらにサウナや露天(夏季のみ)もあり、普通に良すぎる温泉でした。ジモティーな人が多いですが、広い施設なので観光客でも気軽に入れます。
離島でこんな素晴らしい温泉に入れるなんて…
カムイウイスキー
宿のほど近く、歩いて数分の距離にカムイウイスキーという日本最北のウイスキー蒸留所があります。
2021年にオープンしたばかり。ちょうど2025年頃から熟成の終わった初物ができるそうです。
これまた海をバックにしたすごい立地です。
ヴィラカムイ宿泊者は蒸留所見学のミニツアーに参加させてもらえました。
とても小さな蒸留所ですが、設備は本格的。
レトロな雰囲気がある蒸留器です。アメリカのものだそう。
ウイスキー熟成中の樽。なんと個人所有もできるんだって。
このカムイウイスキーのお酒が飲めるのは早くて2025年から。
島外に出回るのはもう少し先だそうで、2025年以降利尻島を訪れた時のお土産はここのウイスキーで決まりですね。
極北の島の夕暮れ
ウイスキー見学を終えて外に出てみると、利尻富士が燃えるようなオレンジ色に染まっていました。
周りの風景もあたたかい色合いに包まれています。
蒸留所の裏手にある、カムイテラスという展望デッキへ行ってみる。
夕陽の名所だそうで、いままさに夕陽が沈むところでした。
最高すぎる…。
長く伸びる影を連れてヴィラに戻ります。
海岸線も綺麗だなぁ…
そうこうしてたら陽が沈む。
マジックアワーの時間ももちろん楽しみます。
このグラデーションが良いんですよね…
夜になると9月でも結構寒いです。ヴィラに備え付けのベンチコートを着て、チェアに寝転びながら空の色の移り変わりを楽しみました。
Bluetoothスピーカーもあったので、静かに音楽をかけながらのひとときでした。
心が満たされた
Villa Kamui(ヴィラカムイ):夕食
今回はヴィラのほうに夕食もお願いしていました。
時間になると、色々とお料理を持ってきてくれ、ダイニングテーブルにセッティングしてくれます。
和食中心…かと思ったらなんとフレンチ的なものも。
これはすごい。
さすがに一品ずつサーブとはいきませんが、旅館のような素敵なセッティングです。
調理して持ってきてくださっているみたいです。連絡すると10分もたたないうちに持ってきてくださったので、かなり近いのかな?
手前は和食ゾーン。
先付にお刺身、茶わん蒸しと椀もの、天ぷらと一通り揃っています。
横からももう一枚。
具体的なメニューは失念してしまいましたが、先付から美味しかったです。
利尻昆布の出汁が利きまくったお椀と茶わん蒸し。お刺身はまさにとれたてのような鮑とほたてとソイだったかな。アワビはコリコリだし、ほたても食感に弾力があって新鮮さが伝わってきます。
極めつけはこのウニ丼。
9月なのでうにシーズンも終盤、バフンウニはなくなり、ムラサキウニのみになっており、さらに最盛期よりは味が落ちるそうですが…これほど美味しいうには食べたことがないです。
これで最高のコンディションじゃないなんて…。8月に来てバフンウニ食べたらどうなってしまうんだ…!?って感じです。
ここから洋食ゾーンに入ります。贅沢すぎる笑
まずはカルパッチョ。
続いて魚のムニエルです。洋食もレベル高いです。びっくり。
お魚ばっかりの中の贅沢な箸休め。宗谷牛のローストです。
経営されている方は漁師さんでもあるそうで、新鮮さはもちろん納得なのですが、お料理のレベル自体もものすごく高い。とにかく驚きに満ちた夕食でした。
素材と技術があわさった至高のお料理
ウニにはとくに感動した
最後にデザートです。記念日であったのですが、ルタオのドゥーブルフロマージュを用意してくださっていました!
これ、美味しいんですよね!ホールなので大きいですが、夜と朝に分けてしっかり二人で完食しました。
Villa Kamui(ヴィラカムイ):夕食
夕食後、満点の星を見たりしながら過ごし、気づけば朝に。
島の西側に位置するので朝日は見えませんが、ほんのり染まる空。
利尻富士も、少しかすむ朝開けの中に姿を現します。
朝ごはんもお電話したら持ってきてもらえました。
またしっかりとしたセッティング。
朝は和食一本です。
このいくらたっぷりの海鮮丼!!
朝から豪勢すぎませんか。おまけに主役級のウニやホタテもしっかりいます。
ウニやホタテが美味しかったのは夕食時点でわかりきっていたのですが、またも驚きだったのがこのいくらの美味しさ。
利尻島では秋鮭といくらも獲れるそうで、前日つくったばかりのいくらなんだって。
ひとつひとつのサイズも大きく、はじける食感が口の中でめっちゃ主張してきます。これも昨晩のウニと同じく、いくら史上過去最高の美味しさを更新しました。
いくらにも感動した
ヴィラカムイ、素晴らしすぎました。
冬場のお料理は海鮮鍋などになり、これも美味しいそうですが、宿の方曰くおすすめはやはりウニが食べられる夏とのこと。
でも、真っ白に染まった利尻富士や荒々しいオホーツク海も観に行ってみたい。夏の再訪はもちろん、いつか季節を変えて訪れてみたいです。
利尻島観光の交通手段
さて、11時にチェックアウトしてから飛行機が出る2時までの間、少し島内観光をすることに。
利尻島の観光は基本的にはレンタカーになりますが、離島なのでレンタカーが結構お高い。あとハイシーズンは空車がない…
ヴィラカムイでは、なんとヴィラ滞在期間中の島内観光の足として、アルファードを貸してくれるんです。本来はチェックインからチェックアウトの間なのですが、翌日の宿泊予約がたまたまなかったので、ご厚意でそのままチェックアウト後も使って良いとのことでした。
しかも、空港に乗り捨てしてもらって構わないとのこと。親切すぎませんか…。
らーめん味楽
ということで、お宿の車に乗って、まずはお昼ご飯を食べに出発!
今日も晴天だ!
訪れたのはらーめん味楽本店。
横浜のラーメン博物館にも支店があるという、人気ラーメン店です。
利尻島までのアクセスも大変なうえ、営業時間は11時半から14時までの僅か2時間半。おまけに人気店なので行列もできるという、食べる難易度がものすごく高いですね笑
開店とほぼ同時に入りましたが、幸い待ちはほとんどなく入れました。
店内はテーブル席と、奥に座敷席もあり結構広いです。
名物は利尻昆布を出汁にたっぷり使った焦がししょうゆラーメン。
香ばしい醤油の香りと、昆布だしのコクが相まってスープを飲みほしそうになりました。危ない。
利尻島に来たら是非食べたいですね。
ミルピス商店
のどかな島内一周道路の脇にあるこちらのお店。
なかなかインパクトあるカラーリングの外観です。
ここではミルピスという、利尻島にしかない飲料をいただくことができるのです。
島のおばあちゃんが経営されているみたいで、ほっこりする店内には色紙がぎっしり。
テイクアウトもできますが、レトロな店内でミルピスをいただきました。
ビンに書いてある最果て自家製!の文字が良いですね。味は名称の通りカルピスっぽい感じです。ラーメンの後にぴったりでした。
仙法志御崎公園
お腹も満たし、島内一周ドライブに出発です。
島の南端のあたりにあるこちらの景勝地では利尻富士をまた違った角度から眺められます。
島のどこからでも見られる利尻富士。角度によって表情が違うのが面白いですね。
こちらにはアザラシがいるんです。
野生のアザラシがいることもあるそうですが、夏の間は本島の水族館から出張してきたアザラシの餌やり体験もできるんです。天然の岩場プールをスイスイ気持ちよさそうに泳いでました。
オタトマリ沼
こちらは島の南東に位置する沼。逆さ利尻富士を見られるんだとか!他にも、ここから見る利尻富士は、白い恋人のパッケージのモチーフにもなっているんだって。
沼の周囲はトレッキングコースにもなっており、1時間ぐらいで周れるそうですが今回は時間がなくパス。
ここから見る利尻富士は荒々しさが強調されていますね。
風があったので綺麗な逆さ利尻富士とはならなかったものの、良い感じで撮れました!
レストハウスもあり、軽食をいただいたりお土産を買うことができます。
こちらで是非食べたいのがくまざさとはまなすの自家製ソフトクリーム。
なんだかポップな色合いですね笑
味は結構本格的で、はまなすの果実の味とクマザサの苦味が不思議にミックスされて、意外にも美味しかったです。
長生堂寺嶋菓子舗
島内一周もあと少し。島の東側の集落、鬼脇地区までやってきました。
こちらには島唯一の菓子舗があるんです。
このレトロ感がいいですね…。
ここはクマザサが配合された利尻プリンが名物みたいです。お土産に購入し、自宅に帰りいただきました。日持ちする焼き菓子も置いてあるので、島の思い出を持って帰れるすてきなお店です。
利尻空港
島を一周し空港に戻ってきました。
ずっと旅を見守ってくれていた利尻富士ともいよいよお別れか…
名残惜しい…
空港はとても立派ですが、レストランやカフェは無いので時間をつぶす場所はほぼありません。
二階のデッキに登ると、海を望めます。
小さな土産物屋さんがありました。
ここだけで買える名物、利尻昆布まんじゅうが売っているのですが、既に色々買ってしまっていたので今回はパスしちゃいました。
利尻島、めっちゃ楽しかった!
空から見る利尻島はまさに洋上に浮かぶ富士山です。いつか再訪したいぞ…!
利尻富士に登り、カムイヴィラで贅沢に過ごした二日間。
楽しすぎたわ…利尻島最高!
北海道を旅した記録