しろいるか旅行記

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2022年7月 屋久島【3/6】縄文杉と太鼓岩・白谷雲水峡を日帰りトレッキングの記録(ツアーガイド無し)

こんにちは、しろいるかです
2022年7月、鹿児島・指宿・屋久島・種子島を旅しました。

旅の全行程

本記事は太字部分が対象。

【一日目】
天文館むじゃき~天文館散歩~桜島~道の駅いぶすき~長寿庵指宿店~指宿散歩
宿泊:指宿温泉 吟松

【二日目】
指宿港~宮之浦港屋久杉自然館~屋久ジェラートそらうみ
宿泊:旅人の宿 まんまる

【三日目】
縄文杉~太鼓岩~白谷雲水峡トレッキング
宿泊:民宿いなかはま

【四日目】
ウミガメ観察~屋久島空港~ぷかり堂
宿泊:sankara hotel&spa yakushima(サンカラ屋久島)

【五日目】
宮之浦港種子島~歴史の里坂井公園
宿泊:Hotel SANDALWOOD(サンダルウッド)

【六日目】
門倉岬(鉄砲伝来の碑)~花峰小学校(インギー鶏)~種子島宇宙センター種子島空港鹿児島空港

今回の旅のこれまでの記事

縄文杉トレッキングとは

屋久島に来る一番の目的といえば、やはり縄文杉トレッキングです。

縄文杉は、諸説ありますが縄文時代から生き続けるほどの樹齢をもつと言われる古木。

しかし、その神秘的な姿を拝むためには片道5時間、往復で10時間近いトレッキングが必要になります。途中給水場所やトイレは用意されていますが、お店や山小屋は一切存在しない過酷な道のりなのです。

往復10時間なので泊りがけで行きたいところですが、その場合テント泊か避難小屋(無人の小屋)で泊まらなければならないため、実際には日帰りで計画を立てて、朝早くから歩き始める人が多いみたい。私たちも日帰りで行程を決めました。

宿泊道具を背負っていくのはちょっとハードルが高い…

縄文杉トレッキングのコース(縄文杉+白谷雲水峡 日帰り)

荒川登山口から片道5時間程度で縄文杉のある場所まで到着します。縄文杉を見るだけであればこれが一番楽なコースなのですが、今回は帰り道、縄文杉コースの途中、楠川分かれという場所から白谷雲水峡・太鼓岩ルートの方に行き、絶景を望める太鼓岩、もののけ姫に出て来る森のモデルとも言われる苔むす森を見て白谷雲水峡へ抜けるルートをとりました。

歩いてみてわかりましたが、このルートは結構ツライです。縄文杉ルートであればおそらく9時間かからない程度でゴール出来る感じだったのですが、11時間弱かかったため、通常のルートにさらに+2時間がかかるルートだと考えると良さそう。

 

また、通常荒川登山口へは始発バスでも到着するのは5時半頃。ゴール地点の白谷雲水峡からは宮之浦行きのバスで町まで戻ることになりますが、16時10分のバスが最終便です。その間は10時間半程度。最終バスを逃すとタクシーで帰るしかないのですが、当然タクシーは登山口には常にいないので呼ぶ必要があります。

 

私たち場合、コース踏破に11時間かかったので、仮に行きをバス利用していたら帰りのバスに間に合わなかったはず。このルート設定はバス利用での日帰り想定の場合、結構な健脚向けだと思います。

 

幸いにも私たちは朝4時にタクシーで安房地区の宿から荒川登山口に向かったため、5時前から歩き始めることができ、問題なく帰りのバスに間に合いました。逆に言えばタクシー利用すれば、日帰りでもある程度余裕を持って縄文杉と白谷雲水峡を堪能することはできます!(めっちゃしんどいけど)

ちなみに二日に分けて行く計画だと二日目筋肉痛で詰むと思う

筋肉痛にならないぐらい日ごろから鍛えてる人なら大丈夫だろうけどね…

荒川登山口

荒川登山口へは、マイカーでの立ち入りは冬季の一部を除き基本的には規制されているため、本来は屋久杉自然館からバスに乗って向かう必要があります。

ただ、タクシーでも直接向かうことができ、安房地区からなら6,000円~7,000円ほどで到着できます。屋久杉自然館からのバスは色々調べているとみな始発に乗ろうとするので非常に混むし、時期によっては満員で乗れないこともあるそうで、そういう意味でもタクシーの方がおすすめです。

前日の夜に事業所に連絡して配車をお願いすれば、指定の時間に宿の前まで来てくれます。

安房タクシー|人と自然と。世界自然遺産屋久島

4時に安房地区を出発して、30分ちょっとで荒川登山口に到着。綺麗なトイレに自販機、ベンチもあるのでここで準備を整えられます。

まだ真っ暗です。この時間に動くならライトは必須ですね。

~小杉谷集落跡

空がほんのり明るくなっていく中、登山開始です!

荒川登山口からしばらくの道のりは、かつて屋久杉を切り出すために使われたトロッコ道をひたすら歩きます。

歩きだしてすぐ、こんな感じのトンネルを抜けるんですがワクワクしました!

トンネルはここ1か所だけ

まだまだ足元は暗いんですが、空を見上げると良い感じに明るい。

朝焼け間近の空に見惚れながら、慎重に足を進めます。

欄干のない橋を渡ったりするのでちょっと怖い。ただ、道自体危ない箇所や険しい箇所は全くありません。

ロッコ道は歩きやすいし、景色も面白いしで楽しいですね。

途中分岐ポイントっぽいところがあったり、飽きないです。

いよいよ周りも明るくなってきました。

朝だー!

岩ゴロゴロの川。写真だとわかりにくいですが大迫力です。

この朽ちた感じの橋がなんとも良い…。こんな感じの橋をいくつもわたります。

ちょうど1時間ほど歩くと、かつて屋久杉を伐採する仕事に携わる人たちが住んでいた小杉谷集落跡に到着しました。

1960年頃には500名を超えるほどの人が住んでいたそうで、ここはなんと小学校の跡。トレッキングの前日に、屋久杉自然館で小杉谷が栄えていた当時の映像等を見たため、現在の姿を目にするとなんとも時代の流れを感じられます。

屋久杉と共に。

普通に居てびっくりした

~楠川分かれ

ついに日光が出てきました。

眩しいー!

小杉谷集落からさらに1時間弱歩くと、トイレ等のある休憩ポイントです。ここのトイレ、山の中なのにめっちゃ綺麗です。2つ建物があるんですが、特に右の方。

水場もあって飲み水も補給できるし、ベンチもあるのでこの辺で朝ごはんを食べます。

写真を撮ったりしながらのんびり歩いていたため、この辺りでバス始発組のペースが速い人たちに追いつかれました。

前日、宿で注文しておいたあさひ弁当さんのお弁当です。

山の中で食べるお弁当は沁みるわ

あさひ弁当 | 屋久島 まつばんだグループ

樹々の隙間から漏れる光がめっちゃ神秘的。

スマホでも撮れちゃう

やっぱり晴れると気持ちいいですね。

~大株歩道入口

光の濃淡がすごい。

木漏れ日の中まだまだ歩きます。

途中、仁王杉という大きな屋久杉がありました。これでもたぶん普通の場所ならご神木クラス。

このレバーになんだかロマンを感じます。動かしたい…

そうこうしながら最初のトイレの場所から歩いて1時間ちょっと。トロッコ道の終点に到着です。登山口から休憩込でちょうど3時間ぐらいかな?

ここのトイレも山の中とは思えないほど綺麗です。

最初のトイレと同じく水場もあるし、ベンチもあるし、ここで休憩がオススメ。

ここまでは緩やかな登りですが、木道のような歩きやすいトロッコ道でした。ここからは本格的な山道に入ります。

~ウィルソン株

山道に入ってちょっと歩くと現れる翁杉。落雷で燃えちゃったみたい…

山道に入って30分ほどで、ウィルソン株という名所に到着です。

こちらは巨大な屋久杉の木の洞の中に入ることができます。祠みたいですね。

そして、上を見上げると…

ハートだ!

パワースポット的なやつですね。日光が差し込んでくるととても幻想的。

広角カメラじゃないと全景撮りづらいかも

意外にハートにみえる角度が難しい

~大王杉

まだまだ頑張って登ります。木々の隙間から、遠くの山が見えます。右の方の山が屋久島最高峰、標高2,000m近いという宮之浦岳かな?

道はとにかく整備されてて綺麗。危険な箇所も全くありません。階段がツライぐらい。

こちらが大王杉縄文杉が見つかるまで最大の屋久杉として知られてきたようです。

すごくでかいはずなんですが、周りも屋久杉も大きすぎてだんだん目が肥えてきた笑

慣れって怖い

夫婦杉。杉が二本並んでるとだいたい夫婦と名付けられる説。

ヤクシカ、めっちゃいます。このトレッキングだけで合計4匹見ました。

縄文杉

山道に入ってから2時間ほど、ついに縄文杉に到着です。

縄文杉の周りにはウッドデッキが貼り廻られされ、いろんな視点で見ることができるようになってました。

確かに、これまで見た中で一番でかい。

横に周ってみるとその大きさが際立ちます。左が先ほどのウッドデッキで、右の大きな木が縄文杉。これはすごいわ…。

ウッドデッキでご飯食べようかと思ってましたが、残念ながら飲食禁止でした。じっくり縄文杉を見て満足したら、来た道を戻ります。道自体はまだ先に続いていて、このまま進むと宮之浦岳に続くんですが、日帰りでは厳しいので今回は断念します。

これまでみた木の中でとびぬけて一番でかかった

頑張って登った甲斐あった

またいつか来るぞ!

~楠川分かれ

帰りは下りなので楽なのですが、ちょうどバスで来た人たちや、ツアーのグループと離合することが多く、休憩場所にも人がたくさん。タクシーで来てとにかくよかったのは、静寂の中縄文杉までたどり着けたことです。どうしても到着時間が決まっているバスや団体行動のツアーだと、多くの人と一緒に登ることになっちゃうんですよね。

そういう意味でもタクシーはオススメだと改めて思いました。

そろそろ正午。行きは暗かったトロッコ道も全然雰囲気が違います。

また楠川分かれ近くのトイレポイントで休憩して、お昼ご飯をいただきます!

最初に撮るの忘れて食べかけ…。

これもあさひ弁当のお弁当。二食分持ってきてよかった。

さて、このまま荒川登山口へは戻らず、楠川分かれから白谷雲水峡・太鼓岩ルートに進みます、ここもトロッコ道ではなく、山道ですね。

~太鼓岩

若干苔感がある?とはいえ太鼓岩までは結構退屈な山道です。。1時間ぐらい、我慢してとにかく登ります!

辻峠。ここから太鼓岩へは若干の寄り道になってます。太鼓岩への道はかなり急登なのでだいぶ体力が削られてる状態でつらかった…。

大きな岩が見え、そこをよじ登ると一気に視界が開けました。

縄文杉コースは森の中を歩くコースなので、大きく開ける場所がありません。そんな中、突然現れたこの光景。もう感動です。。

縄文杉は素晴らしいし、途中のウィルソン株や大王杉等の見所もあるし、トロッコ軌道に沿って進む道も楽しいし良いコースなんですが、唯一足りないのが「山頂感」なんですよね。太鼓岩はそれを補ってくれて、最後にものすごい達成感をもたらしてくれました。

縄文杉を見て、さらに太鼓岩の方まで来るのはかなり大変ですが、こっちまで来てほんと良かった

達成感がすごい

山頂じゃないけど、やっぱりこういう場所に来ると登った感ある

~苔むす森

太鼓岩で30分近くのんびりと休憩して、最後はもののけ姫のモデルとなった苔むす森を通って白谷雲水峡入口まで帰ります。最後のひと踏ん張り!

辻峠から先はまた雰囲気が変わり、これはたしかにもののけ感ある。

陽が差し込む感じも良いですが、こっちは雨が降っている方がより雰囲気がでたかも。

全面苔だらけ。苔と岩と川の間を歩きながら下山していきます。

~白谷雲水峡入口

まだまだ大きな屋久杉もある。

太鼓岩から1時間弱。トイレと水場のある避難小屋、白谷山荘です。

ここからさらに1時間ほど。最後がつらかった…。気力で頑張りました。

ついに無事ゴール!!

達成感と疲労感の中、宮之浦行きのバスを待ちます。

最終バスの30分ぐらい前に着いたので、結構ギリギリだったかも。10時間オーバーのコースだと、自分でペースコントロールできているのか不安になるので、コースマップをしっかり見ていく必要がありますね。

めっちゃ歩いた…一日の歩行時間で言うと過去イチ

縄文杉も太鼓岩も素晴らしくて、道中の道のりも良い雰囲気。頑張って歩いてよかった

実際に歩いて分かったポイント

  • タクシー利用はとにかくおすすめ
  • 縄文杉+白谷雲水峡セット日帰りはなかなかしんどい
  • けど太鼓岩が縄文杉コースに足りない成分を補ってくれるので行って良かった
  • ツアーガイド無しの場合、コースが長いので時間配分は慎重に。

このあと、日本一のウミガメの産卵地である永田地区にある、ウミガメの産卵やふ化が見られる民宿に泊まります。

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