こんにちは、しろいるかです
2021年2月、箱根熱海の2つのおこもり宿へ泊まりに行きました。一泊目は「箱根吟遊」です。
旅の全行程
本記事は太字部分が対象。
【一日目】
宿泊:箱根吟遊
【二日目】
宿泊:ふたり木もれ陽
【三日目】
熱海梅園~飯田商店(ラーメン)~ホテルニューグランド(アフタヌーンティー)~山下公園お散歩
箱根吟遊とは
老舗の富士屋ホテルで有名な、箱根の宮ノ下にある全室客室露天付きの旅館。
もともとは1951年にオープンした武蔵野観光旅館 本館がもとになっていて、2002年箱根吟遊としてリニューアルしたようです。リニューアル後はバリのリゾートホテル風のという一風変わったコンセプトの旅館で、その独特の世界観でまとめられた館内は美しく、高級温泉旅館を紹介する本などを読むと必ずといっていいほど紹介されてました。
全室客室露天のお宿って最近の流行りで、現在進行形でも雨後の筍のように各所で誕生している気がしますが、ここのオープンは前述のとおり2002年。今でこそ当たり前のスタイルではあるものの、20年近くも前にこのような形でリニューアルオープンするとはなんとも時代の流れを読んでますね。
そんな歴史もあってか、熱狂的なリピーターも多いらしく、予約が取れない宿としても有名だそうで、一休などをいつみても空席待ちになっていました。
今回、このような情勢もあってかたまたま空きがあったため予約して行ってみることに!
ちなみに、宿泊後に気づいたのですが一休経由よりもお宿直接の方が幾分かお値段が安い設定になってました。空きを見つけたらお宿に直接電話してみるのもいいかも。
ロビー
14時過ぎに到着しチェックイン。みんな滞在時間をギリギリまでとろうと、チェックイン開始時間はものすごく混みあってます。客室に案内されるまで30分近くは待ちました。到着順で案内されると思うので、チェックイン時間ちょい前ぐらいに到着するのがいいのかな。
人が減ったところでロビーの写真を撮りました。
旅館に入るなりこの光景。広々とした壁一面の窓をバックに、この旅館のシンボルともいえるような特徴的なデザインの椅子が二脚セッティングされてます。
超広角レンズでも一枚。実際に目で見る感じはこっちに近いかな。
天井や壁の意匠はまさにバリ風(行ったことないけど)で圧倒されます。
椅子はデンマークの有名なハンス・J・ウェグナーというデザイナーのピーコックチェアというもので、一脚100万はするんだとか。すごい。けど普通に座れます。
座るときちょっと緊張する
壁のこの模様とかも吸い込まれる感じでじっくり見てしまう。どうやら炭らしい。
窓側は回廊になっていて、外に出ることができます。
眺めがすばらしいです。さえぎるものや人工物は何もなく、深い渓谷を挟んで対岸の山々を眺められるのは最高の立地ですね!
熱帯魚のいる水槽の目の前の席でお部屋の準備を待ちます。
不思議な味のウェルカムドリンクを飲みながら待ちます、なんとなくオリエンタルなお味。
かわいい恐竜のおもちゃもありました。
お部屋へ
館内は間接照明を多用し、一般的なお宿と比べてもかなり薄暗く、落ち着く感じ。
また、小さな音ですが、謎の環境音(コォン…コォン…みたいな音)もかかってて、不思議とリラックスできます。
この謎の音、癖になるわ・・・
20年前に建てた旅館とは思えないほどハイセンスでした。ちょこちょこリニューアルしてるのかな?
ちょこちょこ置いてある、主張の激しいオブジェはご愛敬笑
これも世界観づくりに一役買ってます。
吟遊は5階建てのつくりで、5階がロビー、4階が風タイプ、3階が星タイプ、2階が空タイプ、1階が月タイプのお部屋になってます。
お値段は月>風>星>空となっていて、1階が一番高いのも珍しいですね。
今回泊まるのは星タイプのお部屋なんですが、その中でも1室しかないちょっと特殊なメゾネットタイプのお部屋で、こちらはお値段がちょっと高めに設定されてます。
写真じゃうまく見えないけど、星宿というお部屋らしい。
お部屋(星宿)
広めのテラスがついています。
ベッドルームではなく、小上がりの上に設置されてます。
お部屋にもバリっぽい壁掛け。
洗面所も独特の世界観です。
アメニティも専用のものを自社で作っているみたいで、それが一通り揃ってました。
メゾネットタイプなので、2階への階段も。
階段をあがったところにある謎スペース。ここが意外にも居心地よかった笑
二階にも簡単な流しがついてます。これまたバリ感あふれてる。
4階部分のメインはお食事処。お部屋食なんですが、4階にある扉から給仕してもらえるつくりになっています。
そのため、3階部分はプライベート感が保たれつつ、ゆったりお部屋食を楽しむことができるという。考えられてますね。
3階部分を見下ろす長ーい照明。
お茶うけがたくさんありました。
テラスには素晴らしい景色と客室露天が。
これだけ景色が開けてる客室露天はそうそうないと思う
一見フチから溢れてかけ流しっぽいのですが、一部循環してるっぽくて僅かに消毒の香りがします。ほんとこれだけが唯一ここの宿の残念ポイント…。
下をのぞき込むと資材運搬用ケーブルの線路が見えたのですが、滞在中一度も動いてませんでした。時期によって動くようだとちょっとイヤかも。
シャワーは外です。冬場はちょっと震えてしまう笑
売店
お部屋で一休みしたら、館内探検へGo!
まずはロビー横の売店からです。オリジナル商品と、その奥には・・・
バリグッズの数々!ここがバリ風なのも、オーナーがバリのリゾートホテルに感銘を受けたからだそうで、それがうかがえるガチっぽい品揃えです。
カエルのバリエーションが多すぎてすごい。黄金の王様ガエル三兄弟。
バリはカエルが有名なのかな
有料ですが、ラウンジもありました。ケーキが美味しそうだった。
大浴場(月代)
大浴場は男女入れ替え制。
月代(つきしろ)と月音(つきのね)で、月代の方が後でリニューアルされたのかな?設備面でも断然素晴らしいです。14時から22時が男湯で22時から翌朝10時半までが女湯になっているので、こちらは忘れずに入りたい。
脱衣所。
内湯は完全に排して、シャワーだけ。
このインフィニティ風呂がとても気持ちよかった。完全かけ流しではないっぽいけど、消毒のにおいもほとんどありません。
新緑や紅葉の季節に来たらさらに最高だろうな~。
大浴場(月音)
こっちはもう一つの大浴場。
こっちはちょっとイマイチかな。内湯はジェットバスのようになってるんですが、消毒の匂いが充満してしまってます。
露天風呂は普通。まぁ、客室露天があるからあんまり気にならない!
どちらの大浴場にもサウナがあるのがいいのだけど、水風呂がないのが惜しい。
夕食
夕食はお部屋の4階部分でいただきます。
おこんだて。料理長は𠮷原さんという人らしい。
期待感が高まる前菜のセッティング!
写真が照明のせいか、後から見返したら全体的に黄色く仕上がってしまっていた…。
とらふぐ白子焼。
前菜四種。どれも美味しいわ~。
なんだか悩ましいフォルムのグラスで登場した梅酒。
蟹真丈の入ったすり流し。出汁が利いててかなり良かった。
お造り四種。どれも鮮度高い!
ヒラメの昆布締めのお寿司と金目鯛の卸し煮。途中でお寿司が出るとは思わなかった。卸し煮の方は大根おろしがボールのようになって器に用意されてて、これを入れて食べます。
最後は牛の溶岩焼き。
溶岩席がセッティングされてて、ここでジュワジュワ焼きます。ちょっと火力が足りず、思っているレベルに焼けなくて後半苦労しましたが美味しかった笑
お口直しのトマトのグラニテだったかな。
最後は豚バラ大根の炊き込みご飯と赤だし。
デザートでフィニッシュです。吟遊スイーツはこのブリュレのことかな?
最後に嬉しいサプライズが!寄木細工のコンパクトミラーもいただけました。嬉しい!
お料理は全体的に非常にレベルが高く、大満足でした。
ネット見てると賛否両論っぽい感想もあり、数年間の間で何度か料理長の方が交代になったりしていた時期もあったそうですが、私はこれまで食べたお料理の中でもかなり美味しい部類だったと思います!
記事書いてたらまた食べたくなったな~
まずは予約を頑張ってとらなきゃね
夜のお散歩
夜も館内の雰囲気は素晴らしいです。
ロビーの椅子は相変わらずの存在感を放ってます。
敷地内の木々もライトアップしていて、これがまた周りが真っ暗なので際立ちますね。
館内にあった謎スペース。ラウンジっぽい感じ?
探検していると至る所にオブジェだったりがあって飽きないです。
1階部分にある、バーのようなエリア。このような情勢でなければ賑やかだったのかも。この奥にはスパもあるらしいです。行ってないのでわからないですが…。
青く輝く特徴的なライト。
夜のお部屋
お部屋に帰ると、客室露天の雰囲気がため息が出るほど美しい・・・
全体的にいえることだけど、この宿ライティングがうますぎ。
外の明かりに照らされた樹々を見ながらお風呂に入りました。
早朝もまたお風呂。客室露天でこの景色は間違いなく最高峰ですね。
これでかけ流しだったら・・・!!
泉質重視派じゃなければたぶんそこまで気にならないけどね
朝食
朝ごはんは和食・洋食から選べます。
洋食ってどうなのかなと思いつつ二人で別々に頼んでシェアします。洋食はシンプルだけどホテル並みのオムレツが美味しかった!
パンもたっぷりなのがいいね。
和食はさすがの安定感。間違いなく美味しいです。
感想
日本一予約の取れない宿と言われていたのも伊達じゃない満足度でした。20年前からこんな世界観の宿が作られていたんですね。
お料理も最高に美味しく、客室露天の眺めも抜群で、設備面は非の打ち所がないです。お値段もこのクオリティから考えたら他の宿と比べてもかなりお安いと思う。
ただ、お風呂に関して言えば、かけ流しじゃない点がほんとうに唯一の残念ポイント。ここがかけ流しだったら完全無欠になるのに…。あと大浴場に水風呂が欲しい笑
温泉旅館は泉質がすべて!だとオススメできないですが、そうでなければ全体的に見て素晴らしいお宿だったと思います。
予約はまた取れなくなってる!
まだまだ人気は続きそうだね
大涌谷
ついでに寄った箱根の観光地。旅の思い出とともにさらっと振り返ります。
大涌谷は黒たまごと富士山ビューが迎えてくれます。
噴煙が上がる山肌は迫力満点で、何度も行ってるけどつい寄ってしまう。
黒たまごもつい買ってしまう。
食べ過ぎて寿命は一体何年になってるんだろう。もはやオーバーフローしてそう。
箱根最高峰の神山。そびえたってます。
白煙のなかをロープウェイが通り抜けていきます。乗ってたら迫力満点だろうな~。
芦ノ湖・箱根神社
芦ノ湖は火山活動で出来たカルデラ湖。なぜか海賊船が運行してます。なんで海賊なんだろ。
湖畔にある箱根神社。緑に癒されます。
しっかりお参りして。
苔むした狛犬もステキ。
やっぱり箱根はいいね
間違いない
次の記事は熱海にあるふたり木もれ陽というお宿の宿泊記です。
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