しろいるか旅行記

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旅行が好き だいたい週末更新

2022年5月 九州【7/8】「寒の地獄旅館」泊 白濁冷泉の交互浴はサウナ並みにととのった! 翌日はわいた温泉で美味しい珈琲とパンと蒸鶏。

こんにちは、しろいるかです
2022年ゴールデンウィーク、九州の佐賀・熊本・大分を中心に旅しました。

※2023年8月追記 夏限定で入れる冷泉のそばに薪ストーブサウナがオープンしたそうです!行ってみたい!

旅の全行程

本記事は太字部分が対象。

【一日目】
羽田空港福岡空港福岡市博物館~新三浦博多本店
宿泊:水野旅館

【二日目】
唐津やきもん祭り探訪~呼子加部島)でイカ活け造り~浜野浦の棚田で夕陽
宿泊:御船山楽園ホテル

【三日目】
武雄温泉元湯~有田陶器市探訪
宿泊:天河山荘

【四日目】
くじゅう花公園~ガンジー牧場
宿泊:黒川温泉 帆山亭

【五日目】
阿蘇山高岳・中岳)登山~阿蘇ミルクファーム
宿泊:寒の地獄温泉旅館

【六日目】
長者原(タデ原湿原散策)~九重"夢"大吊橋~わいた温泉郷
宿泊:長湯温泉 翡翠之庄

【七日目】
長湯温泉街散策~ラムネ温泉~白水鉱泉吉野ヶ里歴史公園~一藤(もつ鍋)福岡空港羽田空港

今回の旅のこれまでの記事

寒の地獄旅館

阿蘇山に登った後の宿泊は、こちらの寒の地獄温泉旅館

特徴は、湯治場のような風情のたたずまい。それと、これだけ火山に囲まれた環境にあって周りも高温の温泉ばかりながら、ここだけ13℃から14℃という、湧き水かと思うほど冷たい鉱泉を源泉とした温泉旅館なのです。

真夏はであれば、独特の入浴法のもと、その超冷たい源泉にそのまま浸かることができるのですが、真夏以外はやや加温した(それでも冷たい)源泉と、通常のお風呂の温度に加温したお湯とで交互浴することができるそう。

 

この雰囲気、秘湯ですね~!

 

アプローチが素敵。

 

玄関に続く道の脇には白い川が…!

 

これが噂の冷たい源泉です。珍しいのは、これだけ冷たいにも関わらず硫黄臭と白い湯ノ花がビッシリ。確かに冷鉱泉で白く濁った水って見たことない気がする。

これは期待できそう

 

貫禄ある玄関から中へ入ります。

 

寒の地獄旅館:お部屋(新館和室)

こちらのお宿では、お部屋は二種類のみ。新館和室と、本館和室です。

ただどちらも間取りは一緒だし、トイレ無しだし、あんまり気にすることはないと思いました。

今回泊まったお部屋はギリギリでお部屋が空いて予約できたため眺望はゼロ。ですがお値段は変わらず。

まぁ、お部屋に期待して泊まっているわけではないのでいいか。

ちなみにトイレはないけど洗面台はついてました。

 

寒の地獄旅館:夕食

到着が夕食の時間になってしまったため、まずはお風呂には入らず夕食会場へ。

夕食はこちらの料理どころでいただきます。

 

各席の真ん中に囲炉裏がついてて、ここでお肉やらお魚を焼いて食べられます!

 

先付はやや控えめな小鉢なのですが

 

こちらのお酒のあてプレートが特徴的ですね。

若旦那が呑兵衛だそうで、お酒に合うものをチョイスしているそうです。

 

そうなるとやっぱりお酒頼まなきゃ!

お酒の種類も豊富で、日本酒は地酒だけでなく全国の名酒がおいてました。

それまで全然興味なかったのに日本酒にハマるきっかけとなった、絶品ペアリング。

岩魚と、豊後牛を使った焼肉!

 

こちらは何だったかな…。美味しかった記憶はある。

 

どの料理もちょっと一工夫加えてあって、とても良い感じ。

 

最後はご飯と、お味噌汁の代わりがお蕎麦。

 

デザート。

囲炉裏っぽい雰囲気の卓で、お料理も美味しくいただくことができました!

お料理は大満足

 

寒の地獄旅館:夜の風景

ご飯を食べてから、外に出てみます。

 

秘湯を守る会提灯が良い感じ。お風呂へは一旦建物を出て、この外回廊を抜けていきます。

他にも泊まった、秘湯を守る会所属の宿。

歩ける距離で周りに何かあるわけではないですが、この雰囲気も良いですね。

なお、お風呂はすべて源泉を薪を焚いて温めて使っているため、夜9時頃までしか入ることができません。夜通し入れないのは仕方ないですね。

夜ごはんの後にも、もちろん入ったのですが、紹介は最後に。

ゆで卵が囲炉裏に用意されてました!

こういうの地味に嬉しいよね

 

寒の地獄旅館:朝

館内の廊下に日差しが差し込んできて気持ちいい!

 

寒の地獄旅館:朝食

朝ごはんも夜と同じお食事処で。

こういう風にお席は衝立で分けられているだけなので、夜はガヤガヤ賑やかでした。

 

これこれ!って感じの旅館の朝ごはん。美味しかった!

 

寒の地獄旅館:大浴場(互久楽湯)

さて、お風呂は夜は9時ごろまでですが、朝は6時ぐらいから入ることができます。早朝から薪焚きは大変ですね…。

男女左右対称のお風呂で、片方が浴槽が切石になっていて、もう片方は檜です。写真は切石湯の方です。

こちらの切石湯の方がリニューアルして間もないのか、壁とか綺麗でした。

 

一般的な温度に加温された浴槽。不思議なもので加温すると硫黄の匂いはほぼ無くなり無色透明に近い感じ。

循環などは一切なく、かけ流しされてます!

 

そしてこちらがちょっとぬるめの源泉。最初は30℃ぐらいの不感温度なのかなー、と思ってたら、結構ガチめ、一般的な水風呂の温度です笑

もとが13℃~14℃なので、そのままだとキンキンの水風呂ですが、20℃弱ぐらいの温度な気がする。

硫黄の香りがかなりあり、白い湯ノ花が舞っています。温浴槽で十分に温まってからなら十分入れる感じ。一度入ってしまえば二度目からは一気に入りやすくなり、後は無限ループに突入です。

交互浴は疲労回復にもいいらしく、登山のあとに泊まるのにもピッタリの温泉旅館ですね。

めっちゃととのったー!

最高

 

寒の地獄旅館:貸切風呂(家族湯)

貸切風呂も実は用意されてます。

貸切風呂は宿泊者は無料で、空いていれば鍵をかけて入るスタイル。

 

露天風呂は無いんですが、窓を少し開けて入ると気持ちよい感じ。もちろん3つともかけ流しです。

これは一番右側の檜風呂。

 

真ん中の岩風呂。

 

左の切石風呂は是非明るい時間帯に入りたい!夜だと真っ暗ですが、明るい時間帯は窓からの光が気持ちいいです。

欲を言えば貸し切り風呂にも冷たい浴槽が欲しかったけど、そうしたら皆長風呂しちゃうから仕方ないか…。

寒の地獄旅館:感想

秘湯を守る会らしい、個性的な温泉が面白いお宿でした。お料理も美味しいしお値段も割とお手頃。

露天風呂は無いし、宿の規模に対して浴槽が広いわけでもないため、広くて気持ちいいお風呂を望むならちょっとマッチしないかもです。

白濁した冷鉱泉は硫黄の香りたっぷりで、めっちゃ気持ちいいので泊まるならぜひ頑張って入ってみてほしい!

今度は夏場に訪れて、本当に源泉そのままの入浴してみたいな。

体をあっためずにまず冷泉に浸かり、出たらストーブで体をあっためるという、逆サウナみたいな不思議な入浴法らしい。

ととのう、というよりは苦行っぽいけど…

 

長者原(タデ原湿原)

寒の地獄旅館は百名山である九重山への登山口となる、この長者原(ちょうじゃばる)から車でわずか数分の距離にあります。

九重山の登山後に泊まる宿としても最適そうですね。

今回は阿蘇山に登ったので九重山には本格的には登りませんが、登山口周辺にあるタデ原湿原はラムサール条約にも登録された湿地帯で、軽いハイキングができるそうなので寄ってみることに。

 

うーん、いい天気!

 

大量に車を停めることができる駐車場に加えてビジターセンター、レストラン等にお土産物屋さんと、単なる登山口ではなく一大観光地の様相です。

 

確かに良い景色だし、登山しなくても楽しめそう。

 

こちらがタデ原湿原。木道が渡されていて、高原の風が気持ちいいですね。

駐車場からわずか数分、ビジターセンターの裏手からこの景色です!

 

軽いハイキングコースは何種類かあって、タデ原湿原だけであれば20分ほどの最短コース。

今回は一時間程度の草原・森もりコースです。途中から森の中に入るのですが、道は完全舗装されてて安心。

 

のんびり歩くことができて、こういうのも良いですね!

 

ゆっくり歩いてちょうど1時間ぐらいでした。

 

歩いた後はやっぱりソフトだよね…。

ビジターセンター周辺にあるレストハウスやまなみの中で、はちみつレモンソフトをいただきました!

 

九重"夢"大吊橋

続いて向かったのがこちらの吊り橋。

歩道用の吊り橋として日本一の高さを誇るそうで、静岡県の三島スカイウォークができるまでは長さも日本一だったそうです。

長さの点で一位を譲っても、高さ日本一が守れているのは良いですね!

この特徴的な名前は公募でつけられたらしいです。

 

日本一の高さがどんなものかと思ったら…

 

めっちゃ高い!

そこまで揺れるわけではないし、かなり頑丈なつくりなんですが、想定外の高さでちょっと怖い…

 

滝も見えた!余裕なくてあんまり写真撮れてない。

 

対岸まで行くと、橋全体を見渡せるスポットがあります。こうやって遠くから見るとすごい場所に作ってるなぁ。

これだけの規模の橋はそうそう見られないので、九重にきたらとりあえず行くべきスポットですね!

 

わいた温泉郷:そらいろのたね(ベーカリー)

お次はお昼ご飯をもとめて、こちらの有名なパン屋さんへ。

わいた温泉郷というエリアにあるパン屋さんで、わいた温泉郷は黒川温泉から車で15分ぐらいなので、こっちまで足を伸ばしてでも訪れたい。

 

ツリーハウスのような、メルヘンな外観。

 

ここのパン、都内の有名店とかと比べても全然美味しいです。

 

甘めのパンのラインナップが多めかな?

かなり人気なので大量買いする人も多く、あるものを買うというスタンスで行った方が良いかもですね。

 

わいた温泉郷:湯けむり茶屋

わいた温泉郷は、数多くの一軒宿の集合体のような温泉地。温泉街は無いですが、中心街っぽい場所としてこの湯けむり茶屋周辺がオススメです。

 

日帰り温泉やおしゃれなレストランがあります。

 

レストラン(天空の豆畑)はとても良い雰囲気。今度来たときはここでお昼ご飯食べたい。

 

こちらは地元の人専用みたいですが、別府の地獄蒸し機とほぼ同じ仕組みの施設があります!

わいた温泉郷の宿ではこの地獄蒸しができる宿もいっぱいあるみたい。

 

ちょっと周りをお散歩してみると…

 

めっちゃ沸いてる!!

わいた温泉の名前は伊達じゃないですね、わきまくりです。

 

ぱっと山間の集落なんですが、この白い煙が全部温泉。これは唯一無二の景色かも。

湯けむり茶屋の裏手にあるので見物も楽です。

 

もうちょっと行くと一面畑に。こういう風景良いですね。

 

地熱なのか太陽熱なのか、めっちゃ気持ちよさそうな猫。

 

見てる方が気持ちよくなるほど清々しい寝顔。

 

これは温泉を汲み上げて給湯するポンプ?

この独特のフォルムがカッコイイですね。

 

わいた温泉郷:蒸鶏工房 白地商店

湯けむり茶屋の向かいにあるのがこちらの白地商店さん。

温泉の蒸気で蒸して作る、わいた温泉名物の蒸鶏を作っているお店で、以前泊まったわいた温泉郷の宿、守護陣温泉まで宅配してくれました。今回は実店舗にも寄ってみることに。定食屋さんでもありますが、今日はテイクアウトのみの営業みたい。

 

本当はもも、とか一人前の小さいサイズのメニューもあるのですが、特に予約等していなかったので丸ごと一羽しかないそうで、まぁいいかと購入。

テイクアウトでも事前予約して行くのが良さそうです。食べられるかな…笑

熊本県阿蘇郡小国町 蒸鶏工房 白地商店

 

わいた温泉郷:地熱珈琲

もう一店舗、湯けむり茶屋の近くにあるのがこちらの地熱珈琲さん。

丁度2022年5月にオープンしたばかりの新店舗です。

地熱を利用した食品の乾燥小屋をリノベしたそうで、ぱっと見町工場の一角にあるような雰囲気。

 

近づいたらめっちゃオシャレだった。

 

珈琲豆を温泉で洗い、地熱の蒸気で蒸してから焙煎しているという珍しい珈琲屋さん!

淹れ方にもこだわっているみたいです。

 

お値段は結構しますが、これは美味しい!

 

ちょっとした珈琲のお供も売ってて、ネーミングが素敵なカルデラカヌレを一緒にいただきました。

美味しい珈琲と甘いお菓子。そしてこののどかな雰囲気のわいた温泉郷。最高ですね!

先ほど紹介したベーカリー、そらいろのたねからも近いので、パンと一緒に食べるのもオススメです。

至福のひと時

 

瀬の本レストハウス

ここ数日ずっと周辺をぐるぐるしてた九重・阿蘇エリアともお別れ。

最後に何度も目の前を通った瀬の本レストハウスで、先ほどテイクアウトした蒸鶏をいただきます。

蒸鶏と一緒に白ご飯食べたかったんですよね…

ここはキャンプ場併設なので、パックご飯とか売ってて、レンジもあるんです!

 

レストハウスの裏手は静かな草原。

 

蒸鶏は一匹丸ごとはやっぱりちょっとデカすぎた…笑

けどこの独特のタレがご飯にめっちゃ合うんです。美味しかったー!

 

九重・阿蘇エリアはほんと見どころが多かった!

温泉に牧場、登山にグルメと数日居ても飽きないね、また行きたい。

いよいよ旅の最後、炭酸泉のラムネ温泉で有名な長湯温泉へ行きます。

そのほかの九州旅の記事

2022年5月 九州【6/8】阿蘇山高岳・中岳登山。地球の息吹を肌で感じる活火山!初心者でも登りやすいルートや規制レベルまとめ

こんにちは、しろいるかです
2022年ゴールデンウィーク、九州の佐賀・熊本・大分を中心に旅しました。

旅の全行程

本記事は太字部分が対象。

【一日目】
羽田空港福岡空港福岡市博物館~新三浦博多本店
宿泊:水野旅館

【二日目】
唐津やきもん祭り探訪~呼子加部島)でイカ活け造り~浜野浦の棚田で夕陽
宿泊:御船山楽園ホテル

【三日目】
武雄温泉元湯~有田陶器市探訪
宿泊:天河山荘

【四日目】
くじゅう花公園~ガンジー牧場
宿泊:黒川温泉 帆山亭

【五日目】
阿蘇山高岳・中岳)登山~阿蘇ミルクファーム
宿泊:寒の地獄温泉旅館

【六日目】
長者原(タデ原湿原散策)~九重"夢"大吊橋~わいた温泉郷
宿泊:長湯温泉 翡翠之庄

【七日目】
長湯温泉街散策~ラムネ温泉~白水鉱泉吉野ヶ里歴史公園~一藤(もつ鍋)福岡空港羽田空港

今回の旅のこれまでの記事

阿蘇山とは

百名山にも数えられる熊本県にある山。

正確には阿蘇山という山は無く、阿蘇五山(高岳・中岳・根子岳烏帽子岳杵島岳)と呼ばれる5つの山から構成されています。基本的にどの山も日帰り可能。

もっとも登山しやすいのは杵島岳のようで、草千里という阿蘇山の観光エリアから1時間もハイキングすれば登れてしまうみたい。

登山道もほとんどの場所できちんと階段が整備されているんだって!

 

が、阿蘇山といえば火山。火山といえばやっぱり荒涼とした風景を見てみたい。

最も火山活動に近い高岳・中岳は火山活動が収まっていて活発でないときでないと登れないということもあり、今回は高岳・中岳を登ってみることにしました!

なお、高岳阿蘇五山の中でも最高峰となる標高1,592mです。

阿蘇山の噴火警戒レベルのまとめ

まず何はともあれ阿蘇山に登るときには火山活動の情報は確実に把握しておく必要があります。火山活動の状況次第によってはそもそも登山道が閉鎖され、登山できません。

気象庁阿蘇火山防災会議協議会のHPから最新状況は入手できるので、まずはここを見る感じ。

火山活動の状況

阿蘇火山火口規制情報

火山活動の状況は、噴火警戒レベルという形で表されます。

噴火警戒レベルは全部でレベル1からレベル5まで五段階あるんですが、阿蘇山ではHPによると有史以来レベル5・レベル4に達したことはないそうです。

ということで、噴火警戒レベルは基本的にレベル1・2・3のどれかであるのですが、高岳・中岳に登ることができるのはレベル1の時だけ!です。

2021年度の1年間では、レベル1から3の間を行ったり来たりしています。

  • レベル1:2020年9月1日~2021年5月1日
  • レベル2:2021年5月2日~2021年6月8日
  • レベル1:2021年6月9日~2021年10月12日
  • レベル2:2021年10月13日~2021年10月19日
  • レベル3:2021年10月20日~2021年11月17日
  • レベル2:2021年11月18日~2022年2月23日
  • レベル3:2022年2月24日~2022年3月13日
  • レベル2:2022年3月14日~2022年4月14日

えっ、ほとんどレベル2か3だ!?

特に2021年度はレベルが全体的に高い年だったみたいですが…。

常に登れるとは限らないと考えると、阿蘇に観光へ行ったとき、もしレベル1だったら、是非高岳・中岳登山にチャレンジしたいところ!

 

高岳・中岳の登山ルート

さて、今回登る高岳・中岳には多彩な登山ルートが存在します。

大きく分けて、山の東側、仙酔峡エリアから登る2つのルート(仙酔尾根ルート、仙酔峡ロープウェイ跡ルート)と、山の西側、草千里エリアから登る砂千里ルートです。

だいたいどのルートでも山頂まで3時間~3.5時間で往復可能となっています。

事前にネット上で情報収集してわかった、それぞれのルートの内容

  1. 仙酔尾根ルート:やや中級者向け?景色が良さそう。
  2. 仙酔峡ロープウェイ跡ルート:途中で火口東展望所ルートと日ノ尾線ルートに分岐する。もともと観光ロープウェイがあった場所を通るため、3ルートで最も道が整備されてる
  3. 砂千里ルート:それぞれの間ぐらいの難易度?観光エリアからアクセスが良く最も人気のルートっぽい

私たちは、仙酔峡に車を停めて、登りを仙酔尾根ルート、下りを仙酔峡ロープウェイ跡ルートを使いました。

そして、登ってみてわかった注意点が2つ。

  • 仙酔尾根ルートは結構ガチ

アルプスとかと比べると全然なのだと思いますが、それほど登山をしていないと結構怖いと思います。私たちもちょっとビクビクしながら登りました。

イメージとしては、有名なザイテングラートをもう少しマイルドにした感じです。

上高地からザイテングラートを通って穂高岳山荘へ行った記録

比べたら全然だけど、雰囲気は似てた。どちらも支稜線を登る地形だからかも

  • 中岳から降りるときに間違ってすずめ岩迂回ルートに入ってしまった

仙酔峡ロープウェイ跡ルートのルート分岐の一つ、日ノ尾線ルートは現在閉鎖されていて、看板にないすずめ岩迂回ルートという新たなルートが整備されていました。中岳山頂から下るとき、普通に見てればそんなことはないと思うのですが間違えてそっちに入ってしまい…。

すずめ岩迂回ルートは実は最近作られたようで、噴火レベル2でも中岳・高岳に登るために色々迂回しながら登るルートのため、あんまり面白みはなかったです。レベル1であれば、火口東展望所ルートが道も緩やかで、火口も見学できるのでオススメそうですね。

もちろんYAMAPやヤマレコ等の地図アプリは必携ですが、仙酔峡駐車場にある地図がとてもわかりやすかった。

 

仙酔峡登山口

阿蘇山高岳・中岳登山の拠点となる仙酔峡ヤマキリシマという高原植物が咲き誇る丘が有名な観光地。5月下旬は丘がピンク色に染まるそうです。

それ以外の時期は特に見どころがあるわけではないので、基本的には登山口のようなものだと考えておくのがよさそう。

ビジターセンター的なところと、自販機、トイレ等があります。駐車場も広いので難民になることはなさそう。

食料を売っている売店のような場所はないですので注意です。

 

こちらのずっと先まで続く階段は仙酔峡ロープウェイ跡ルート。

仙酔峡には元々はお手軽に高岳・中岳に登ることができるロープウェイが整備されていたのですが、経営難のため2010年以降運休、残された施設も2016年熊本地震で被災してしまい現在は撤去を待つ状態となっています。

仙酔峡は登山には良いですが、やはり観光面で考えると山の西側からアプローチする草千里方面の方が、観光施設も揃っているようなので、致し方ない感じではありました。

 

一方、こちらのモコモコした丘に向かう橋が、仙酔尾根ルートの入口。

ゴールデンウィーク中では少し期間に早かったものの、既にところどころピンクに色づくミヤマキリシマが見られてよかった!

阿蘇山登山

ヤマキリシマを見ながら丘を登っていくと、仙酔峡ロープウェイの支柱跡が見えます。なんだか文明崩壊後の世界のような世界観ですね。

寂寥感…

 

ヤマキリシマの丘の最高峰まで来ます。ここまではお花見の観光客もチラホラいました。

 

いよいよこの辺りから本格的な登山道に入ります。先ほど登ってきた丘が既に小さく見えるようになってきた。

 

この辺りはまだまだ緩やか。

 

ゴロゴロした岩場を抜けていきます。

 

随分高く登ってきた!仙酔峡駐車場が遥か彼方になりました。

 

この辺りから手も使って登っていく必要のある岩場が増えてきます。落ちそうになるような危険な場所はないものの、周りが開けているのもあって少し高度感がありますね。

 

この中間点は明らかにです笑

距離的には中間なのかもですが、ここから先がさらに険しいため、実質1/3ちょっとだと思っておいた方がいいかも。

ここからが本当の阿蘇山

 

後ろを振り返ると180度全面開けた世界が見えます!これはスゴイ!

 

阿蘇山カルデラ地帯のさらに先、遠く九重連山の山並みまで見渡せます!

一方、山頂の方を見ると、とにかくひたすら急な岩場をガシガシ登っていく感じです。切り立った場所はないのですが、本当に転げ落ちそうな斜度。

 

ようやく山頂付近、傾きも落ち着いてきました。

 

仙酔峡駐車場からだいたい2時間ほどで仙酔尾根を登り切りました!

 

ここから先は緩やかな砂利道。

 

稜線を歩きながら、いよいよ阿蘇山の最高峰、高岳の頂上が見えてきました!

 

やったー、登頂!

山頂は腰掛ける岩もあって結構広いのでごはんとか食べるのも良いかもですね。

周り見渡してもここより高い山が無いって最高!

 

さて、ここからさらにもう一つのピーク、中岳を目指します。

 

高岳から中岳の道はなだらかで、気持ちよく稜線を歩いて15分もあれば到着です。

 

荒涼とした岩肌が続きます。砂漠のようなこの雰囲気、伊豆大島を思い出しました。

伊豆大島には日本唯一の砂漠があるって知ってた?

 

中岳山頂にも到着!

標識の奥には煙の上がるところが…

 

火口です!

阿蘇山は2018年にも大規模噴火を起こしており、ここが現役の火山なんだと改めて思わせますね。

奥の道は砂千里ルートで、さらにその先、写真の右上のあたりが草千里っぽい。反対側のルートだとあのあたりからここまで登ってくるんですね!

 

茶色、灰色、緑色、白色、青色…

地球の色んな側面が一度に見られる光景に圧倒されました。

 

さて、帰りですがここで間違えてすずめ岩迂回ルートに入ってしまった…。

道はそこまで険しくなく歩きやすい一方、景色的にはずっとこんな感じの景色が続くので飽きてしまうかも。

 

自然のグラデーションを見て気分を変えたりして頑張って歩く。

 

遠くに見える廃墟、あれが仙酔峡ロープウェイの山頂駅です。昔はここまでロープウェイで来られたんですね。

 

ようやくすずめ岩迂回ルートを過ぎて、仙酔峡ロープウェイ跡ルートに合流しました。

 

仙酔峡ロープウェイ跡ルートは、ギリギリ整備された砂利道が続きます。景色は開けているため気持ちよく歩けますね。

 

下りは楽だけど、ふと振り返るとなかなかの傾斜。

サクサク下ってきて無事帰ってこられました。

阿蘇ミルクファーム

本当はこのあと草千里にも行ってみようと思ったのだけど、草千里に続く道がまさかの大渋滞に陥っていたため、諦めてこちらの阿蘇ミルクファームへ。

 

登山後のソフトクリームは美味しいー!

 

絶景を楽しみながら登ることができる阿蘇山。歩いていて楽しいし、山頂までもそれほど時間もかからない

登山客も多いので、初心者にも仙酔尾根ルートさえ外せばオススメだと思う

この後はちょっと名前が恐ろしい?寒の地獄温泉旅館に泊まります。

そのほかの九州旅の記事

2022年5月 九州【5/8】「黒川温泉 帆山亭」泊 珍しいアブラ臭のお湯の客室露天(かんあおい)と超豪華な料理にびっくりの宿泊記

こんにちは、しろいるかです
2022年ゴールデンウィーク、九州の佐賀・熊本・大分を中心に旅しました。

旅の全行程

本記事は太字部分が対象。

【一日目】
羽田空港福岡空港福岡市博物館~新三浦博多本店
宿泊:水野旅館

【二日目】
唐津やきもん祭り探訪~呼子加部島)でイカ活け造り~浜野浦の棚田で夕陽
宿泊:御船山楽園ホテル

【三日目】
武雄温泉元湯~有田陶器市探訪
宿泊:天河山荘

【四日目】
くじゅう花公園~ガンジー牧場
宿泊:黒川温泉 帆山亭

【五日目】
阿蘇山高岳・中岳)登山~阿蘇ミルクファーム
宿泊:寒の地獄温泉旅館

【六日目】
長者原(タデ原湿原散策)~九重"夢"大吊橋~わいた温泉郷
宿泊:長湯温泉 翡翠之庄

【七日目】
長湯温泉街散策~ラムネ温泉~白水鉱泉吉野ヶ里歴史公園~一藤(もつ鍋)福岡空港羽田空港

今回の旅のこれまでの記事

帆山亭:外観

四日目の宿は帆山亭熊本県の有名な温泉地、黒川温泉にある一軒宿です。

温泉街からは少し離れた場所に建っており、全室わずか11室、すべて客室露天を備えた落ち着いた雰囲気のお宿です。

素朴な感じの入口。苔むした門が良い感じ!

 

帆山亭は各客室や食事処、大浴場の間は屋根などがなくとても解放感があります。雨が降ってしまうと少し面倒かもですが。

 

温泉たまごが食べられる場所とか、井戸っぽい滑車とか。昔ながらの村をイメージしたような作りで郷愁を誘われます。

 

敷地内には真ん中に池があり、その周りに建物が並んでいるつくり。

 

帆山亭の暖簾がかかった建物、これが食事処です。

自然にかこまれた古民家風の建物、写真に撮ってもキマります!

一応フロントの役割もあるようですが、チェックインの時はそのまま客室に通されたので、使うのはチェックアウトの時だけですね。

 

敷地内は広そうに見えますが、意外にコンパクト。

特別室(あけび・またたび)は少し離れた場所に建っていますが、それ以外の移動はとてもしやすいです。

 

池には鯉もいっぱいいました。

帆山亭:くろねこ

ドーン!

 

帆山亭では黒猫を2匹かな?飼っているようで、めちゃくちゃ人懐っこいです。

池の周りの通路によく鎮座していて、撫でてくれーとばかりにゴロゴロしてきます。

 

昔、宿には鴨が住み着いていたそうなのですが、近年行われたという目の前を流れる川の水害対策工事の影響か、いなくなってしまったそうです。

マスコットがいなくなって寂しくなったので、代わりに飼い始めたのがこの黒猫なんだとか!

2匹、それ以上いるっぽいのですが、どっちがどっちか最後まで見分けがつかず笑

帆山亭:かんあおい

帆山亭のお部屋は1室を除いてすべて客室露天付き。客室露天を求めるならたぶんどのお部屋でも満足できそうです。

今回は特別室と同格で、2010年にリニューアルしたという「かんあおい」のお部屋に泊まることにします。

入口にはまず琉球畳の和室。このお部屋の使い道が難しく、滞在中はほぼデッドスペースとなってしまいました。

この和室を抜けて廊下を左に行くと…

 

天井が高く、リニューアルされたと思われる大きな洋室。

窓も大きくて外の景色がとても良く見えます。

 

陽も差し込んできて、明るい雰囲気。お宿の紹介でもよくこのお部屋が紹介されているのも頷けますね!

 

想像していたより少し残念だったのは、外の景色。

水害等で仕方のないことではあるんですが、川べりが少し荒れていて、少し荒涼とした雰囲気かも。でも少し滞在してたらすぐ慣れました笑

 

こちらは客室露天。内湯もついてます。帆山亭はすべてのお部屋で作りが異なっていて、客室露天の形状なんかも異なるため、ホームページで確認して気になったところにすると良さそうですね。

 

内湯は落ち着いた雰囲気。石を切り出した浴槽がなんともワイルド。写真だと大きく見えますが、実際には一人が入るとちょうどいいぐらいのサイズですね。

 

お湯が少し、いや、かなり特徴的です!

ホームページの写真とかを見ると茶色く濁ったお湯でしたが、基本的には薄ーく茶色い透明なお湯です。もしかしたら濁る日もあるのかも。

特徴的なのは、その香り。いわゆるアブラ臭がします。

わかりやすく例えると、ガソリンスタンドの給油の時の臭いに近い!

実際に表面には薄ーく油も張っているときもありました。

強い香りのある温泉といえば定番の硫黄の匂いか、金属っぽい匂いか。他にもうっすら香る温泉はありますが、こちらのアブラ臭は結構香ります。

実はアブラ臭のする温泉に入るのははじめて。これは地味にテンションがあがりました!少し好みは分かれるとは思いますが、良い温泉です!

宿の人の話によると最近掘削した温泉だそうで、アブラ感はあるものの、もちろん保健所とかの認可も下りているし、お肌もすべすべになるよ!とのことです。

実際入っていると決してヌルヌルするわけではないですが、保湿された感じで上がった後も乾燥しにくかった気がします!

ちなみに他のお部屋も同じお湯なのかは不明です。

 

お湯にとにかく驚きましたが、よくよく見るとお風呂のつくりもなかなか独特。

内湯から溢れたお湯が露天風呂に流れ込む仕組みで、露天風呂でも底から源泉が湧き上がるようになってるみたいです。循環は無く、完全かけ流しですね。

 

露天風呂はギリギリ二人入れるかも?

二人だったら内湯と露天風呂に分かれると気持ちよく入れます!

 

目の前の川は透明度が高く、気持ちいいので是非対岸も頑張って整備してほしい!

ともかく、特徴的なお湯の客室露天は唯一無二ですね。

石づくりの内湯がとくに気持ちよかったー

アブラ臭もなんだかくせになってしまうんだよね

 

黒川温泉散策

さて、お風呂を堪能した後は折角なのでご飯までの時間、黒川温泉を散策します。

黒川温泉までは車で10分ほどの距離。

黒川温泉街は町全体が雰囲気づくりにとても気を遣っています。お宿に泊まらない場合でも、すべてのお宿を湯めぐり手形で日帰り入浴できるため、外来の人も多く活気がありました。

 

黒川温泉は川に沿って作られた温泉街ですが、自然に囲まれた雰囲気を作るために樹も植えて、余計な看板もすべて撤去して、景観を保っているそうです。

一見当たり前に見えるようなこの雰囲気は、実は努力して作られたものだったんですね。

 

過去にも一度黒川温泉には来たことがあり、その時に食べた食堂が今もありました!当時より看板がおしゃれになっていたり、メニュー表にくまモンがいたり、グレードアップしてる笑

お食事処は何軒もありますが、温泉街の鉄則、夜にはほとんどのお店が閉まってしまうため、素泊まりの人は注意が必要ですね。私たちも5時過ぎに来ましたが既に結構なお店が閉まっていました。

 

この辻の雰囲気が良いわー

 

温泉街の中心にあって、川に架かる橋がトレードマークの旅館、新明館です。秘湯を守る会にも所属してますね。

秘湯を守る会の宿に泊まった記事

 

ここの宿の主人は黒川温泉のこの雰囲気の提唱者でもあり、街づくり運動の主役でもあったんだとか。

 

この雰囲気はなかなか…泊まってみたいです。

お宿には名物の洞窟風呂があって、日帰り入浴もできるようです。

 

温泉街にはネコがつきもの。一匹見つけられました。

こじんまりとした温泉街ですが、温泉街から離れた宿に泊まった場合でも、温泉街散策しにくる価値ありです。

5時に閉まってしまったので今回は行けませんでしたが、パティスリー麓という洋菓子屋さんで、お宿で食べる甘いものを買って帰るのがオススメです。

帆山亭:夕食

温泉街歩きをしてお腹も減らして、いざ夕食へ。

 

夕食はお食事処でいただきます。

 

なんじゃこりゃー!?

お祝い事かな?

 

この絢爛豪華な盛り付けは特別なプランでもなければお祝い事でもない、帆山亭のスタンダードなんだとか。

昨今の情勢で、一度に運ぶ量を増やそうと努力した結果だんだん賑やかになっていきました、とお話されていて思わず笑ってしまった。

 

献立表もありますが、一品一品突合せできないので飛ばします笑

 

後から、お吸い物が運ばれてきます。

 

熊本名物、馬刺し!

昨日も食べましたが、こっちは脂身の多いトロ肉のような感じ、馬刺しも色んな部位の種類があるんですね。これも美味しい。

 

前菜たちを食べ終えてしばらくすると、これまた一気に出てきたのが残りのお料理たち。これでも十分スゴイのだけど、最初のインパクトには敵わなかった笑

 

小国ジャージーグラタン。和食中心の中に洋皿があるとなんか箸休めになって嬉しいですよね。

泊まった時期がちょうど八十八夜だったので、抹茶味の特別版だそうです!お抹茶も特別にいただけました。

 

最後は鍬焼き。

焼肉なんですが、鉄板の代わりにまさかのです。これまた目に楽しいエンターテイメント性ですね。

 

最後はデザート。めっちゃ量が凄いのでお腹空かせて望みたい!

とにかく賑やかで、これまた唯一無二の夕食だった。

最初の前菜を見た時点でこれは食べきれない…!と思ったけど意外にいける

とにかく賑やかで、これまた唯一無二の夕食だった

最初の前菜を見た時点で食べきれない…!と思ったけど、意外にいけるんだよね

帆山亭:夜

夜ご飯を食べ終えたらすっかり夜。

写真は撮れなかったけど、かがり火も焚かれていて良い雰囲気でした。

 

里山の夜は良いですね。

帆山亭:大浴場(天狗の湯)

そうそう、忘れてはいけないのが帆山亭には大浴場もついてます。

男女入れ替わりで、露天風呂のみの大浴場です。

夜は9時まで。朝は7時からと少しオープン時間が短めかな?客室露天があるのであんまり気になりませんが。

 

待ち合わせもしやすいベンチ。

 

こちらは天狗の湯。広い浴槽ですがかけ流しです。

 

手前が深くて、奥に行くほどだんだん浅くなる珍しいパターン。この川沿いの雰囲気は山奥の秘湯宿っぽくて良いですね!

実は奥には湧き水の水風呂があって、交互浴もできます。ちょっと寒くてギブアップしましたが夏場は良いかも…。サウナはないです。

 

大浴場のお風呂はアブラ臭はしませんでした。源泉が違うのかな?

 

帆山亭:天女の湯

もう一つがこちらの天女の湯。こっちの方が広めでした。改めて写真見返すとめっちゃ良いですね…。客室露天があるからかほとんど独占ですし、もっと入れば良かった!

 

奥には腰掛けられる岩もあって、水風呂もあります。長風呂推奨ですね。

 

浴槽があつ湯とぬる湯に分かれているのもこちらだけ。

 

朝風呂はやっぱり気持ちいい!

 

帆山亭:朝食

朝食も、夕食と同じ食事処です。

夕食ほどではないものの、朝もなかなかに賑やか。おいしくいただくことができました。

 

朝なのに甘味もしっかりいただく。

 

朝の時間帯だけ、食後にラウンジのような場所でコーヒーをいただくことができました。こちらも良い雰囲気。

 

賑やかな食事に気持ちいい大浴場の露天風呂、おもてなし精神あふれる旅館だった!

アブラ臭がするお湯の客室露天も珍しくて良かった

そのほかの九州旅の記事

2022年5月 九州【4/8】「天河山荘」泊 天空の湯から眺める阿蘇の夕焼けと、広い客室内湯が最高な宿の宿泊記とくじゅう観光

こんにちは、しろいるかです
2022年ゴールデンウィーク、九州の佐賀・熊本・大分を中心に旅しました。

旅の全行程

本記事は太字部分が対象。

【一日目】
羽田空港福岡空港福岡市博物館~新三浦博多本店
宿泊:水野旅館

【二日目】
唐津やきもん祭り探訪~呼子加部島)でイカ活け造り~浜野浦の棚田で夕陽
宿泊:御船山楽園ホテル

【三日目】
武雄温泉元湯~有田陶器市探訪
宿泊:天河山荘

【四日目】
くじゅう花公園~ガンジー牧場
宿泊:黒川温泉 帆山亭

【五日目】
阿蘇山高岳・中岳)登山~阿蘇ミルクファーム
宿泊:寒の地獄温泉旅館

【六日目】
長者原(タデ原湿原散策)~九重"夢"大吊橋~わいた温泉郷
宿泊:長湯温泉 翡翠之庄

【七日目】
長湯温泉街散策~ラムネ温泉~白水鉱泉吉野ヶ里歴史公園~一藤(もつ鍋)福岡空港羽田空港

今回の旅のこれまでの記事

天河山荘

佐賀県を出発し、高速を2時間ほど飛ばして熊本県へ。

熊本県大分県に並ぶ温泉天国!

有名な黒川温泉の近くにある、山の中の一軒宿。天河山荘を目指します。

 

天河山荘までの道のりは最後の5分ぐらいだけ、めっちゃ狭い道を通ります。ビクビクしながら進んで、無事到着。山道の突き当たりにあるので、すごい奥地にある感じがします。

 

首を傾げた悩ましげなタヌキがお出迎え。

 

天河山荘:ロビー

茅葺き屋根の古民家調のロビー。

 

ロビーで軽くお団子とお茶をいただきます。なんだかんだで到着が遅くなって18時近くに到着したのですが、温かく迎えてもらえました。

 

天河山荘はおこもり系の宿で、基本お部屋はすべて離れのつくり。今回泊まったのは辛夷(こぶし)のお部屋。眺望のいいお部屋が良いな!とリクエストしていたところ、こちらの御部屋をあてがっていただけました。

離れと言ってもそれぞれの建物の距離は離れていないので、お部屋によっては隣の建物の屋根や壁が見えるところもあるようですが、こちらのお部屋はリクエスト通り眺望が良くて嬉しかったです!

ダメもとでのリクエストだけど、叶えてもらえると嬉しい

 

にゃんこもお出迎え。今回の旅ではほぼ毎日ねこに会った気がする。

 

天河山荘:お部屋(辛夷

お部屋は二部屋あって、こちらのベッドルームと、おこたのあるリビングに分かれているのですが、リビングの方の写真を撮り忘れる痛恨のミス…。

リビングの方はいわゆる一般的な和室って感じなのですが、特筆すべきはこれ。

 

林に囲まれた素敵なウッドテラス!

これがめっちゃいいんです。夏場だとちょっと虫に悩まされる気はしますが、ゴールデンウィークの時期だと虫もおらず、ヒンヤリした空気の中外気浴が捗りました。

辛夷のお部屋から先には人工物は無いので、眺望抜群です。

立地的に直射日光も来ないし、風通りも良い

部屋のお風呂入った後、ここで涼むと気持ちよかったー

天河山荘のお部屋にはすべて広い温泉内湯が付いているんですが、到着した時間の関係上、先に貸切風呂の天空の湯に向かいましたのでそちらをご紹介します。

 

天河山荘:天空の湯

大浴場はないのですが、貸切風呂が3か所あって、天空の湯と名付けられています。

天河山荘は山の斜面に沿って作られているんですが、このケーブルカーに乗って山を登った先にあるのが天空の湯。

 

敷地内に専用の乗り物がある宿ってワクワクしますよね

 

どこも満足度が高かった、乗り物のある宿の記事

今まで乗ったケーブルカーの中でも一番小ぶりなサイズ。二人乗りで乗ってちょうどぐらいです。

 

頂上駅に到着!

 

実は歩いても1~2分でたどり着けそう。ケーブルカーと勝負しても歩いたほうが早いかもしれない笑

 

ちょっと怖い仏様の横を通ると、貸切風呂の扉が3つあります。

 

中に入ると、この絶景!

宿は小高い丘に沿って作られていて、その頂上から先は一気に抜けてるんですね。遠く阿蘇山まで見渡すことができます。

 

おまけに西向きなので、夕陽を見るには絶好のスポット。

 

真っ赤!

 

天気も丁度最高で、沈む夕陽を眺めながらの入浴。

 

この窓枠が額縁のようで、とにかく心奪われる景色でした。

 

阿蘇山に沈んでいく夕陽。

 

夕陽は沈んでからが本番!青と赤が混ざり合うマジックアワーが綺麗です。

 

ご飯を19時からにしてもらったのですが、皆早めのご飯だったようで貸し切り風呂は3つとも空いてました。そのため他のお風呂も様子見してみると、一番左のお風呂だけお風呂の形が十角形でした!ちなみに残り二つは長方形です。

 

あー、ずっと眺めていたい…。

 

ご飯の時間になってしまったので少々名残惜しいですが上がります。良い夕陽に夕焼け、いきなりテンションあがりました。

 

こちらは朝の写真。朝も清々しくて気持ちいいです。天空の湯はとにかく晴れていたら夕陽の時間帯は絶対外せない!

ちなみに景色ばかり言及しましたが、お湯の方も、うっすらとした濁り湯がどばどばかけ流されている気持ちいいお風呂でした。

これはお部屋風呂があっても何度も入りたくなる

景色も良いし、お湯も良いし最高だね

 

天河山荘:夕食

夕食はロビーの隣のお食事処へ。

完全個室になっているのでゆっくり食べられます。

 

献立表。いわゆる山里の旅館料理系ですが、最後に炭火焼が控えています。

 

先付は赤い器に乗ったいくらに海老で、おせち料理を連想しそうなラインナップ。

 

熊本名物の馬刺し!

 

蛤のお吸い物の椀に

 

岩魚の塩焼き。定番ですけど美味しくいただけるやつです。

 

甘鯛の養老蒸し。養老蒸しは初めて食べましたが、そばやお魚に山芋をかけて蒸した料理のことみたいですね。そばの下に甘鯛のすり身が隠れてました。

 

山菜の天ぷら。これも安定の美味しさ。

 

ローストポーク。他のお料理と比べると若干浮いている気がしないでもない…。

 

最後はデカい七輪が登場して、この上で焼肉です!

って野菜焼いてる写真しか残ってない…。本当は美味しい阿蘇の黒毛和牛をジュージューと焼いて食べてました。

どうもお宿の系列で焼肉屋さんも経営しているっぽくて、そのノウハウを活かしている気がする。

 

最後は水物。

七輪を使った炭火焼が良かったです!

七輪を使った炭火焼がよかった

臭いが付くけど、浴衣だったら気にならないしね!

 

天河山荘:夜の館内

離れ同士をつなぐ通路はこんな感じ。高級感というよりは素朴感あるタイプです。

 

段差が結構あるのでバリアフリーではないかもしれない。

 

夜なのでなんだか雰囲気が暗い感じしますが、辛夷のお部屋の玄関。

 

天河山荘:温泉内湯(辛夷のお部屋)

天空の湯は夜は入ることができず、大浴場も無いのですがそれを補って余りあるのがめっちゃ広い部屋の内湯。

二人で入ってもまだ余裕があるぐらいのかなり広い浴槽がついています。

 

写真だとちょっと伝わりづらいですが、相当な広さです。それでいてややぬるめのお湯がかけ流されていて、めっちゃ気持ちいい。

夜も朝も堪能しました。

 

特に朝は、日光が窓から差し込んできてすごく良い雰囲気。

 

実は窓を開けて半露天にもできます。夏場は虫がいるので厳しいかもだけど…。

最近こういう落ち着く感じの内湯の良さがわかってきた

 

天河山荘:朝食

朝ごはんも、夜と同じく個室でいただきます。

個室の写真はこんな感じ。

 

朝ごはんは賑やかで良かったです。阿蘇の卵が付いてくるんですが、これが黄身が濃くて美味しかった!

 

天河山荘:感想

私たちが泊まった時は一人3万ちょっとのお値段でした。お料理はわりと普通な感じで、お宿全体としてどちらかというと素朴さを全面に押し出していて高級感があるわけではないですが、天空の湯から眺める夕陽はとにかく素晴らしかったです。

また、お部屋の内湯が広いのもとても気持ちよくて、客室露天ではないけど換気窓もついていて外気もしっかり入ってくるし、虫のいない時期なら窓全開で半露天にもできます。温泉重視だったらきっと満足できるはず。

それにしても九州の客室露天付きの温泉宿の相場って、箱根や伊豆あたりの関東近場の温泉地の相場と比べて安く感じますね…

くじゅう花公園

宿をチェックアウトした後は、くじゅう花公園へ!

九重連山のふもとにある、花のテーマパークです。

くじゅう花公園は実はギリギリ大分県。これから数日間、大分県熊本県の境界をうろうろすることになります。

とても広い駐車場があるので安心ですね。そして背後にそびえる九重連山が良い!

 

園内はぐるっと一周することができるつくりになっていて、のんびり周ると1時間ぐらいかな?特にグリーンシーズンはお花の見どころも多くて気持ちよかった。

 

ここが良かったのは、何より、周りの環境!目の前のお花と、遠くに見える山々。自然に囲まれている感じがして癒されます。空気も良いし!

 

5月はお花真っ盛りで、様々なお花が咲いてました。

 

芝桜のエリアも。

 

花瓶からお花が零れ落ちているようにみえる配置がなんだかおしゃれ。

 

チューリップも一体何本あるんでしょうか!

 

色とりどりのお花は見てて飽きないです。

 

カラフルなビニール傘。今風の映えスポットも完備されてます。

 

キャンプに、さらにはグランピングもできるみたいで、ここで泊まるのも楽しそう。

 

ネモフィラゴールデンウィークの時期だとちょっと早かったかなー。

 

空に続くようなドア。これも映えスポットですね!

 

頑張って良い感じに花を撮ってみる。

 

にゃんこもいる。

 

園内にはお食事できるお店や、カフェもいっぱいあるのでゆっくりできました。阿蘇・くじゅう周辺に来てお天気が良ければ是非とも訪れたい場所です。

お花の種類も変わるし、季節を変えてまた訪れたい

 

ガンジー牧場

くじゅう花公園から車で5分ぐらいの場所にある観光牧場。

ガンジーとは、あのインドのマハトマ・ガンジーではなく、牛の品種(Guernsey)です。

カタカナ表現は難しい

ガンジー牛は飼育数が少なく、日本では僅か3か所でのみ飼育されているそうな。ここがそのうちの一か所。貴重なガンジー牛の牛乳を使ったソフトクリームが有名みたいです。

 

昼食替わりにこちらもガンジー牛のバターを使ったチュロスと、パニーニを食べつつ…

 

ソフトクリームも当然いただきます!味が濃厚なうえ、量がめっちゃ多い!

一つだけ買って、二人でシェアしてちょうどいいぐらいの量でした。

 

折角なので飼育されている珍しいガンジーを見たい、と思ったのですが駐車場付近にはおらず、駐車場から歩いて10分ぐらい下ったところに牛舎がありそこで見学ができるようになっていました。15分に1回ぐらい、無料の送迎車もあります。

ガンジー牛は茶色い毛で、見た目はジャージー牛と似てますね。種としては同じ起源だそうな。

 

大草原に放牧されてる!みたいな理想の姿を見ることはできなかったですが、満足です!

 

花公園に牧場と、くじゅうの自然を満喫した

まだまだ!これから黒川温泉に泊まって、翌日は阿蘇山にも登りに行くよ!

そのほかの九州旅の記事

2022年5月 九州【3/8】「御船山楽園ホテル」泊 サウナとチームラボの宿泊記。らかんの湯は日帰り可だけどやっぱり泊まりがいい!

こんにちは、しろいるかです
2022年ゴールデンウィーク、九州の佐賀・熊本・大分を中心に旅しました。

旅の全行程

本記事は太字部分が対象。

【一日目】
羽田空港福岡空港福岡市博物館~新三浦博多本店
宿泊:水野旅館

【二日目】
唐津やきもん祭り探訪~呼子加部島)でイカ活け造り~浜野浦の棚田で夕陽
宿泊:御船山楽園ホテル

【三日目】
武雄温泉元湯~有田陶器市探訪
宿泊:天河山荘

【四日目】
くじゅう花公園~ガンジー牧場
宿泊:黒川温泉 帆山亭

【五日目】
阿蘇山高岳・中岳)登山~阿蘇ミルクファーム
宿泊:寒の地獄温泉旅館

【六日目】
長者原(タデ原湿原散策)~九重"夢"大吊橋~わいた温泉郷
宿泊:長湯温泉 翡翠之庄

【七日目】
長湯温泉街散策~ラムネ温泉~白水鉱泉吉野ヶ里歴史公園~一藤(もつ鍋)福岡空港羽田空港

今回の旅のこれまでの記事

武雄温泉

佐賀の温泉地はいくつかありますが、嬉野温泉に並んで知名度のある温泉といえば武雄温泉ではないでしょうか。

その歴史は古く、風土記にも名前が登場するらしいです。秀吉の文禄・慶長の役の際にも傷ついた兵士の湯治場として使われ、幕末にはなんとシーボルトも訪れているんだとか。

ちなみに嬉野温泉とは車で30分もかからないほどの距離にあります。

御船山楽園ホテル

今回宿泊するのは武雄温泉の中心街からは少し外れており、御船山楽園という幕末に造園されたという大庭園の傍に立つ、創業50年を超える老舗ホテル。

いわゆる普通の温泉ホテル…だったのですが、2007年に経営会社の息子の小原嘉久さんが社長になってから、一気に改革がなされたそうです。

 

2015年には最新のテクノロジーを使ったデジタルアート集団、チームラボとコラボして御船山楽園で大規模なインスタレーションを行い、さらには大胆にもホテルのロビーをまるごとチームラボの作品に仕立ててしまいました。

また、2019年には大浴場(らかんの湯)を改修。サウナを中心とした大胆な作り替えにより、サウナ好きのためのランキング(サウナシュラン)で3年連続一位という評価を受けています。

まさにノリにノッてるホテル!

実はここに泊まるのも佐賀県に行く目的の一つだった

 

人を選ぶホテルではあるので万人にオススメはできるわけではないですが、泊まってみると期待通り、面白いホテルでした。

外観

御船山楽園は小高い丘の上に建つホテル。車で少し道を登ると建物が見えてきます。

夜の外観はこんな感じ。客室数は37室で3階建ての建物なのでいわゆる大型旅館のような感じの見た目ではないですね。

 

日中の雰囲気。外壁はリノベされてる?奥に見えるのが御船山です。

 

ロビー(呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク、紫陽花)

ロビーの扉をくぐると、突然の異世界!!

ここは本当にホテル!?

これ、フロントです。ビビりました。ロビー一帯がチームラボの作品になっています。

薄暗い空間の中、フロントデスクでスタッフさんが宿帳をライトで照らしながら案内してくれました笑

 

全面がガラスのような反射素材になっていて、そこかしこにランプが吊られています。

ランプは適当に配置されて、ランダムに色が変わったり点滅するように見えますが、どうやらそうではなく計算されているそうです。

色が変わるにも条件があるみたいで、人が少ないとなかなか条件を満たせず全部同じ色のまま。

 

作品のタイトルに紫陽花とあるから、紫が基本色なのかなぁ。

 

もっとカラフルに色が変わってほしかったのですが、これはこれで。

ちなみにここは応灯楼という、いわゆるラウンジですね。空間としてはロビーに一体化してて境目はないです。ここでお茶飲んでも落ち着かなさそう笑

宿泊のつかみはバッチリ

これは思いきったなぁ

内観

ロビーの華やかさに圧倒されましたが、客室は二階と三階部分です。古い建物なのでエレベーターがなく、階段で登るしかないところは人によってはマイナスポイントかも。

いきなりめっちゃ普通の温泉旅館感!このギャップがなんか面白いですね。

 

ロビー以外の部分はほんとに普通です。

 

部屋(本館和室 訳あり)

今回泊まったのは本館和室の訳あり部屋。ここしか空いていなかった…。

他にはサウナ付きのお部屋や客室露天付きのお部屋、内庫所という昔の建物を移築した場所の部屋があるのですが、その中でも一番安い本館和室のさらに訳あり部屋です。

お部屋の間取りや設備は普通の本館和室と変わりはなく、不都合は一切ないです。訳ありの理由は窓を開けると隣のレストランの壁しか見えないためです。

眺望を重視しないのであれば特に気にならないレベルかと思います。

ちなみに同じ敷地内には竹林亭という全室客室露天付きのおこもり系旅館もあり、ここはかなり幅広い客層をカバーしてますね。

竹林亭もとても良さそうな雰囲気だった

夕食

夕食はレストランでいただきます。

ロビーのチームラボの作品をイメージしたメニュー表。

 

前菜とお造りです。お造りは新鮮でよかった。

 

いきなりの体験型料理。右側の野菜はヤングコーンなのですが、自分で剥いて食べます。こういうの楽しいですね。

 

白身魚のパイ包み焼き。変わり種だけどこれもいいですね。

 

A5等級の黒毛和牛のしゃぶしゃぶ。普段はランクアップ料理っぽいのですがゴールデンウィークだったのでデフォでこの料理のプランになってます。良いお肉は間違いない!

 

面白かったのがこちらの楽園なべ

クレソンとごぼう、キノコにうなぎを使った珍しい鍋なのですが、黒コショウをふって食べる形で不思議なお味でした。

こういう名物料理っぽいのがあると嬉しいな

 

レストランは全面ガラス張りの開放的な感じ。

 

夜ご飯の時間が終わってからお写真撮ったので誰もいません!

 

夜の御船山楽園

サウナとチームラボがウリのホテルですが、忘れてはならないのが御船山楽園

もともとは御船山楽園があり、そこに併設する形で建てられたホテルなので、御船山楽園にも自由に入ることができます。

年中ライトアップしているみたいなのですが、夜も一般開放しているのは特定の時期だけみたいです。宿泊した5月の時点では夜の時間は宿泊客のみ、と看板が立っていました。

 

庭園の入口には大きな池があり、その池の周りがいい感じにライトアップされています。

 

坂さ紅葉がめっちゃ綺麗!これを毎晩やっているのはなかなかですね。

秋だとほんと凄そう

 

池のほとりには萩野尾御茶屋というかやぶきの建物があり、こちら夜は宿泊者限定の茶屋バーとして営業しています。静かな雰囲気の中、お酒呑むのも良さそう。

 

さて、入口の池より先も道はライトアップされていて、上へは登れるのですが人がいなさ過ぎてちょっと怖かった笑

園内は思った以上に広いのと、御船山に向けて傾斜地になっているため、なんだか山登りのようになります。間違っても下駄はいて来ちゃいけない。

 

階段もライトアップはされてる。

 

頂上まで登った!!遠くの国道の灯りがほんのり見えました。

 

らかんの湯

庭園を散歩してちょっと汗ばんだところでお待ちかねの温泉とサウナです。

大浴場までも階段があるのでバリアフリーではないです。

 

大浴場のらかんの湯は24時までで、朝は6時から。男女入れ替わりになっているので両方絶対入りたい。

ここで宿泊して初めてわかったことがいくつか。2021年10月にさらにリニューアルされていて、以下の変化があります。

  • 夜男湯の方にも喫茶室ができている。これが夜女湯の喫茶室より圧倒的に大きくめちゃくちゃ快適!塩プリンや羊羹、デトックスウォーター等のラインナップも夜女湯と同じ。
  • 薪サウナができている。男女ともに同じ間取りで、超巨大な薪ストーブが設置されている。薪サウナは夜のみ。

なぜかこれらのことは更新が追いついていないのか、公式ホームページに記載されてません。(2022年5月現在)

めっちゃ気合の入ったサウナの手引書というパンフレットが貰えるのですが、ここでは2021年のリニューアルの情報もきちんと更新されていました!

 

パンフレットの見取り図を見るとわかるのですが、夜男湯の方が露天スペースがかなり広くなっていて、ととのいスペースも多い!

女性の場合、夜男湯の方には日帰りの時間帯では入れないため宿泊は必須ですね。あと朝や深夜はさすがに人は少なくなるので、ゆっくり入ることができるのも宿泊のメリットです。

らかんの湯は日帰りもあるんですが、予約制かつ男女定員それぞれ20名、料金が4,500円(チームラボの作品鑑賞とワンドリンク込み)となかなかのハードルなので宿泊できるなら宿泊してガッツリサウナを楽しんだ方が良さそう。

 

出典:御船山楽園ホテル

サウナはそれぞれ異なるモノが設置されています。

夜男湯の方は暗めの照明でほうじ茶の香りが漂うサウナ、夜女湯の方は真っ白な洞窟のような空間で、キューゲルというアロマ水を固めた氷をストーブに乗せてロウリュするサウナです。

このキューゲルがクセモノで、香りが何種類もあるんですよね。みんな好き勝手にストーブに乗せちゃうので香りが混ざってしまい、正直イマイチでした…。

 

あと温泉についてはかけ流しではなく、塩素も割としっかり入った循環系のお湯のため、泉質重視派の人には向きません。それでも夜男湯の方の露天風呂の解放感は素晴らしかったです!

 

キューゲルや、泉質面ではちょっと残念でしたが、薪サウナの雰囲気、ととのいスペースの充実度、裸のまま糖分に塩分に水分補給できる喫茶室など、他の施設の追随を許さない素晴らしさでした。特に、夜男湯の方は他施設を圧倒的に突き放して独走状態

サウナ好きなら大満足間違いなし、そうでなくてもここでサウナの良さに目覚めるかもしれないですね。

これはサウナシュラン一位も納得

サウナ好きじゃない人も、薪サウナは息苦しくないし、ストーブのゆらめく炎で癒し効果抜群でオススメ

2021年度、サウナシュラン二位に選ばれた知床北こぶしの流氷サウナも素晴らしかった

朝食

翌朝、夜と同じレストランで朝食です。

 

朝から割としっかりめのメニュー。

 

ご飯たっぷりいけるラインナップです。ローストポークが美味しかった。

 

これはパリパリのり製造機。二重構造になっていて、下の方に熱源があり、その熱で上に入れた海苔をパリパリにするという神器ですね。

島根県独自のものだと思ってましたが、他の県でも出会うとは思いませんでした。

パリパリのり製造機に出会った温泉津温泉の宿。

チームラボ作品(Light Sculpture of Flames)

宿の中にはいくつかのチームラボの作品が常設展示してあり、宿泊者であれば無料で鑑賞できます。

こちらもおそらくホテルの旧宴会場かな?の空間をまるごとチームラボ作品に仕立ててしまったもの。思い切りが凄い。

 

立方体に設置されたライトで、炎が再現されてます。

 

近づくと綺麗。さらに、近づいて手を掲げると音と一緒に炎が大きくなる演出があるんですよね。これが地味に気持ちよくてハマりました。

チームラボ作品(生命は生命の力で生きている II)

もうひとつ、こちらはさっきの炎の作品の入口のところにある小さな絵画のような作品。空間の奥で景色が変わるのですが、インパクトはそれほどないかも。

チームラボ(廃墟と遺跡)

こちらは先ほどの2つの作品とは別に、建物の奥の方にある「廃墟エリア」にある作品。

先ほどの作品は24時間展示なんですが、こっちは11時から22時までの展示で、それ以外の時間は明かりがついていません。

にもかかわらず、廃墟エリアには入れてしまうので、その結果…

めっちゃ怖い!!

 

これはガチの廃墟だよね…

 

たぶん、宿の昔の大浴場等を再利用しているのだと思いますが、残念ながら作品は見られず…。この柱のようなものが光り輝くようです。

チェックアウトが早い場合、こちらの廃墟作品は朝は見られないので夜10時までに見ておくのがオススメです。

 

ちょっと怖い写真だったので、お口直しに他のチームラボの作品を貼っておきます。こちらは東京豊洲にあるチームラボプラネッツでみられる作品。

虹色の光が投影されてゆらめく水面を歩くインスタレーション

 

七色の風船がたくさん設置された部屋。

御船山楽園ホテルのチームラボの作品たちは、豊洲等のチームラボ専用施設の規模ではないですけど宿泊のついでに鑑賞する分にはとても楽しいと思います。

有料ですが、日帰りでチームラボの作品だけを見ることもできるみたい。

 

また、夏場には御船山楽園全体を使ったインスタレーション作品展が開催されるようで、こちらはかなりの規模みたいです。このレベルなら常設展示と併せて、日帰りで行ってもかなり楽しめそうですね!

 

武雄温泉 楼門

さて、宿をチェックアウトして武雄温泉の中心街に向けて10分ほど車を走らせます。

こちらが武雄温泉のシンボル、楼門。東京駅を建築した辰野金吾の作品なのですが、東京駅には干支が8つしか存在せず、足りない残りの4つがこの楼門に存在したということで話題になりました。

朝の9時から10時の間だけ楼門の上に登ってその干支の見学ができるそうです。残念。御船山楽園ホテルに泊まっていて、ここの干支を見ようとしたらちょっと忙しないスケジュールになってしまいそうですね…。

 

これまた豪華な武雄温泉元湯の新館。

これも辰野金吾作で、辰野金吾は武雄温泉を竜宮城に見立てて建物を建築したそうです。本当はこの周り一帯も同じような建物を建てるはずでしたが、予算が足りなくなってこの新館と楼門だけが建てられたんだって。

 

内部は無料で見学ができました。武雄温泉の歴史等が展示してあります。

 

当時の浴槽などを見ることができます。こちらも道後温泉みたいに入浴できるようにしたら人気でそうなのに…と思ったけどなかなかメンテや管理が難しいんでしょうね。

道後温泉の記事

 

同年代の浴槽が現役のお宿もあるので、そこで我慢ですね!

そのほかの九州旅の記事

二階部分は昔は泊まれたのかな?

 

ちなみに周りはこんな感じ。目の前のマンションやビルがちょっと残念な感じですが、このあたりはある意味道後温泉に似ているかもしれない笑

御船山楽園ホテルに泊まって武雄温泉を満喫した!

サウナ、チームラボ、とにかく尖ってるホテルだったね

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2022年5月 九州【2/8】佐賀県観光モデルコース!グルメに絶景、祭りに歴史探訪。呼子のイカは是非食べたい逸品。

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旅の全行程

本記事は太字部分が対象。

【一日目】
羽田空港福岡空港福岡市博物館~新三浦博多本店
宿泊:水野旅館

【二日目】
唐津やきもん祭り探訪~呼子加部島)でイカ活け造り~浜野浦の棚田で夕陽
宿泊:御船山楽園ホテル

【三日目】
武雄温泉元湯~有田陶器市探訪
宿泊:天河山荘

【四日目】
くじゅう花公園~ガンジー牧場
宿泊:黒川温泉 帆山亭

【五日目】
阿蘇山高岳・中岳)登山~阿蘇ミルクファーム
宿泊:寒の地獄温泉旅館

【六日目】
長者原(タデ原湿原散策)~九重"夢"大吊橋~わいた温泉郷
宿泊:長湯温泉 翡翠之庄

【七日目】
長湯温泉街散策~ラムネ温泉~白水鉱泉吉野ヶ里歴史公園~一藤(もつ鍋)福岡空港羽田空港

今回の旅のこれまでの記事

呼子イカ(活魚料理かべしま)

唐津に宿泊し、おいしい海産物を夕食にいただいたのですが、食べたかったイカの活け造りについては荒天でイカ釣り漁船が出航できず水野旅館では食べることができませんでした。

イカの活け造りとは、その名の通り生きたイカをその場で捌いて胴体ごとお皿に盛って出すという料理。

呼子にはイカ活け造りをウリにした料理屋さんが何軒もあって、旅館の人曰く呼子だったら荒天で漁に出られない日でも、イカを生け簀に多くストックしているところが多いから食べられるかも?とのことでした。その分鮮度は獲れたてと比べると落ちてしまうそうですが、それはしょうがない!一縷の望みをかけて呼子へ向かってみます。

イカへの道のりは遠い

 

なお、イカが獲れない季節もあるのかなと思いきや、玄界灘には何種類かのイカが生息しているため一年中イカの活け造りはいただくことができます。いいですね!

イカの活け造りの有名なお店はどこも人気のようで待ち時間も多いそうです。普段は予約可能なお店も何軒かあったんですが、ゴールデンウィーク中はどの料理屋さんも予約不可

呼子大橋を渡って、加部島(かべしま)という小さな離島にあるいか道楽というお店をまず目指してみました。

かに道楽的なネーミングに惹かれた

 

海がほんときれい!南の島かと見紛うような透明度です。

 

加部島の外周道路沿いにあるいか道楽。活け造りは無事食べられそうなんですが順番待ちがかなりあり、もう少し奥の方に進んでみることに。

 

加部島のさらに奥に進んだところにある、活魚料理かべしま

だいぶ奥まったところにあるからか、並ばずに入ることができました。

駐車場の裏手は荒々しい断崖絶壁!

 

中は和風レストランっぽい感じのつくり。小上がりのお座敷席に座ります。

お値段は一番お安い定食セットで一人3,000円ぐらい。イカはグラム単位で測って二人分の大きさのものを、1つのお皿に盛って出してくれる仕組みみたいですね。

 

もうひとつの呼子の名物なのが、いかしゅうまい別注しました。

呼子ではイカ活け造りは河太郎いかしゅうまいは萬坊というお店がそれぞれ発祥なのですが、地域に定着したようでどのお店でも食べられます。

外側はイカ…ではなく刻んだワンタンの皮。中身がイカのすり身になっています。ホクホクで美味しい!

 

そして、いよいよイカとご対面。

これはすごい!めっちゃ透明だし、足がまだウネウネ動いてるし、体の色がチラチラと変化しているところまで見えます。

これはイカんでしょ

 

ちょっと可哀そうだけど…。いただきます!

 

身は噛むとほんのり甘く、食感はコリコリ。これは癖になります。

 

ナタデココみたいな見た目。

 

お刺身を食べきると、ゲソや胴体部分を天ぷらにしてもらえます。これがまた美味しくて、普通のイカの天ぷらって噛むとグニョっとする気がするんですが、これは天ぷらでもプリプリなんですよね。お刺身ももちろんだけど、天ぷらの美味しさに感動です。

 

イカの種類の勉強にもなった。今回いただいたのは一番ポピュラーなヤリイカだったみたい。

イカの活け造りは見た目もインパクトあって、味も間違いない!

また食べに行きたくなった

まってるよー

 

杉ノ原放牧場

イカを食べて大満足。加部島の最奥に放牧場があるそうなので、そっちまで行ってみます。

途中の道がめっちゃ狭いので注意が必要です。離合できずにえらい目に遭いました。。

 

放牧地なので途中に牛もいましたが、メインはこの景色かな!

 

切り立った崖と荒々しい玄界灘。ここでおいしいイカが育まれるんですねー。

 

ここも絶景の夕日スポットにもなりそうですが、近くにこの時期だけの夕日の名所があるとのことで、そちらへ行ってみます。

 

浜野浦の棚田

浜野浦は、呼子から車で30分ほどの場所。日本の棚田百選に選ばれている棚田で、夕日の名所として知られています。

駐車場は近くにあるものの台数はそれほど多くなく、水田に水が張られている時期、大型連休、かつ夕日の時間などの人気の時間の条件が揃うと停められない場合もあるそうで、まさに今回は停めることができず…。

駐車場の係員さんに臨時の駐車場の案内をもらったので、徒歩15分ほどの距離にある保育園の駐車場に停めさせていただきあるいて棚田を目指します。

棚田周辺はすごい人!!

ふらっと寄った感じの人もいれば、三脚を構えたガチ勢の人たちも大勢います。皆が夕日を待っているんですね。

 

日の入りにはまだ1時間近くあるのですが、これは美しい。

さっきまで晴れていたのにまさかの雲が出てくるという残念なことになったものの、ほんのり色づく西の空が水盤の役目を果たす水田によって反射されて、幻想的な光景を生み出しています。

 

モノクロっぽく。

 

ステンドグラスのような棚田たち。ズームすると水田を管理している農家の人?も

棚田百選が選ばれたのはもう20年も以上前。地方の棚田の保全活動を推進すべく、農水省はポスト棚田百選としてつなぐ棚田遺産という制度をつくり、保全すべき棚田を増やしているみたいです。こういう景色が後世に残るとよいですね。

 

広角で撮るとこれもまたいい。立体感があって飽きない構図です。

が、お宿の時間もあり、雲が広がったことで夕陽は見れなさそうなので途中で切り上げて帰ることにしました。いつかリベンジしたい。

武雄温泉(御船山楽園ホテル)

佐賀県には温泉が複数ありますが、その中でも嬉野温泉と武雄温泉は有名な温泉地。どちらも佐賀県のほぼ中心に位置しており、佐賀県観光での宿泊にちょうどいい立地です。今回はサウナシュラン連続一位になったという話題の宿、御船山楽園ホテルに宿泊しました。

ホテルの宿泊記や武雄温泉の紹介はまた次の記事で!

有田陶器市

ホテルをチェックアウトし、武雄温泉を少し観光したのち、有田へ。

日本には陶器の産地が数多くあり、そのほとんどは時期によって陶器市を開催したりしています。有田焼で有名な有田も陶器市を年に何度も開いているみたい。

ゴールデンウィーク期間中通して開かれ、100万人もの人出が見込まれるという有田陶器市は紛れもない日本最大の陶器市です。

 

有田陶器市期間は、開催場所の中心となるJR有田駅とJR上有田駅の間は通行規制もあって大渋滞します。近隣の小中学校や公民館などの駐車場が開放され、合わせると数千台ものキャパがあるそうなんですが、それでもお昼ごろに行ったところ、ほとんどの駐車場は埋まってしまっていました。

有田駅前近くには個人の土地等が有料で開放されていたりして、探せば駅チカで車を停められる場所も見つかりそうな感じではありますが、こちらのアリタセラの駐車場は広くてオススメです。15分間隔で有田駅までの無料のシャトルバスも出ています。

 

アリタセラはアウトレットモールみたいな雰囲気。陶磁器を扱うお店が両脇に並び、出店があったりレストランがあったり、なんと宿泊施設まで併設していて、まさに一日中目当ての有田焼を探すのにうってつけの場所ですね。

 

ただ、やっぱり有田陶器市のお祭りの雰囲気も味わいたい。有田駅まで歩いて30分かからないようなので、お散歩がてら歩いていきます。途中煙突がある工房がたくさんあり、ここらはやっぱり焼き物作ってるのかな。

 

有田駅周辺まで来ました。お祭りでよく見かけるカラフルな三角の連なったアレ(フラッグガーランド)が飾り付けられとても賑わってます。

 

しかし、ここはまだまだ序の口でした。

 

有田駅から上有田駅までの旧道、全長3キロもの区間がすべて歩行者天国となり、両脇には常設店、露店がひしめきあっています。

全ての店を周っていたら丸一日あっても足りないレベル!

 

上有田駅の方に近づくと、伝統的建造物保存地区にも指定されているようで、雰囲気ある建物も増えてきました。

唐津はこじんまりとした感じの陶器市でしたが、こちらはお祭り気分が味わえる陶器市ですね。焼き物に興味なくても一度はこの雰囲気味わってみると楽しいかも。

あまりに広大すぎて上有田駅まではたどり着けませんでしたが、無事にいくつか気に入った器に出会って、有田を後にしました。

ゴールデンウィーク期間以外にも、規模はちょっと小さくなるけど年に複数回陶器市やってるみたい

常設店も多いし、祭り開催期間外でも楽しめそうだね

有田周辺には伊万里や、波佐見等の有名な陶磁器の街があり、そちらも同時期に陶器市をやっています。今度はそっちの陶器市にも行ってみたいな。

吉野ヶ里歴史公園

ちょっと日をまたぎますが、有田陶器市の後は熊本・大分の方へ行き、その後旅の最終日に福岡へ戻ってきたのですが、その途中に佐賀県の吉野ケ里歴史公園に寄りました。

吉野ヶ里歴史公園は九州の大動脈、福岡・熊本・鹿児島を結ぶ九州自動車道と、大分自動車道長崎自動車道を結ぶ鳥栖ジャンクションに近く、本格的に佐賀県観光しない場合も立ち寄りやすい場所にあります。

 

吉野ヶ里遺跡を中心とした吉野ケ里歴史公園は規模が大きく、入口も複数。だいたい観光のお目当てになる弥生時代のムラを再現した場所に近く、お土産物屋さんやレストラン等も揃う東口(メインゲート)がオススメ。

 

メインゲートを通って、公園内部に入ります。公園内は日陰がほぼ無いので夏場は日傘必須ですね。

 

トゲトゲの杭に出迎えられながら集落の中へ。

 

弥生時代に突如現れたポテト屋台もお出迎えです。ミスマッチすぎてほっこりする。

 

周りに高い建物も無く、ここだけみると完全に弥生時代です。すごい。

 

集落がまるごと再現されている感じ。環濠と塀があると弥生時代の集落感でますね。

 

弥生時代なので、さすがに現存している建物はなく、すべて模擬的に復元されたものですがこれだけ数があるとワクワクします。

 

だいたいの建物の中に入ることができるのもすごい。

 

といっても中は結構同じだったりします笑

 

二階建てで登れる場所も。

 

これが集落でもっとも大きい建物。神事が行われていたようですね。

 

ここは展示が豪華です。集落の長(クニの王?)の間のような場所。

 

邪馬台国卑弥呼とか想像する光景ですね。邪馬台国の場所は諸説あるそうですが、有力な説の一つ、九州説だとこの吉野ヶ里遺跡のあたりが該当するみたいですね。

 

期間限定で、本当に現在進行形で発掘している場所の見学も。

発掘作業は出土物を壊すことが無いよう少しずつ進めているようで、調査員の方のお話も聞けたりと、まさに古代のロマンに触れることができる場所でした。

佐賀県は美味しいイカに自然、温泉に焼き物に古代ロマンと魅力が目白押し

立地的にも福岡に隣接してアクセスが良いのも良いよね

そのほかの九州旅の記事

2022年5月 九州【1/8】「水野旅館」泊 海一望の老舗料理旅館に泊まり、やきもん祭りで唐津観光の魅力を知った旅。

こんにちは、しろいるかです
2022年ゴールデンウィーク、九州の佐賀・熊本・大分を中心に旅しました。

旅の全行程

本記事は太字部分が対象。

【一日目】
羽田空港福岡空港福岡市博物館~新三浦博多本店
宿泊:水野旅館

【二日目】
唐津やきもん祭り探訪呼子加部島)でイカ活け造り~浜野浦の棚田で夕陽
宿泊:御船山楽園ホテル

【三日目】
武雄温泉元湯~有田陶器市探訪
宿泊:天河山荘

【四日目】
くじゅう花公園~ガンジー牧場
宿泊:黒川温泉 帆山亭

【五日目】
阿蘇山高岳・中岳)登山~阿蘇ミルクファーム
宿泊:寒の地獄温泉旅館

【六日目】
長者原(タデ原湿原散策)~九重"夢"大吊橋~わいた温泉郷
宿泊:長湯温泉 翡翠之庄

【七日目】
長湯温泉街散策~ラムネ温泉~白水鉱泉吉野ヶ里歴史公園~一藤(もつ鍋)福岡空港羽田空港

佐賀県を目指して

佐賀県るるぶまっぷるの九州版を見ても、佐賀県だけ割かれているページが少なかったり、魅力度ランキングで毎回最下位周辺(でも最下位になって話題をかっさらうことも無い)だったり何かと不遇な立ち位置な感じです。

実際に旅行してみるまでは

そろそろ全都道府県制覇できそうだけど、そういえば佐賀県長崎県に行くときに通ったっきりだったわー

とりあえず行ってみるか…

みたいなテンションでした。

しかしいざ行ってみると佐賀県、とても素敵な県です。美味しいものに焼き物をはじめとする文化的な土壌、個性的な温泉。。

佐賀県の魅力はまた次の記事で語るとして、佐賀県の北部(唐津呼子など)へ行くには実は佐賀空港よりも福岡空港の方がアクセスが良いため、今回は福岡空港から佐賀県を目指します!

福岡市博物館

福岡空港に降り立ったとき生憎の大雨。あまり出歩かず、屋内施設の福岡市博物館へ。

朝から空いていて、入館料もお安い。時間つぶしにぴったりです。そしてなにより、ここにはあの有名な金印のホンモノが常設展示されているのです。

歴史の教科書にも載ってる、漢委奴国王と書かれたやつですね。発見された志賀島(しかのしま)もすぐ近くです。

 

写真がボケてしまってた…。

思ったより小さいですが、これが畑仕事の最中に見つかるなんて思いもよらないですね。未だになぜここで発見されたのかは謎だそうです。

印影がかっこいい。

 

金印以外にも、福岡県を中心に歴史をたどっていく展示は惹きこまれるもので、なんだかんだで1時間以上じっくり見てしまった。

 

企画展では日本号と呼ばれる名槍が展示されてました。

 

繊細な刀身の彫刻に加えて柄の部分は螺鈿で飾られていて、およそ儀式用にすら見えますが、実際に打ち合った形跡も見られることから戦いに使用されていたんだって。

思いがけず、いいものがみられた!

新三浦 博多本店

福岡県から佐賀県に移動する前に、博多でお昼ごはんをいただきます。

博多と言えばとんこつラーメン、もつ鍋等色々名物がありますが、今回は水炊きをいただいてみることに。

新三浦は創業100年を超える水炊きの名店だそうで、期待も高まります。

ただ場所が少し中心街からは外れていて、車がないと行きづらいかも。一応バス停は近くにあるみたいです。

 

中はテーブル席ですが、仕切られていて半個室みたいな雰囲気。

 

今回は一番お安い4,000円弱のランチコースです。まずは湯引きしたささみ。

 

隣に水炊きの鍋が用意されるんですが、これの匂いがすごい!原始的な香りというか、ひたすら鶏肉を煮詰めていて、100年以上継ぎ足しされているというのだからそれも納得です。ここは好み分かれるかも。

 

水炊きと言えば、薄めの出汁で鶏と野菜を一緒に煮て食べるというのが定番のイメージでしたが、ここではまず鶏肉だけを煮て、それを先にいただくスタイルです。

鶏肉はホロホロで美味しい!濃ーい鶏出汁のお味も沁みてて、そこに九州らしく甘めのポン酢につけていただきます。

 

美味しかったので追加注文してしまったつくね。一人2個で、二人前で1,000円ちょっと。

 

一通りお肉を食べ終えた後にお野菜をいただく形です。

お野菜にも鶏出汁が沁みてて美味しいですね!

 

〆は雑炊…ではなく、お茶漬けのように鶏出汁をかけていただきます。最後はポン酢も入れて味変を楽しみながら。

 

デザートは牛乳プリン。最後はさっぱりできました。

水炊きのイメージが覆された

本場の味をいただけて満足!

水野旅館

博多から車で1時間ほどで唐津に到着。近い!

唐津は歴史ある町で、古くからの旅館がいくつも残っているようなのですが、その中で今回泊まったのはこちらの水野旅館。

海沿いで唐津城に近い好立地なのと、唐津からほど近い、呼子イカの活け造りをいただくことができる旅館だったからです。

少し奥まったところにあります。雰囲気ある小道と、奥に見える唐津城がいいですね。

 

この門と、母屋は登録有形文化財みたい。門は近くにある名護屋城跡から移築されたものだそうです。水野という屋号からも、戦国大名とかも所縁のある旅館なんでしょうか。

 

立派な門をくぐって中へ。

 

小さ目の入口。旅館っぽくない、帳場みたいなのが入口にない独特のつくりでした。

 

水野旅館:内観

中に入ると、こどもの日も近いからか立派な五月人形と囲炉裏のあるお部屋。

 

囲炉裏の自在鉤で鎧が隠れてしまった…。

 

狭い道を通って明るい中庭に面した廊下へ。お花がたくさん置いてあって華やかです。

 

こちらはお風呂への道。なんと生け簀があるんです!たっぷりの伊勢海老がうぞうぞしてました。ところで活け造りのイカもここにいるのかと思ってたら、いない…?

ただいま不在です

 

水野旅館:お部屋

お部屋の名前を忘れちゃったのですが、「海の見える和室十畳 檜の内湯付」のお部屋です。入ってすぐには玄関のようになっていて、広々としたスペース。

 

広縁もかなりとってあって十畳よりも相当広いです。

 

床の間も良い感じ。

 

お宿のつくり的にどのお部屋も一面オーシャンビューっぽい?窓も大きくて、とても気持ちいい滞在ができたのが良かった。

 

砂浜に面しているので、到着当日は台風並みに風が強く少しガタガタしていたのですが、お宿の人もここまで風が強い日はそうそうないとのことで、翌日風が収まるととても静かになりました。

遠くにみえる台形の山は高島という島で、宝くじにご利益があることで有名な宝当神社ほうとうじんじゃ)があるんだって。テレビか何かで見たことがある気がする。

 

唐津焼のリスがかわいい!お土産としても売っていました。

 

水野旅館:夕食

夕食は、二階の別のお部屋を貸切でいただきます。広くて落ち着くし嬉しい!

 

お献立。ここで衝撃の事実が。本日は風が強すぎてイカ釣り漁船が出航できず、イカの活け造りが用意できないとのこと…。ガーン…

イカたべたかった…

 

まぁ、無いものはない、気を取り直してお料理を見てみると、美味しそう!

 

こちらはとんさんなます。秀吉が朝鮮出兵唐津に寄った際、地元の漁師が生き魚を海水で洗い、えなが(ひしゃく)にお刺身として盛って出したところ、秀吉があまりの美味しさに玄界灘周辺の地先権(漁業権みたいなもの)のお墨付きをもらった、といういわれある料理だそうで。

イカは残念ですが、それを忘れられる料理の美味しさです!

 

こちらはイカの代わりの生うにと車エビ。こちらも新鮮でした。

 

さざえのお造り。コリコリで、これまた新鮮。生臭さが全然ないですね!

 

お椀はタケノコがのったしんじょ。お出汁が利いててこれまた良い…。

 

イサキの幽庵焼き。皮パリパリです!

 

伊勢海老の具足煮。生け簀で泳いでた伊勢海老かな…。

 

ちょっと変わり種の薬膳茶わん蒸し。漢方と聞くと食べづらそうな気もしますが、うまく調理されてていただけました。いっぱい食べても胃もたれせずに済みそう!

 

珍しい、クジラのウネというお腹の皮下脂肪のあたりの部位の湯引き。初めて食べました。ちょっと癖ありますが酢味噌と一緒に食べると美味しいですね。

 

天ぷらでイカが出てきて、イカ欲もちょっと満たされて嬉しい。

 

最後はごはん。

 

デザートが手作り感あってほっこりしました。

イカ食べられなかったのは残念ですが、他のお料理もとても丁寧に作られていて、特にとんさんなますはめっちゃ美味しかった

さすが料理旅館

 

水野旅館:お風呂

唐津には温泉はなく、残念ながら沸かし湯です。

 

男女ともあり、深夜は入れませんが、早朝も入れるので朝風呂派も安心。

 

あまり広くはない浴室なものの、旅館自体受け入れ人数が少ないからか、一度も他の人とかちあわずにゆっくり入れました。

 

水野旅館:朝食

朝食も同じく専用のお部屋で。夜はわからなかったけど、こんな眺めが良かったとは!

 

朝もお献立ついてるとテンションあがりますよね。

 

地元の有名店のものが少しずついただけます。川島豆腐のざる豆腐や吉田屋のひもの、藤川蒲鉾のギョロッケ…。

ギョロッケは魚のすり身コロッケなんですが、ネーミングセンス抜群ですね笑

唐津やきもん祭り

良い感じの五月晴れになった出発日。

唐津に来た理由の一つとして、ゴールデンウィーク期間はやきもん祭りが開催されており、それを観に来ました。

佐賀県は焼き物大国。有田焼、伊万里焼、波佐見焼(これは立地的には近いけど長崎県…)、そして唐津焼と名だたる焼き物の産地をかかえています。

焼き物の産地が佐賀県に多いのは、大陸が近い立地だったいうことに加え、秀吉の文禄慶長の役も大きく関係しているそうな。

 

さて、今回見に行く唐津焼は有田、伊万里と比べると紆余曲折した歴史があります。

戦国時代には焼き物と言えばからつもの、と呼ばれるほど隆盛を極めたのですが、その後江戸時代に入り幕府方針で有田の方に窯元が集約されてしまい、さらに明治期に入ると一度は完全に廃れてしまいました

しかしその後、人間国宝の中里無庵が古唐津の技法を復活させ、それによって再び唐津焼の良さが世に知れ渡り、現在では50ほどの窯元ができるほどに復興したそうです。

栄枯盛衰、時代は廻るのですね…。

 

唐津焼は絢爛豪華で繊細な有田・伊万里(磁器)とは異なり、素朴で土っぽい造り(陶器)が魅力。また、小さい窯元が多いことから大量生産は行われておらず、結果として器との一期一会が楽しめるという特徴もあります。

そして、今回唐津の街を歩いてみてわかったのは、こじんまりとしているんですが随所に歴史があり、とても雰囲気のいい場所だということ。陶器に興味がなくとものんびり街歩きは是非オススメです。

 

水野旅館から町の中心部までは徒歩15分ほど。唐津やきもん祭り中は町の空き店舗等に様々な窯元の作品が並べられ、ショップ巡りをするような感覚で楽しむことができます。

 

雰囲気ある昔ながらのアーケード街。

 

今風のお店もありますね!

 

商店街の中の和菓子屋さんで、お団子を食べつつ散策。

 

唐津駅の横に唐津市ふるさと会館アルピノがあります。お土産物屋さんやカフェ等も集まる複合施設。迷ったらここを目指すのがいいかも。

 

唐津駅は立派ですね。

 

駅の中にも窯元が出店していて、こちらの椎ノ峰窯さんで器を一つ購入。

 

こちらも駅近くにある、ホテルも併設したKARAE(唐重)という施設。唐津で今時のレストランでランチしたいならここですね。

 

やきもん祭り中、こちらの二階のスペースに出店されていたお店。

 

作礼窯さんの作品がとても気に入り、コーヒーカップを購入しました。

焼き物巡りの楽しさに目覚めてしまったかも

旧大島邸

やきもん巡りと併せて楽しみたいのが唐津の名所めぐり。

こちらの旧大島邸は唐津藩士の邸宅跡。やきもん祭り中はお茶会のイベントが開かれていて、茶の湯で愛用されたという唐津焼にピッタリのイベントですね。

 

良い感じのアプローチ。

 

庭園の緑が綺麗でした。

 

お庭の中にお茶室があるみたいですね。

 

トイレまで焼き物!?

 

唐津銀行

お次は旧唐津銀行。

東京駅舎を設計した、あの有名な辰野金吾は実は佐賀県出身。こちらの旧唐津銀行も辰野金吾作の建物なのです。

このクラシカルな雰囲気がいいですねー。やきもん祭り中は展示会場になっていて、ここで展示された作品はすべてオンライン購入することができるようになっていました。

 

二階部分にも登れます。

 

宮殿のような応接室。

唐津銀行の一階部分の吹き抜けは必見ですね。

旧高取邸

お次はこちら、旧高取邸。

九州の炭鉱王とも言われる高取伊好の邸宅跡です。

ちょっと別格すぎる大きさ。なんか洋風建築もくっついてるし。

こちらは中は写真禁止だったので、裏側のお庭から建物を撮ってみます。外観ではわからないですが、実は中に能舞台まで用意されているという豪華さ。

裏手は海になっていて、きっとプライベートビーチに繋がるであろう門(想像)。なんかいい雰囲気。

 

ワインセラーまである!

炭鉱王の底力を見た

唐津城

最後は水野旅館滞在中もチラチラ見えていた唐津城へ向かって唐津観光を締めくくります。

高島は特徴的な形ですね。プリン型とも言われるとか。

先ほどの旧高取邸からは海岸線の道を進んでいくのが眺めも良くておすすめ。

泊まっていた水野旅館も見えました。

 

海岸線からだと一旦ぐるっと回って表階段にたどり着く形になりますが、実はエレベータ(有料)も用意されてて楽に天守閣のところまで行くこともできるみたい。

 

唐津城は藤棚も有名みたいで、すこし最盛期を過ぎてましたが綺麗な藤の花を見られました。

城跡の石碑は取ったのに肝心の唐津城を間近で撮らないという痛恨のミスをしつつも…

 

天守閣は模擬天守ですが、最上階の見晴らしは格別ですね!遠く弓なりの海岸線沿いに、日本三大松原のひとつ、虹の松原も見通せます。

唐津城の中は唐津の歴史がわかる展示がされていて、これも意外と面白かったです。

 

唐津

最後に、唐津にはネコがたくさんいました。

めっちゃ人懐っこい子。

 

ニャーと言うと、ニャーって返事してくれます。可愛すぎる。

 

THE三毛猫。唐津城周辺に特にネコが多かったです。

老舗旅館にやきもん巡りに史跡巡り…

街の雰囲気もいいし、唐津では楽しい観光ができたね

またやきもん祭りの時期に訪れて、今度は虹の松原散策や高島に渡って宝当神社にもおまいりしてみたい。

唯一の心残り、海が荒れてイカ釣り漁船が出ずに食べられなかったイカ。当日のものでなくてもいいからイカを求めて、唐津から30分ほどの距離。呼子に向かいます。

呼子でまってるよー

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