しろいるか旅行記

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旅行が好き だいたい週末更新

2022年8月 「白馬山荘」泊 日本最大の山小屋に洋室ツインゆったり泊。大雪渓から蓮華温泉へ稜線歩きの絶景登山!

こんにちは、しろいるかです
2022年8月、白馬岳に登ってきました。

旅の全行程

【一日目】
猿倉登山口(毎日あるぺん号)~大雪渓~白馬岳頂上宿舎~白馬山荘
宿泊:白馬山荘 洋室ツイン

【二日目】
白馬岳~白馬大池山荘~蓮華温泉ロッジ~糸魚川駅~寿し居酒屋 岬

白馬岳とは

白馬岳(しろうまだけ)は長野県の端っこ、富山県との県境に位置する北アルプスの山。標高2,932mととても高く、登山者にも人気も人気が高いです。

ただ、東京方面からだとなかなかに登山口へのアクセスが大変…。

出典:白馬村観光局

これを見ると、登山ルートはたくさんあるのですが、初心者向けでメジャーなのは猿倉山荘から大雪渓を経て登るルートと、栂池高原からリフトを使って、白馬大池を経るルートの2つでしょうか。

私たちは、東京から直通夜行バスが出ている猿倉山荘からスタートし、帰りに温泉に入りたかったので白馬大池まで行き、その後栂池方面へは行かずに蓮華温泉へ抜けるルートにしました。

ほぼゴールデンルートのような感じですが、白馬大池から蓮華温泉へのルートは栂池方面よりはちょっと人気が少ないみたい。蓮華温泉からは長野方面(白馬)へは行けず、新潟方面(糸魚川駅)へのバスしか出ていないからだと思います。

猿倉登山口

さて、はじめて夜行バスで登山に出発しました。毎日あるぺん号という便利なものがあるんですね。スキーバスみたいなものだと思えば良い感じ。

登山バス|登山ツアー・登山バス・日帰りバスツアー・国内/海外旅行なら毎日新聞旅行「まいたび」

体中バキバキで既にダメージを負ってますが、登山口まで直通で連れてきてくれるのはありがたいかも…。特にこの猿倉山荘へのアクセスは、最寄りの白馬駅までは東京からだと新幹線で長野駅まで行って、バスに乗り換え白馬駅へ、さらにバスを乗り換えて合計4時間以上かけてようやく到着する道のりなので、いっそ夜行バスで…というのはアリだと思いました。

久々に乗るとめっちゃつらい

せめて3列シートを…

 

到着は5時頃でしたが、夏場なので既に明るい!猿倉山荘はきれいめな山小屋でした。

 

猿倉山荘からの登山ルートでは大雪渓を超えることになるのですが、大雪渓ではアイゼンが必要になります。

猿倉山荘ではありがたいことにレンタルアイゼンを置いていて、しかも白馬岳山頂の白馬山荘で返却ができるんですね!

数は十分にあるので予約も不要で、さらにはつけ方も丁寧に教えてくれてなんとも初心者には助かりました。

付け方わからなかったのでほんと助かった

 

大雪渓へ

さて、アイゼンも借りて準備万端。登り始めます!

めっちゃ曇ってる…。おまけに小雨まで振り出しテンションダダ下がりです。。晴れ予報だったのになー。

最初の方は林道みたいな道を歩いていきます。

 

と思ってたら、少し晴れてきた…?

希望を持ちながらまずは大雪渓まで頑張ります。

 

1時間ぐらいで大雪渓に到着。ここまでの道のりはあまり面白みはない感じですね。

 

ここでちょっと休憩しつつ水分も補給…のつもりだったのですが、なんと水場がない!YAMAPで水場マークがあったので油断してました。以降水分不足で登山することに…。例年ここに白馬尻小屋という山小屋が建てられるのですが、2022年度はオープンしなかったからかもしれません。

猿倉山荘では水場があるので、そこでしっかり補給をオススメします。

水分は多めに持っておかないとね

 

お、少し晴れてきたかも!

 

大雪渓を渡る

白馬大雪渓は夏場でも雪が残る、日本最大規模の雪渓。

氷河と何が違うのかなと思ったのですが、その名の通り少しずつ動くのが氷河で、動かないのが雪渓なんだそう。

本格的に晴れてきた!

 

ここでアイゼンを履いて、いよいよ雪渓に足を踏み出します。

 

アイゼンのおかげで滑りづらいですが、この急登はなかなか…。

みんな黙々と登っていきます。けど風が凄い冷たくて気持ちいいんですよね。まさに天然のクーラーです。

夏だとめっちゃ快適!

 

雪渓は広いですが登れるルートは決まっていて、みんなほぼ一列になって登ります。

ルートを外れるとクレバスがあったり、落石で危険なんですね。

雪渓なので落石があっても音がしないため、とくに前方には注意が必要です。

 

結構つらい。スキー場だったらこれは上級コースですね。

 

途中、一気にガスが吹き上がってきて真っ白に!

 

1時間ぐらい歩いたかな?無事に雪渓のゴールまでたどり着きました。

 

振り返ると雲のちょうど合間にいるみたい。

 

横から見るとめっちゃ空洞が…。ルートを外れなければ大丈夫ですが、ちょっとゾクっとしました。

 

白馬岳頂上山荘へ

さて、ここからはアイゼンを外して通常の山道です。

危険個所はほぼ無く、安心して登れます。

 

白馬岳は花の百名山にも数えられ、高山植物が咲き誇る中を歩いていきます。

 

色とりどりの花々を見ながら歩いていくと疲れも軽減されますね!

 

ゴツゴツした岩場とのコントラストもすごい。

 

定期的にガスが上がってきて、真っ白になったり晴れたりが繰り返されます。山の天気はすごい。

 

この黄色い花がたくさん咲いててお花畑みたい。

 

いよいよ頂上も近い…!

 

猿倉山荘から数えて5時間ほど、ようやく山頂に近い白馬岳頂上宿舎が見えてきました!

 

白馬岳頂上山荘

白馬岳山頂付近には今回泊まる白馬山荘以外にも山小屋があるのですが、それがこの頂上宿舎。なかなか立派な石垣。

 

御食事処で水分補給です!コーラとか売っててめっちゃ染みわたりました!

 

中ではお食事もできるし、なんと手作りプリンやケーキまで売ってます。すごい。

プリンは寸前まで手が伸びた

 

あとひと踏ん張り。白馬山荘へ向かいます。

 

白馬山荘へ

頂上宿舎から少し見えているのが白馬山荘日本最大の山小屋だそうで、創業100年以上に歴史を誇ります。

 

頂上山荘、奥の方にも広がっててかなり大きかった。

 

このお花畑と青空が最高です。

 

山々の稜線も見えてきました。

 

あと一息!

 

まるで要塞のような姿の白馬山荘。

 

無事到着です。

白馬山荘

白馬山荘はとにかく大きいし立派。これが道路も何もなく、徒歩5時間以上かけないと来られない場所にあるとは信じられない規模です。物資はすべてヘリで輸送し、強力な自家発電で電気もまかなっているらしい。

 

周りは見渡す限りの山!景色良すぎです。

 

開けた場所に作られているため、閉塞感もなくとても気持ちいいですね。

 

ひとしきり山を眺めたら、いよいよお昼ご飯です。

スカイプラザ白馬(ランチ)

ここ白馬山荘には、なんとレストランがあります!山小屋の中の食堂ではなく、完全に独立したレストランです!

 

中はめっちゃ綺麗。

 

眺めも抜群。

 

しかもなんかおしゃれなアルコールランプまである。

 

何よりこのラーメンが美味しすぎた!

カップ麺ではなく普通に下界で食べるようなラーメンでした。ここまで歩いてきたこともあって人生最高に美味しいラーメンだったかもしれない。

ラーメン以外にも牛丼、カレーといった定番メニューに加え、カフェメニューも充実。ケーキセットやなんとかき氷までありました。

さすが日本最大の山小屋…

売店もあって、カップ麺やお菓子、お酒なんかも買えるよ

 

白馬山荘:共用部

さて、ご飯を食べたらチェックインしてお部屋に向かいます。

チェックインは専用の広い場所があるので、このフロントは今は使ってなさそう。

 

きれいな山小屋です。

 

奥の方までいくと、談話室的な場所と食堂がありました。

 

自炊もできるし、ここで水も補給できます。

 

山小屋ってケータイの電波ない場所が多いから本が充実してますよね。

 

白馬岳を中心とした面白い形の経路図。やっぱり猿倉山荘からのルートが最短ですね。

 

白馬山荘:洋室ツイン

さて、この白馬山荘、いくつか個室があるのですが、なんと洋室もあるんです!

日本広しといえど、洋室のある山小屋はここ以外にない気がします。

重厚な扉を開けると…

 

めっちゃ洋室ツイン

ビジホよりも狭いですが、ちゃんと洋室ツインです!

洋室ツインだよ!!

 

なんか旅館っぽい設えの棚とかイスもあります!

 

山小屋なのに普通にベッドで寝られるなんて、最高です。ちなみにコンセントもあって24時間使えるし、ドコモのケータイの電波も届きました。もうこれ完全にホテル。あとはお風呂が…温泉大浴場があれば…!というのは贅沢ですね。

温泉が恋しい

 

白馬山荘:夕食

夕食は先ほどのスカイプラザ白馬ではなく、食堂でいただきます。

 

シンプルなハンバーグ定食。必要十分で美味しかったです。

 

白馬岳の山頂へ

夜ご飯を食べてもまだまだ日は高い。

 

ここで夕陽を見るのもよいけど、山頂まで歩いて10分ほどなので、山頂まで行ってみます。

 

西日に照らされた山頂までの道。

 

空気がとにかく気持ちよくて、澄んだ空気で肺が満たされる感じです。

 

途中にあった石碑。白馬の登山道を開拓した人らしい。

 

山はいいなぁ。

 

だいぶ日も傾いてきた。

 

山頂に到着!

 

山頂からは白馬の街並みも見えました。

 

こちらは明日歩く稜線。どこまでも続いているみたい。

 

山頂はそこそこ広くてゆっくり座れます。

 

残念ながら夕陽は最後雲に隠れて見えなくなってしまったけど、いい夕暮れでした。

この暮れるまでの時間、最高だった

山の良さが凝縮された感じ

 

代わりに大きな月が出てきた。

 

うっすらと灯り始めた街の灯りを見下ろしながら山小屋に戻ります。

 

スカイプラザ白馬(夜カフェ

暗くなってくると山小屋の灯りが頼もしい。

 

そして、普通だとここでさぁ寝るかとなるのですが、白馬山荘は違います!

 

めっちゃ賑わってるー!?

居酒屋兼夜カフェになってて、みなめっちゃくつろいでます。

 

夜はアルコールランプも付いていい雰囲気。

 

ケーキセットを食べてしまいました。

 

めっちゃ美味しい。。

コーヒーもハンドドリップで淹れてくれてます。コーヒーにこだわりのある山小屋って多いですよね。

 

夜の白馬山荘

さすがに夜に移動は危険ですが、山小屋の周辺だけ少しお散歩。

 

月が明るすぎる!

 

白馬岳は富山、新潟、長野の県境に位置するため、各方面の夜景を眺められるんです。

これは富山・新潟方面…?

 

これだけ過酷な土地でも人の灯りがあるって、人間の活動は凄いなぁとか考えたり。

朝の白馬山荘

朝目覚めて、部屋の窓からの景色。そういえばここ山だった…!

 

白馬山荘:朝食

朝食はシンプルな感じ。これまた必要十分ですね!

 

白馬大池山荘へ ~稜線歩き

さて、今日は蓮華温泉へ向けて稜線歩きです。

 

昨日行った白馬岳山頂を超えて、稜線を歩き始めます。

 

本格的な稜線歩きは初めてだったんですが、とにかく気持ちいい!両側が開けていて、道幅もそれなりにあるので高度感は少なく快適に歩けます。

稜線歩きできる山を探して行きたくなった

 

ケルンに石を継ぎ足して置いたり。

 

途中、小ピークを越えたり。

 

そうこうしている間に白馬大池が見えてきました。

 

ハイマツ帯ではライチョウいないかなーとか思って目を凝らしたりして

 

いなかったです。。やっぱり立山以外だと厳しいのかな。

 

歩いてきた道。写真の左端が昨日登ってきた大雪渓かな?

 

天に続く道みたい。

 

昨日ほど天気は良くないですが、風が弱いので快適です。

稜線を歩いてみてわかりましたが、これは晴天だとしても、風が強いとだいぶ辛そうですね。稜線歩きの時は風速にも注意が必要そうです。

 

白馬大池も間近まで迫ってきた。

 

可愛いお花に囲まれてます。

 

白馬大池山荘

白馬大池山荘は栂池方面と、蓮華温泉方面との分岐点。

宿泊もできるためとても賑わってます。

ここで休憩をとって、あと一息。蓮華温泉へ向かいます!

 

蓮華温泉ロッジへ

大半の人が栂池の方に降りていくみたいで、急にひっそりとしてしまいました。景色が開けているのはここまで。ここからは樹林帯を降りていくことになります。

 

途中、なんかいい感じの場所があると思ったら、天狗の庭という名所みたい。

 

景色もあまり変わり映えがないし、最後がツラかったけどなんとか降りてきました。

 

蓮華温泉ロッジ

蓮華温泉ロッジに到着です!

ここでは日帰り温泉をやっていて、お風呂にゆっくり浸かることができました。

 

出典:蓮華温泉ロッジ

露天が有名なんですが、完全に山奥の野天風呂です。一番上のお風呂はロッジから歩いて10分以上かかります。仙気の湯は眺めも良くとても人気で、めっちゃ人が入ってました。

混浴なので、女性は一番最上段にある薬師湯を誰も人がいなければ貸し切って使えるみたいです。とはいえちょっとハードルが高いですね…。結局見に行っただけでした。

 

ここ入れるの!?的な、露天風呂の中で一番小さい三国一ノ湯。人がいなかったのはここだけ笑

 

露天には入れませんでしたが、内湯は源泉かけ流しドバドバで気持ちのいいお湯で、大きな窓からは北アルプスの山々も見ることができます。めっちゃ気持ちよかった。正直ここだけでも温泉好きなら全然満足できると思います。

温泉欲が満たされた

 

ここは車道が繋がっているんですが、まさかのケータイの電波は無し

 

お風呂の後はロッジの食堂でバスの時間を待ちました。

 

冷えたイカこけももジュース

お風呂の後の一杯は美味しい!

 

JR糸魚川駅

蓮華温泉から出ているバスはJR糸魚川行きのみで、時間帯も限られています。(一日3本)

バスの時間に間に合わないとロッジに泊まるしかなくなってしまうので、時間帯には注意が必要ですね。

驚くほど険しい山道をバスに乗って超えて、糸魚川駅に到着!これはケータイの電波も通じなかったのも納得の険しさでした。

 

駅から歩いて5分ほど、海が見える展望台があったので行ってみます。

 

山を越えて日本海側まで来たのか…!と思うとなかなか感慨深いです。

 

寿し居酒屋 岬

海沿いといえばやっぱり海鮮!駅の近くに美味しいお寿司屋さんがあるとのことで、夜ご飯に行ってみます。

まさに駅の目の前。寿し居酒屋岬です。

ビジホ併設なんですが、侮るなかれ!

 

地魚のお寿司と海鮮丼にあら汁付きで2,000円以内でいただけました。(あら汁撮り忘れた)

お寿司はさすが地魚が新鮮だった!

 

日本酒飲み比べセットをいただきながら

 

たこのかき揚げも頼んで美味しくいただきました。

駅も近く、お値段も安いし美味しい。また糸魚川来たら寄りたい。

また糸魚川来たら寄りたい

 

一泊二日、めちゃくちゃ濃厚な山旅でした。

白馬岳は人気の山だけあって、整備された山小屋・登山道と快適!

なにより白馬岳の景色は素晴らしかったね。大雪渓や稜線歩きも楽しい

以前白馬に行ったときはSnowpeakランドステーションでキャンプをしました。秋以降は山には登れないけどキャンプはできる!