こんにちは、しろいるかです
2022年9月、広島県を旅行しました。三日目はポニョのモチーフになったという港町、鞆の浦へ行ってみます。
旅の全行程
本記事は太字部分が対象。
【一日目】
宿泊:グランヴィリオホテル宮島 和蔵
【二日目】
あなごめしうえの~宮島観光~宮島鮨 天扇~夜の宮島散歩
宿泊:旅館さくらや
【三日目】
大聖院~焼がきのはやし~広島へ~原爆ドーム~中華そばくにまつ~瀬戸田へ
宿泊:Soil Setoda
【五日目】
鞆の浦観光~尾道へ~尾道ラーメン壱番館~千光寺公園~ONOMICHI U2
宿泊:urashima INN -GANGI-
【六日目】
パン屋航路~しまなみ海道サイクリング
宿泊:ドルフィンファームしまなみ
【七日目】
福山城~白浜
宿泊:ホテル川久
【七日目】
白良浜~三段壁洞窟~白浜空港
今回の旅のこれまでの記事
尾道ふれあいの里
生口島から出発し、嵐の中たどり着いたのは尾道ふれあいの里。台風だし、出歩けないだろうと想定し、開き直って泊まった公共施設で温泉もついてるお安めの宿です。
これは翌日の写真。台風の時の写真なんてなかった。
建物は全然綺麗です。尾道からは車で30分ほどで到着する、小高い丘の上に建つ宿です。
入口からあふれでる公共施設感。なんで公共施設って独特の雰囲気があるんだろう。飾り気がないからなのかな。
スーパー銭湯的な感じで、軽く食べられる食事処もあります。中に引きこもるつもりでいたのでとてもありがたかった。
なんか写真で撮ると良い感じの渡り廊下を渡って…
宿泊棟のツインルームです。お値段安いのに全然広いし清潔、快適でした!
肝心のお風呂もかけ流し浴槽、露店、サウナ、水風呂と一通り揃っているし、ちょっと混雑気味なのは否めないですが気持ちよく入れました。車がないと絶対にたどり着けない立地ですが、尾道や福山からそこまで遠くもないので、車があるならビジホに泊まるより全然ありかもしれません。公共施設感があるのは好みもありますが嫌な人は嫌かも。
広島県は温泉があんまりない中貴重な温泉があるし
お部屋も広いし快適だった
鞆の浦
台風一過で快晴です!
鞆の浦は古くから汐待ちの港として栄えた街で、万葉集にも詠まれたのだとか。
最近…というほど最近でもないですが、ジブリの映画、崖の上のポニョの舞台のモチーフになった街なのだとか。直接的にモデルになったわけではないですが、宮崎駿が鞆の浦に数か月間滞在し、ポニョの構想を練ったのだそうです。
そんなわけで、ポニョの聖地巡礼的な期待をすると肩透かしかもしれませんが、のんびりした、とても風情ある港町は観光していて癒されました。
新幹線のぞみも停まる、福山駅から車で30分足らずで鞆の浦に到着です。海沿いの広い道路のそばに、有料ですが駐車場がいくつかあります。私たちは後述する仙酔島へのフェリー乗り場併設の駐車場に停めました。たぶんここが一番便利。
鞆の浦にはいくつか温泉宿もあり、こちらはその中でも一番高級な「汀邸 遠音近音」の景色。海側の客室露天だとこの景色が眺められのだと思うと泊まってみたくなります。
対岸に見えるのは手前に弁天島、奥に大きな仙酔島。仙人も景色に酔ってしまうほど美しい島だそうで、渡し船が出ています。
1時間に3本ペースと結構ハイペースで運行している渡し船乗り場。島を散策する遊歩道もあったりするそうで行ってみたかったのですが、鞆の浦観光でじっくり時間を使って満足してしまったので、またの機会に。
駐車場から港の方に歩いていくと、なんとものどかな風景です。
奥の方の石垣で作られたあたりの波止場は江戸時代から変わらない風景だそうです。実際に見たことがある景色ではないですが、どことなく懐かしさを覚えるような雰囲気が街全体から漂ってくる感じ。
湾になっているので波も穏やか。時間の流れもゆるやかです。
一本路地に入ると江戸時代かと思うような通りがでてきます。
鞆の浦は車が入れないような狭い道も多く、江戸時代の区画そのまま残されているみたいです。そんな中にポツポツとお店が存在していました。
こういう路地にワクワク
鞆の浦の名産は、薬草や漢方をお酒に漬けこんで作る、保命酒(ほうめいしゅ)です。世間一般的には養命酒の方がCMとかもしてるし有名ですかね。基本的にはあれと同じだそうな。
江戸時代の全盛期には酒造所は幕府の庇護を受け、あのペリー来航の際にも振舞われるほどの高級品だったそうで、明治期以降もその人気は衰えることなく。
しかし、戦後、鞆の浦の衰退とともに生産量も少なくなり、現在でも生産している酒造所はわずか4軒を残すのみになったそうです。
写真の奥に、酒造所の建物が見えました。
岡本亀太郎本店
近づいてみるとこれまた文化的建造物です。
おぉ、いい感じのつくりのお店!
4軒のうちのひとつ、岡本亀太郎本店です。
店内も良い感じ。保命酒だけでなく、醸造過程で作られる?みりんとかも売ってましたね。
せっかくなので買ってみました。なかなか個性的なお味ですが、炭酸水で割って飲むと飲みやすかったです。
4軒分飲み比べは…断念
鞆の浦の町のシンボル、江戸時代から存在する常夜灯があります。
目の前の蔵は坂本龍馬の商船いろは丸が鞆の浦沖で軍艦と事故を起こして沈没した…という事件にちなんだ展示物のあるいろは丸展示館になってます。
今回はこちらには行かずに…
鞆一商店
代わりに行ったのが、その目の前にあるのが今時カフェの鞆一商店。
かき氷が有名なお店で普段は行列だそうですが、今日は台風明けということもあり人もほぼおらず、入ってみました。
中も古民家カフェ風。
かき氷はお値段がすこーし高めですが、見た目もおしゃれだし美味しく食べられます。季節によってもフレーバーが異なるみたい。
私たちはいちじくとシャインマスカットのかき氷を食べました。
もう一つ、フワフワのレモンタルトも作ってたのでこちらもいただいてみました。観光地らしからぬ丁寧に作られたケーキで、こっちの方がお値段も含め満足度高かったです。
かき氷はインパクト重視の華やかな感じ、ケーキセットは質実剛健な感じでしょうか!ワンオーダー制ですがかき氷は一人1つはちょっとサイズ的にキツイので、例えば二人で来たら、もう一つはケーキセットにしてシェアするのがいいかも
並ばずに美味しいもん食べられた
googleでいまいちの評価が散見されたけど、混んでるときだとまた印象が違うのかな…
鞆城跡
甘いものでお腹も満たして満足。
もうちょっと動かないと…。ということで高台に登ります。
鞆の浦には鞆城というお城があったそうで、今は建物は残っていませんが、城が建っていた高台に登ることができます。こうやってみるとほんと瓦屋根の家々が立ち並んでて、昔ながらの街並みですね。
沼名前神社
鞆の浦は江戸時代たいへんに栄えた街であるため、お寺や神社がとても多いです。それだけ人が集まった場所だということがわかります。
数あるお寺や神社の中でも一番大きそうな沼名前神社へ。
地元のゆるやかな空気が流れる良い神社でした。鞆の浦自体ほとんど観光客がいなかったのですが、このあたりまでくるとさらに少なくなってほぼ地元民オンリーな状態です。
八田保命酒舗と入江豊三郎本店
少し賑やかなところまで歩いて戻ってきました。4軒ある保命酒屋のひとつ、八田保命酒舗です。こちらは昭和な感じですね。
同じく写真の右側の歴史ありそうな建物の方は入江豊三郎本店。
3店舗まで確認できました。ここまできたらあと1店舗、鞆酒造さんもコンプリートすればよかった…。
こちらの入江豊三郎本店が一番商品開発に力入れてそうな感じでした。4軒の中でもしのぎを削っているのですね…。
まだまだ探索は続きます。
こんな感じのもうワクワクしかしない通りを抜けて…
こういう狭い道!ほんといいですよね。
福禅寺 対潮楼
たどり着いたのが福禅寺というお寺。
このお寺の本堂の隣に対潮楼という建物がありまして…
このように対岸の仙酔島を一望できるビュースポットになっているんです。
ここも江戸時代から存在する建物で、朝鮮通信使がここを訪れた際に、日本第一形勝(日本で一番美しい景色)とまで言わしめたそうです。
おそらく当時とほとんど見える風景は同じはず。そしてちょうど仙酔島への渡し船も写真に納まりました。鞆の浦に来たならここは外せない場所ですね。
いい景色だった
鞆の浦は非常に小さな町で、名所だけ巡るなら1時間ちょっともあればって感じでしょうか。ただ、街並みや雰囲気が素晴らしい場所なので、時間に追われずのんびり歩くのがおすすめな気がします。と言いつつ私たちも少し先の時間を気にしてしまい、仙酔島なんかもパスしてしまったので次回の宿題ですね。
福山城
福山駅まで戻ってきました。
駅の目の前に併設されているお城が福山城です。
駅を出て目の前の景色がこんな感じ。これはなかなか。
こちらもサクッと観光できるので、折角なので登ってみます。
福山城の天守閣は残念ながら第二次世界大戦の空襲で焼け落ちてしまったのですが、天守閣はのちに再建されており、伏見櫓など一部の建物は当時のものが残されています。
特徴的なのはこの天守閣の北側の壁。なんと鉄板なんです。こんな城見たことない。
再建の際にもこのあたりはキッチリ再現されたみたいで、その姿を今でも見ることができます。天守閣までたどり着いても、裏に周らないと見られない向き(北側)だけ鉄板なので、知る人ぞ知るって感じですね。
お城の中は博物館になっているのですが、時間がなく今回はパスしました。ちょっと色々詰め込みすぎたか…。
新幹線のホームからも見ることができる福山城。左奥の建物が天守閣で、右側の建物が江戸時代からの姿を残す伏見櫓です。
すき間時間観光にピッタリでした。
広島県って観光地多いなぁと思った
他にも呉とかもあるし…食べ物もおいしいし、隙が無い
次は昭和の趣が色濃く残る港町で、しまなみ海道の起点でもある尾道へ行ってみます。
島旅って楽しいよね