こんにちは、しろいるかです
2024年9月、北海道稚内と、最北の離島、礼文島・稚内島を巡る旅をしてきました!
旅の全行程
本記事は太字部分が対象です。
【二日目】
ふれあいセンター~サロベツ原野~オトンルイ風力発電所~稚内港フェリーターミナル~礼文島へ
宿泊:花れぶん
【三日目】
澄海岬~スコトン岬~桃台猫台~北のカナリアパーク~トレッキング(桃岩展望台コース)~うすゆきの湯~利尻島へ
宿泊:雲丹御殿
【四日目】
利尻山登山(鴛泊コース往復)~利尻町ふれあい保養センター
宿泊:Villa Kamui(ヴィラ カムイ)
【五日目】
らーめん味楽~ミルピス~仙法志御崎海岸~オタトマリ沼~利尻空港
この旅のこれまでの記事
利尻島
礼文島(れぶんとう)と並び、日本最果ての離島として有名な利尻島。
なんといっても島の中央にそびえる利尻山(利尻富士)のインパクトが絶大で、島なのに標高1,700mを超えるその高さは、屋久島と同じく海に山が浮かんでいるよう。利尻山は百名山にも登録されています。
アクセス面では空港もあり、新千歳空港と直通便があります。また、フェリーもあり、稚内と礼文島の間を繋いでいます。
東京からだと稚内空港まで直行便で行き稚内港からフェリーに乗るか、新千歳空港で乗り換えて利尻空港へ直接行くかの二択ですね。私たちは前者のルートで礼文島にまず向かい、礼文島から船で利尻島に渡り、往路は飛行機に乗るパターンにしました!
行きと帰り、違うルートだと新鮮味があって楽しいよね
周遊の醍醐味だね
利尻島へ
礼文島から船に乗って利尻島へ。利尻山は礼文島のどこからでも見えるほど大きいので距離感を見誤りそうになりますが、意外にも利尻島と礼文島は船で1時間近くかかるほど、距離が離れています。
船の二等客室。貸し切り状態だったので寝てました。
少しずつ利尻山が近づいてくる。
鴛泊(おしどまり)港に到着。宿の迎えが来ていましたので、あまり周りを見ることなく車に飛び乗りました。
ホテル雲丹御殿
今回泊まるお宿はすこし仰々しい名前。その名の通り、雲丹がとれるシーズンだけしか営業しておらず、雲丹づくしの夕食で有名なお宿です。
鴛泊港から車で10分弱で到着。宿の前の道路からは雄大な利尻山が迫ってきます!
ちょっと山頂は雲に隠れているけど…
お昼のときの写真なので時間帯前後しますが、こんな感じの外観です。
ホテルというよりは民宿チックな雰囲気が正しいかも。
入口の扉をくぐると、一面のオーシャンビューです!
無料のティーサーバーや雑誌などもあるラウンジ的な場所です。
奥の扉からは外に出られて、夕陽を眺めるスペースもありました。
お宿は三階建て。お部屋は何種類かあり広さに差が出ますが、今回は一番お安い和室です。
6畳間ぐらいかな?窓からはいい景色が見られました。
写真にはないですが、アメニティがすごく充実してました。
宿のウリの夕食はこちらのレストランでいただきます!
到着した時間も遅かったので、少しお部屋で休んだら夕食の準備ができたようです。
会席料理のラインナップですね。まずは前菜まわりから。
グラスのような器には蒸しうに、奥の小鉢には焼きうにがあります。早速うにづくし。
珍しいニシンの煮つけ。礼文島と同じく、このあたりではニシンを煮つけで食べるそうな。
茶わん蒸しにもうにがたっぷり。
お刺身にはさすがにうにはいない。
極めつけはうにどんぶり。海鮮丼屋とかでうにご飯頼むとこれだけで数千円しますよね!
どんぶりのお供にはうにの潮汁。うに何匹分使っているんだろう。。
どのうにも新鮮で、うに好きにはたまらないお食事だと思います。
ひたすらうにづくし
その名に恥じないうにっぷり
最後はデザートのプリン。これも地味に美味しかった。
お風呂はお部屋にもユニットバスがありますが、大浴場が付いています。
大浴場、内湯ひとつのコンパクトなものですが、ここだけのすごい特色あるお風呂です。
利尻といえば…そう、昆布です!
昆布がお風呂に入ってます。いい出汁がでてますね。
触ってみると当然ですが昆布の香りがしてヌルヌルします。昆布をいじりながら入るお風呂はなかなか面白かったです笑
昆布と一緒に出汁になった…
利尻山の登山について
実際に登るにあたり気になった箇所を書き残しておきます。
コースについて
コースは二つあり、鴛泊コースは山の北側からアプローチし、鬼脇コースは山の西側からアプローチするルートです。
本当は鴛泊コースで登山し、鬼脇コースで下山する縦走を考えたのですが、鬼脇コースは9合目付近の荒廃が激しくYAMAPなどでも非推奨ルートとなっています。ちょっと悩みましたが、おとなしく鴛泊コースをピストンすることにしました。鬼脇コースはほとんど人もいないようなので、腕に自信が無ければ避けた方が良さそうです。
どちらのコースでもコースタイムは10時間ほど。実際に登山してみましたが、山頂での30分ほどの休憩込みでも9時間ちょっとでした。10時間は少し甘めに計測した感じではあります。
登山にチャレンジするときの旅の組み立て方
日帰り登山が前提なので、旅程を考える上ではどうしても利尻島で前泊し、早朝出発はマストになってきます。鴛泊周辺の宿は大抵登山口までの早朝送迎があるようなので、鴛泊周辺の宿に泊まるのがおすすめでしょうか。ホテル雲丹御殿でも早朝の送迎に対応してくれています。
帰りは送迎に対応していない宿も多いです。登山口から町までは歩いて1時間ほど。私たちは二日目のお宿が登山口まで迎えに来てくれるパターンだったのでありがたかったです。
難易度について
鴛泊コース自体は特別危ないところやヒヤっとするような場所もなく、樹林帯を抜ければ開けた眺望の中ひたすら登っていくことになります。
とにかく標高差が厳しい…。標高差1,500mぐらいを一気に登ることになるのでとにかく体力が必要です。
また、トイレがないので携帯トイレが必須です。途中で携帯トイレが使用可能なブースが何か所かあるため、そこで使うことができるので持ってさえいれば簡単に使えます。
携帯トイレは利尻島の宿で準備しているところも多く、私たちは雲丹御殿で購入しましたが、在庫が怪しかったので島外から持ち込んだ方が無難ですね。
ちなみに、携帯電話がコースの大部分で繋がるのも、山にしては珍しいのではないでしょうか。
登山開始!
朝の4時半過ぎ。眠い目をこすりながら出発です。
登山口である利尻北麓野営場まで車で15分ほど。野営場にはトイレもあり、自販機などで水も購入できるのでとてもありがたいです。準備をしっかり済ませ、さぁ登山開始です!
利尻北麓野営場~6合目(第一見晴台)
野営場から歩いて15分ほどで、甘露湧水という湧き水がある地点にたどり着きます。
ここで水を補給することもできるみたいですね!
しばらくはずっと樹林帯の中を抜けていきます。
4合目・野鳥の森にたどり着きました。各号目では呼び名がついているんですね。
この辺りから少しずつ開けてきます。振り返れば海が見える!
5合目、雷鳥の道標。良い名前ですね。残念ながら利尻山には雷鳥は生息していないみたいですが…。
さらに進むと、進行方向も開けてきました。ハイマツ帯のような感じです。
振り返ればさえぎるものがもうありません。
6合目、第一見晴台に到着です。ここからの景色は思わず声が出るほど素晴らしく、これまで歩いてきた疲れが吹き飛びます。
早朝の雰囲気と相まって、最高か…
朝日に照らされた島が神々しい
ここで朝ごはんをいただくことに。
宿で作ってもらった利尻昆布?のおにぎりを食べたりしながら。登山用なのか、かなりしょっぱめの味付けでした。
6合目(第一見晴台)~8合目(長官山)
さて、しばらく休憩したのち、6合目から先にチャレンジです。ここからは高い樹々はありませんが、急登なのは変わらずです。
7合目、胸突き八丁。その名の通り心臓破り的な急坂。
この〇合目、距離感を図るうえでは全然あてにならないです笑
〇合目ではないけど、第二見晴台に到着!
さらに一段高い場所に登ってきた感があります。
いよいよ山頂も見えてきた?もう少し!
と思ったら、なんとここからが本番でした笑
利尻富士の主峰を見上げるビューポイント、8合目、長官山に到着です。
ここからの利尻富士の眺めも素晴らしいですが、周りの眺望も開けており絶景ポイントですね。
これから登る利尻富士。まだまだ先は長そう…。
利尻富士…ではなくチョコスコーン。豊富温泉の川島旅館で購入したものです。
サムネイルレベルのサイズだと一瞬利尻富士と見間違えるぐらい似てました笑
さて、頑張って進むぞ!
8合目(長官山)~山頂
まずは小さな尾根を歩いていきます。この辺りはコースの中で唯一勾配がゆるく、癒し区間です。
昇る先が見えていると、頑張れますね!
いよいよ樹々もなくなってきました。海と空の境界線もあいまいに。
ついに9合目に到着です。なぜか9合目には二つ名がない…
奥に見えるのは携帯トイレブースです。
9合目なのであと少し!なのですがここからがきついです。ひたすら登ります。
すごくしんどいですが、こんな景色の中登れるのは幸せですね…!
まさかの雪です。どうも前日に初冠雪したらしい…。
9合目の途中で、鬼脇コース(沓形港に抜けるので沓形コースともいうのかな?)との合流点がありました。
このあたりは登山道の損壊が激しく、修復作業がされていました。こういう風に盛り土?をして地盤を固めるんですね。
ついに、山頂が見えてきた!
あのお社がある場所が山頂です!
利尻富士山頂
山頂付近の地形はかなり荒々しいです。
平たんな島の地形との対比が面白いですね。
登頂成功!
やったー!
よくやった
遠くには礼文島も見えます。こんな細長い島だったんですね。
飛行機の窓から見えるような景色。これほど周りに何もなく、海を高い場所から見渡せるのって、利尻富士ぐらいじゃないでしょうか。
絶景すぎる…。
山頂は結構広く、みなここで休憩しますがそれでも余裕を持って過ごせました!
あとはひたすら下山…
少し雲が増えてきてる感じですが午後も変わらず晴天という素晴らしい天気でした。
甘露湧水まで戻ってきた。木漏れ日が美しいです。
野営場周辺まで戻ってきて、無事下山終了です!
ここで次の宿の迎えを待ちつつ休憩です。
歩いて鴛泊港まで下山する場合、途中に利尻富士温泉という施設があるのでそこで温泉に入るのもいいですね!
利尻富士、なんとか登頂できてよかった!
大変だったけど景色が良すぎた。達成感がすごい…!
北海道を旅した記録