しろいるか旅行記

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2022年4月 「手白澤温泉」泊 奥鬼怒温泉郷の最奥、片道2時間歩いてたどり着く秘湯は清潔で、お風呂もご飯も最高だった!

こんにちは、しろいるかです
2022年4月、奥鬼怒温泉郷の一番奥に位置する手白澤温泉へ行ってきました。

旅の全行程

【一日目】
鬼怒川温泉駅~女夫渕駐車場~奥鬼怒遊歩道~手白澤温泉
宿泊:手白澤温泉

【二日目】
奥鬼怒遊歩道~女夫渕駐車場~鬼怒川温泉駅

奥鬼怒温泉郷とは

名前的に鬼怒川温泉のちょっと先のあたりにありそうな雰囲気ですが、とんでもない!関東最後の秘境とも呼ばれ、鬼怒川温泉から路線バスで1時間半かけて女夫渕(めおとぶち)駐車場まで行き、そこから先は林道があるのですが、一般車の乗り入れは制限されているため、送迎してくれる宿以外は徒歩で2時間以上かけて向かうしかありません。

同じ時間で飛行機使えば日本の果てまで行けてしまうレベル

山の中には4件の温泉宿(一部山小屋)が存在していて、とても分かりやすい画像がこちら。

八丁の湯と加仁湯は送迎あり。日光澤温泉と手白澤温泉は送迎なしと対応が二分されています。

今回は、この4件の中でも特に評判が良いらしい、手白澤温泉に宿泊します!

鬼怒川温泉駅

東京から特急で2時間半ほどかけて、まずは鬼怒川温泉駅へ。東京から鬼怒川温泉まで直通で行ける特急電車の本数は意外に少なく、指定席オンリーなためちょうどいい時間のものは直前だと満席になってしまっていたりします。

ネットで席を予約できるため、仮に当日であったとしても予約しておくのが良さそうです。帰りは特にそうですね。

インターネット購入・予約サービス

駅前はこいのぼりが泳いでいてとても賑やか。広場も広くていい感じの駅前です!

鬼怒川温泉って実は超激安で行けるんです

出店もあって、シウマイを食べました。鬼怒川温泉のお隣、鹿沼市がシウマイを名物として売り出そうとしてるらしい。宇都宮のギョーザに対抗してる?

2つから注文できて、アツアツで美味しかったです!

BENTO CAFE KODAMA

鬼怒川温泉からバスに乗るのですが、バスの時間は7:15出発か、10:15出発の2本ぐらいしか選択肢は無く、それ以降だと奥鬼怒温泉への登山口となる女夫渕駐車場に着くのが日が傾く時間帯になってしまいおすすめできないです。7:15は鬼怒川温泉に前泊でもしていないと厳しい時間帯なので、実質10:15一択ですね。

となると、お昼ご飯のタイミングが微妙です。女夫渕駐車場には自販機ぐらいしかないため、お弁当を調達していく必要がありました。

鬼怒川温泉駅に併設するお弁当屋さん。こちらでお弁当を調達していきます。

 

店内はカフェ利用もできてとてもおしゃれな雰囲気。お弁当も種類も多く、お弁当以外にもサンドイッチなんかもあり、だいたいのニーズに応えられるラインナップでした。

栗山ふる里物産センター

鬼怒川温泉駅からバスに乗るのですが、路線バスにも関わらず、乗車時間が長いからかトイレ休憩のためここに立ち寄ってくれます。

この雰囲気、素朴でいいですね。

 

バスの到着時間に合わせて串が焼かれてまして、いい匂いにつられて鴨肉串を注文。これまた美味しかった。

 

ちなみに帰りも同じ道のりなのでここに寄るのですが、帰りはおだんごをいただきました。みそだれが美味しいおだんごでした。

お店の中ではおそばなんかもいただけるみたいですが、バスの停車時間は10分程度なのでおだんごが限界ですね!

のどかな場所で、なんだか癒された

女夫渕駐車場

バスの終点がこちら、女夫渕駐車場です。昔は温泉ホテルがあったそうですが、今はその面影も無く、普通の登山口の駐車場のような感じ。

 

結構広くて、自家用車で来ても停める余裕は結構ありそう。周りには何もなく、自販機とトイレがあるぐらいですので食料調達は忘れずに。

 

ここでご飯を食べて、いよいよ手白澤温泉に向けて片道2時間半の徒歩の旅のはじまりです。

奥鬼怒遊歩道(~手白澤温泉へ)

手白澤温泉へ向かう道は2つ。

砂利道で、加仁湯や八丁の湯の送迎バスも通る林道。

もうひとつは、川沿い中心に整備された遊歩道です。どちらも所要時間は同じぐらいですが、遊歩道の方が変化に富んだ道で景観が楽しめるということで、今回は遊歩道を歩いていきます。

遊歩道への分かれ道はとても分かりやすいので、見落とす心配はありません。最初は階段などで急な登りになるんですが、そこさえ乗り切れば・・・

 

この橋を渡れば、後は多少のアップダウンがあるぐらいで川沿いの歩きやすい平坦な道です。とはいえもちろん道は舗装されていないですが。

 

鬼怒川の源流をたどりながら進みます。

 

4月中旬では僅かに雪が残っていましたが、道に雪はありません。

 

スタート地点から1時間弱ぐらいかな?歩いていくと広い河原に出ます。お弁当とか持ってきてたらここで食べるのが良さそう!

 

良い感じの湧き水。

 

1時間半ほどで八丁の湯に到着しました。ログハウス調の建物が並んでますね!

 

八丁の湯は秘湯を守る会所属のお宿。日帰り入浴もできるみたいですが、今回はスルーしてこのまま歩き続けます。

 

八丁の湯を過ぎてすぐ、立派な橋と奥には鉄筋の建物が。こちらが加仁湯ですね。

 

加仁湯は奥鬼怒四湯の中でも最も規模が大きく、近代的なつくりです。

加仁湯と八丁の湯は歩いて5分ほどなので、湯めぐりのためか浴衣姿で歩いている人がいて、こんな山の中なのに何だか不思議な光景。ちなみにこちらも、秘湯を守る会所属です。

 

加仁湯から手白澤温泉までは、林道の一部、砂利道を歩いて進んでいきます。

夏場になるとショートカットできる遊歩道があるみたいですが、4月下旬でもまだ雪に埋もれていました。。

 

こんな感じの道を登っていきますが、結構傾斜があるので大変です。

 

八丁の湯から1時間弱歩き、女夫渕駐車場から計2時間半ほど。ついに手白澤温泉の建物が見えてきました!

 

長かった…。東京から数えるとまさかの7時間以上の行程。まさに関東最後の秘境ですね。

 

到着!とてもきれいな建物です。

疲れてきたな…ってころに到着できる感じ

達成感あるわー

 

手白澤温泉:内観

中は天上が高く広々としてます。まずはフロントで手続き。

 

看板犬の岳くんです。川上犬という犬種で、長野県がルーツの、ニホンオオカミが漁師によって飼いならされたものと言い伝えられるほど運動能力が高いそうな。また、寒さにも強いようでこの地域にぴったりですね。

宿にいるときは野性味はすっかり消えておだやかな寝顔です。ほとんど玄関付近ですやすや寝てました。

見るたびにちょいちょい場所移動してるのがかわいい

 

フロントを過ぎて、通路沿いに客室があります。

 

今回は三番のお部屋。

手白澤温泉:お部屋

部屋は十畳ほどの和室。山の中の宿とは思えないほど清潔でおまけに広いです。テレビがない以外は完全に旅館ですね。

 

今は感染対策などですべての客室を稼働させていないようなので、二人でもこれだけ広い客室をあてがってもらえたのかもしれません。

惜しむらくはお部屋のトイレはもちろん水洗ですが、ウォシュレットではありませんでした。

 

お部屋からは登山道ビューです。

 

手白澤温泉:大浴場(男湯)

お風呂へ続く道では飲み物を売ってます。こちらも下界とほぼ同じお値段で良心的。おつまみなんかは売っていないので、お酒を飲むなら何か調達しておきたいですね。

 

突き当りがお風呂。

 

男湯の写真しかありませんが、脱衣所はだいたい同じつくり。清潔だし、広々として気持ちいいです。

 

内湯もだいたい同じ作り。

白い湯ノ花がたっぷりと舞っていてほんのり硫黄が香る、とてもいいお湯です。

 

湯量豊富なのか、洗い場もかけ流しです!これはめずらしい。

 

もちろん浴槽もがっつりとオーバーフローしてますね。

 

露天風呂は男女でつくりが異なっていて、女性側は男性側よりやや狭めです。

 

奥に見えるのは日光白根山?時折雲がかかったり、太陽の光に照らされたり、山を見ながら入るのはとても気持ちよかったです。

 

温度が適温~やや温めなのも長湯できて良いですね!温泉は間違いなしです。

標高が高いので、外気温が低いのも気持ちよく入れるポイント

外気浴も気持ちよかったー

 

手白澤温泉:夕食

夕食のお時間です。

 

夕食はお食事処で。

これ、完全に旅館ですね。ビックリです。

 

素敵な薪ストーブや調度品の数々。オーディオからBGMも流れていて、いい空間ですね。

 

お料理はどことなく洋風テイストで、フレンチのような雰囲気を感じます。

 

前菜はサラダ中心なんですが、自家製の燻製ベーコンや生ハムがめっちゃ美味しい。鹿刺しなんていう珍しい料理もいただけました。意外にもくせがないですね。

 

お次は魚料理。岩魚の塩焼きなんですが、これまた洋風の盛り付け。カラッと塩焼きになった岩魚はうす塩で、ポン酢をつけていただきます。

岩魚は宿の生け簀で泳いでいたもののようで、とても新鮮でした。

 

お次は肉料理。地物の野菜がたっぷり添えられています。

 

ご飯と一緒に。お替りもできるので、山歩きしてカロリー消費してても安心ですね笑

 

珈琲とデザート。お料理は全体的にとても美味しく、山の中とは思えないおしゃれさで大満足です。

 

手白澤温泉:朝食

朝食も同じ食事処で、岩魚の甘露煮が中心の定食。岩魚も美味しいし、ふわふわの山芋が良かったです。

 

朝もしっかりコーヒーをいただけます。

ご飯は予想以上においしくてびっくり

分量も丁度良いね

 

手白澤温泉:感想

温泉は言わずもがなで素晴らしく、硫黄が香るお湯はややぬるめで最高でした。夜通し入れるのも温泉好きにはたまらないですね。

驚くべきは山の宿とは思えないほどの清潔さと、お料理の美味しさ。歩いてしか行けないので、お客さんは必然的に山歩きが好きな人が中心になってしまうと思いますが、普段は歩かないけど、温泉が好きでちょっと歩いて頑張って行ってみよう!という人でも快適に過ごせる環境だと思います。

あと、看板犬の岳くんが人懐っこくてめっちゃ可愛い。なんと気分次第で加仁湯のあたり、場合によっては女夫渕駐車場まで同行してくれることもあるそうです。私たちは10時チェックアウトしたので、その時には先にチェックアウトしたお客さんに同行して降りて行ったそうです。

帰りの旅はわんこと一緒だなんて…

うらやましい

アクセスが大変な宿なので気楽にはいけないですが、また行きたいと思う良いお宿でした!

帰りに寄りたい鬼怒川温泉駅周辺の店(ピッツァリア・ディ・サポーレ)

再び鬼怒川温泉へ戻ってきました。宿を10時にチェックアウトすると、必然的に女夫渕駐車場を12時45分に出るバスに乗り、14時半前に鬼怒川温泉駅に到着することになると思います。その時迷うのがランチ。

こちらのピザ屋さんでは、14時半までランチ営業していて、ピザも美味しかったのでオススメです。

駅からはあるいてすぐ。

 

店内はテーブル席がたくさん。

 

サラダ、ピザ、ドリンクがついたランチセットを注文しました。

 

マルゲリータ

 

クアトロフォルマッジ。石窯ピザで、どちらも美味しかったです!

 

帰りに寄りたい鬼怒川温泉駅周辺の店(バウムクーヘン工房はちや)

お土産調達に寄りたいのはこちらのバウムクーヘン屋さん。

 

栃木らしいとちおとめバウムとかもあるんですが、日光醤油の老舗とコラボした醤油バウムを今回買ってみました。奇抜なコラボに見えましたが、僅かに塩味を感じるかどうか、ぐらいの無難な味付けになっていて美味しかったです。

 

楽しい温泉旅でした!

奥鬼怒温泉郷の他の温泉にも行ってみたいね

秘湯を守る会の加仁湯とか、八丁の湯とか…。

過去泊まった、秘湯を守る会所属の宿。