こんにちは、しろいるかです
2021年11月、立山黒部アルペンルートを中心に長野・富山にまたがる旅をしました。
初日の記事
- 旅の全行程
- 白馬駅
- 信濃大町駅
- 立山黒部アルペンルートとは
- 立山黒部アルペンルート:扇沢駅
- 立山黒部アルペンルート:黒部ダム
- 立山黒部アルペンルート:黒部平駅
- 立山黒部アルペンルート:大観峰駅
- 立山黒部アルペンルート:室堂駅
- 立山黒部アルペンルート:室堂駅~みくりが池温泉
- みくりが池温泉:共用部・個室
- みくりが池温泉:大浴場
- 室堂の夕日
- みくりが池温泉:食堂(夕食)
- 室堂からの夜景
- 室堂の朝焼け
- ライチョウ発見!!
- みくりが池温泉:朝食
- みくりが池温泉から室堂駅へ
- 立山黒部アルペンルート:美女平駅
旅の全行程
本記事は太字部分が対象。
【一日目】
長野駅~ホテルJALシティ長野(朝食)~善光寺
宿泊:SnowPeak LAND STATION HAKUBA(スノーピーク ランドステーション白馬)
【二日目】
白馬駅~立山黒部アルペンルート(信濃大町駅~扇沢駅~黒部ダム~黒部平~大観峰~室堂)
宿泊:みくりが池温泉
【三日目】
立山黒部アルペンルート(室堂~美女平~立山駅)~宇奈月温泉~黒薙駅
宿泊:黒薙温泉
【四日目】
宇奈月駅~富山市観光(とやマルシェ~西町大喜~環水テラス~池田屋安兵衛商店~まつ川)
白馬駅
Snowpeakランドステーション白馬をチェックアウトし、徒歩で白馬駅へ。
白馬駅前は昔ながらの商店街みたいな感じでした。
違うのは、デデーンと白馬連峰が背後にそびえること。すごい。
ここから、アルペンルートの長野側出発点、扇沢へ向かうためまずは信濃大町駅へ行きます。
信濃大町駅
こちらも駅前は昔ながらの商店街という感じ。時間潰しは少し難しいかも。
立山黒部アルペンルートとは
長野県と富山県を隔てる標高3,000m級の立山連峰を貫く交通路であり、大規模な山岳観光ルートです
トロリーバス、ケーブルカー、ロープウェイ等の特徴的な乗り物を乗り継いで山を縦断するようになっていて、合間には日本最大のダムである黒部ダムや、標高約2,450mの高原の室堂平などの観光名所があります。
ゴールデンウィーク明けから11月末までしかルート開通しておらず、冬季は休業しているのですが、ゴールデンウィーク明けは雪を切り開いて道を作った雪の大谷が見られることで有名ですね。
ちなみに11月上旬ごろから室堂には雪が積もり始め、天候次第でルート閉鎖して折り返し運行になってしまったり、室堂は猛吹雪ということもあるそうで、11月に観光する場合、色々と心構えや準備が必要そうです。
今回の旅では幸いにも天気は安定していて、かつ直近の積雪も少なかったという条件のため、同時期でも室堂観光する場合はライブカメラ等を参考にして装備等を考えた方が良さそうです。
11月下旬にアルペンルートを訪れる人は室堂でスキーや冬山登山目当ての人が多そう
立山黒部アルペンルート:扇沢駅
自家用車でここまで来た場合も、車を駐車場に置いてアルペンルートの乗り物一択になります。
山深い場所ですがまだまだ雪などは無く秋の雰囲気。車もたくさん停まっていました。基本的に車で来た場合、反対側には抜けずに途中で戻ってくる形になりますが、調べてみると富山県側の立山駅までの車の回送サービスなんてものもあるみたいですね。(距離が離れているので、料金は数万もするみたい…)
まずは電動バスにのって扇沢駅から黒部ダム駅へ。途中黒部ダム建設の際に難所であったという破砕帯の案内もあり、なるほど~と思っている間にすぐ黒部ダム駅に到着です。
立山黒部アルペンルート:黒部ダム
黒部ダム駅に着いたらバスを降りて、少し歩いてトンネルを出ます。
トンネルを抜けると
こちらが日本最大のダム、黒部ダムです!
アーチ式のダム自体は日本各地で見かけることができるものの、その規模の大きさはさすがで、こんなに大きいの!?と思ってしまうぐらい。
ダム全景を見渡せる展望台があるんですが、そこに登るまでの道がまたなかなか怖い笑
高所恐怖症だと無理かもしれないですね。
10分ほどの道のりを頑張って登ると、展望台です。
この場所の時点で標高1,500m。11月だと積雪が多い場合、展望台が閉鎖されることもあるそうです。
結構広いスペースになっていて、眺望抜群。
これぞ黒部ダム!って感じの雄大さ。写真だと大きさが伝わりにくいですが、実物を見ると圧倒されます。こんな巨大建築物が人間の手で、しかも戦後間もない時期に作られたのだと思うとゾクゾクしますね。
そして、上から見るとアーチ式なだけでなく、両翼部分が重力式の構造になっていて強度が増されているという、特殊な形状になっていることもわかります。
黒部ダムの雄大さを堪能した後はレストハウスでダムカレーをいただきます。
中は食堂のような感じで、あんまりゆっくりできる雰囲気ではないのがちょっと残念。
こっちが黒部ダムカレー。ルーに浮いているカツは、ダム湖に浮かぶ遊覧船をイメージしているそうな。そして、ルーも緑がかった色で実物に近づけており、なんとグリーンカレー風のお味。謎のこだわりがあります笑
改めてみると、ごはんの形は普通のアーチ式ですね。
ご飯を食べたらダムの上を渡って黒部湖駅へ。ここで引き返す人が一番多そうでした。
思わず足がすくむ、渓谷側の景色。
いざ歩くと想像以上に大きい!ようやく中間地点です。
山肌に沿って建築資材を運んだトロッコ線の跡なんかも見えますね。
黒部ダムは想像以上にスゴイところだった。
ダム好きじゃなくてもぜひ行ってみたい
夏場から秋にかけては観光放水もあったり、遊覧船も運行してたりと一層楽しめそう
ジャンルは違うものの、長崎の池島に行ったときとどこか似た感動を覚えました。
立山黒部アルペンルート:黒部平駅
黒部平駅から室堂駅までは、基本的に交通手段の乗り継ぎ駅のようなものなため、それほど見どころはありません。
駅舎を出ると、ちょっとした展望広場が広がっています。
お土産物屋さんなんかもあるので乗り継ぎ時間(10分ほど)の時間つぶしにピッタリ。
お次はロープウェイ。アルペンルートは特殊な乗り物の見本市のようですね。
いよいよ雪が積もりはじめました。
立山黒部アルペンルート:大観峰駅
こちらも黒部平駅と同様に室堂駅への乗り継ぎ駅のような役割。全国のロープウェイ写真を見ながら次の乗り物の時間を待ちます。
展望台もあり、後立山連峰(白馬岳)が見えます。昨日はあの裏側に泊まってたんですね…。
ここからは、日本に残る唯一のトロリーバスに乗って室堂駅へ。
見た目は普通のバスなんですが、パンタグラフを通して架線から電気を貰って電動で動くため、加速がなめらかですごく早いです。たとえるならまさに電車のようですね!
実際に、トロリーバスは法律の分類でいうと電車であり、無軌条電車と訳されるみたい。
運転するためには車の大型二種に加えて、特殊な免許もいるんだって
運転するのも大変だね
立山黒部アルペンルート:室堂駅
ようやくアルペンルートの最高地点、室堂駅に到着。
室堂駅は、駅の目の前に広がる室堂平の高原観光のベースとなる場所。
日本最高所のホテル、立山ホテルも併設されています。レストランやカフェは外来でも利用できるみたい。お土産物屋さんもこれまでで一番品揃えが良さそうでした。
立山黒部アルペンルート:室堂駅~みくりが池温泉
さて、本日宿泊するみくりが池温泉は、駅から室堂平を歩いて15分ほどの距離にあります。
駅舎を出ると、一面の雪景色!
11月以降の室堂平はバックカントリースキーのメッカと言われ、冬山登山はもちろん、スキーヤー達で賑わっていました。
みくりが池温泉までの道は夏場であれば普段着でも何の問題もないですが、11月以降は完全に真冬の装備をしていないと厳しいです。特に靴は防水でないとツライかも。周りはトレッキングシューズどころか、スノーシューやスキーを履いている方が大半でした…。
白銀のみくりが池。湖面に映る雪山が美しいですね。
こういった坂もあるので、とにかく靴が重要ですね。
例年に比べて積雪が少ないみたいで、まだスキーはしずらそう。
みくりが池温泉に到着!旅館チックな立派な山小屋です。
温泉、と名がつくようにこのみくりが池温泉は日本最高所の温泉で名が知られ、眼下に広がる地獄谷から引かれた、白く濁った温泉があるんです!
陽も差してきて、記念撮影!
なんだかほっとしました。
みくりが池温泉:共用部・個室
近くまで来ると除雪されていました。
夏場はこのテラス席、良さそうだな~。
夏場だったらソフトクリーム食べたかった。
なんとこちら、秘湯を守る会にも所属していました。
他にも泊まった、秘湯を守る会所属の宿。
雰囲気は山小屋寄りなので、共用部はこんな感じ。
今回は個室プランにしました。テレビなどは無いですが、コンセントはあるし、お布団も普通のお布団なので普通のお宿と同じ感覚で泊まれます。
お部屋にトイレはないですが、共用トイレはちゃんとウォシュレットなのも安心。
みくりが池温泉:大浴場
秘湯を守る会にも所属しているし、日本最高所の温泉ということで期待が高まります。
温泉は男女別の内湯のみ。
日帰り客も取っているようなので、夏場はなかなか混みそうかも。
浴室は加温加水無しの源泉かけ流しのお湯が湯舟にたっぷり注がれていました。硫黄の香りがここちよく、これはほんものの温泉ですね!
ご飯前後の時間を除けば宿はほぼ満室でしたが人はほとんどおらず、独占できた時間もあって気持ちよく入ることができました。
秘湯を守る会所属の宿の温泉は外れ無しだね
露天まで求めるのは贅沢だね
室堂の夕日
温泉に入って温まったので、夕日を撮りに周辺お散歩へ。
そして、あわよくば室堂周辺に生息しているという天然記念物、ライチョウを見つけたい…。
雲も晴れてきて、綺麗な夕日とまではいかないものの日の入りを見られました。
ライチョウいないかなー、と30分ほど歩き回ったものの
残念ながら見つけることはできず。
ちょっと肩を落としてがっかりしましたが
気持ちのいい日の暮れを見られたからまぁ、いいか。
みくりが池温泉:食堂(夕食)
夕食はこちらの食堂でいただきます。
メニューは魚系もあり。富山湾からも意外に近いんですね。
ごはんとお味噌汁はお替り自由。
富山のかまぼこは昆布巻きなんですね。醤油をつけて食べると美味しかったです。
室堂からの夜景
ご飯も食べてふと部屋から外を見たら、カメラマン達が規則正しく並んでました笑
なんと、富山市街の夜景が見られるんですね!
寒い中、外に出て夜景写真を撮りました。
あたりはまっくらな中、遠くに見える文明の灯りはなんだか頼もしかったです。
室堂の朝焼け
朝焼けを見たい。
その強い想いをもって起きたのは朝5時過ぎ。
眠い目をこすりながら、完全防寒をして宿を出て
宿の少し上にある展望広場あたりでライチョウを探しつつ時を待ちます。
遠くに見えるのはライチョウ・・・ではなく雷鳥荘という山小屋。
雲が多く、若干あきらめ気味でした。
お、少し赤くなってきた?
東の空が赤い!
見る見る間に赤色が広がっていきました。
空全体がほんのり赤い?
いや、そんなレベルじゃない!燃えるように赤くなっていきます。
あたりも一気に明るくなりました。
これは・・・すごい!!
こんな景色、見たことありません。写真は色味など加工してないのですが、後から見返しても驚くほど赤く、そして目で見た実物はこれ以上に鮮やかでした。
まだ赤くなる!?
なんか炎の鳥が空にいるみたい。
赤が濃すぎて、突如世界が一変したような、言葉では言い表せない光景です。
雲が多いからこそ、ここまで赤く映ったのかも。
と、夢中で写真を撮ったり、眺めたりしている間に色は薄れていき
僅かに残った色も消えて、また雲に覆われてしまいました。この間ほんの僅か5分ほど。宿から見ていた人もいたようで、無理かと思ったけど見られたねー!と興奮した声も聞こえてきました。
この後曇ってしまい、朝日は見られずでしたが、この朝焼けを見られただけでも大満足です。感動でした。
人生の記憶に残る朝焼けだった
宿に泊まったなら頑張って早起きして朝焼けを見ておきたいね
ライチョウ発見!!
嬉しいことはさらに続きます。
宿の手前で、何人かの人が集まっている場所が。近寄ってみたら、ライチョウだよ!とのこと。
どこだーと写真を回していたら
ん・・・ あの白いのは
ライチョウだー!
思った以上にモフモフで丸かった。
ちょっと丸すぎませんか?
思わず自宅に帰ってライチョウぬいぐるみをポチりました。
この真っ白で丸い姿は冬しか見られないらしい!
いくらなんでも丸すぎる
みくりが池温泉:朝食
宿に戻って、温泉で体をあっためて朝食です。
朝食はシンプルでした。
みくりが池温泉はどちらかというと山小屋寄りのお宿なので、初めてだとちょっとびっくりするかも?ロケーションと温泉を求めるならきっと満足できると思います。
温泉はないけど、初山小屋体験だったら、上高地の徳澤園はとにかくオススメでした。
みくりが池温泉から室堂駅へ
宿をチェックアウトして室堂駅へ向かいます。
あの朝焼けはどこへやら、色を失った真っ白な世界。これはこれで良いですね!
みくりが池に別れを告げて室堂を後にします。
立山黒部アルペンルート:美女平駅
室堂駅からは高原バスに乗って美女平駅へ、美女平駅からケーブルカーで立山駅まで行きます。立山駅からは富山地方鉄道が走っており富山駅や宇奈月温泉駅へ行けます。
ここで注意点が。室堂駅から美女平粋の高原バスの始発は非常に混みあいます。今回、10時の始発に10分前に並んだのでは第一陣のバスに乗られずに第二陣のバスに乗ることになってしまったのですが、その場合、私たちの今回の旅のルート(立山駅→宇奈月駅→トロッコに乗って黒薙温泉)を考慮すると宇奈月駅からのトロッコの最終電車に間に合わないという事態が発生しました。
ケーブルカーで立山駅に着いてから全速力で富山地方鉄道の乗り換え(乗り継ぎ時間1分)をこなし、ギリギリ間に合ったものの、現実的ではありません。
この状況は室堂泊から黒薙温泉に一日で移動するプランを立て、さらに高原バスの本数が少なくなる11月10日以降にのみ起こりえる問題だと思いますが、忘れずに書いておきます…。
焦っていたけどしっかり撮ったケーブルカー。
すれ違いも。
黒部ダムに温泉、室堂の朝焼けとライチョウと大満足のアルペンルートだった
夏は室堂から立山登山も楽しそうだし、次は夏場に行ってみたいね!